今週の日曜日と月曜日(月曜日は会社を休んだ)、11月20日と21日に1泊2日の駆け足で京都・大阪に行ってきました。『旅行記』というより、僕は大阪出身なので、帰省記、と言ったほうがよいのかもしれない。
目的は、亡き父母の墓参りと、父母が亡くなってから”空き家”となっている大阪の実家の維持・管理について、管理業者と話すためです。
亡き父は、学生時代を京都で過ごし(旧制第三高等学校)、京都は大学や学校が多く、こよなく学生を大事にする街であったようで、生前から京都の街を大変気にいっており、死んだら是非京都に葬ってほしい、と言っていましたので、今は亡き母と一緒に、京都の街を見下ろせる墓地に眠っています。
僕は京都に住んだことはなく、生まれてから大学を卒業するまで、ずっと大阪に住んでいましたので(大学を卒業してからは、海外駐在を挟み、ずっと東京都に住んでいる)そのあたりのところはよく分かりません。これは一言多いかもしれませんが、同じ関西人でも大阪人と京都人の気質はかなり違っています。
大阪は食い倒れ。京都は着倒れ。食いモノは京都よりも大阪の方がずっと美味いです。また、京都は盆地なので、夏は暑く、冬は寒い。大阪人は結構開放的ですが、京都人は保守的で一説には『 6世代住まないと京都人にはなれない。』と言われています。京都の家を訪問して『おあがりやす』と言われ、言葉どおりにヅカヅカと家に上がっていったら、『この田舎者めが』と思われたりします。『おあがりやす』は単なる社交辞令です。(京都在住の読者がいらっしゃったら、すみません。)
さて、亡き父母の墓参りを済ませ、まだ日没までかなりの時間があったので、観光名所である嵐山まで、人混みは覚悟の上で足を延ばすことにしました。
嵐山は紅葉のピークで常緑樹の緑と紅葉のコントラストは見事でした。
渡月橋を渡って、天龍寺に行くことにしました。
天龍寺へ続く嵐山のメインストリートはやはり紅葉のシーズンということで、かなりの人混みでした。ただ写真では沢山人が写っていますが、実際は歩けないほどではありませんでした。
天龍寺境内の前庭の写真です。
上の2枚は、世界遺産にもなっている天龍寺の庭園を大方丈(パンフレットの英語では、単にmain hall となっている)から見たものです。
僕は大阪に住んでいたので、天龍寺にも何度か来た記憶がありますが、紅葉のシーズンの頃には来たことがありません。白砂と紅葉と池と苔むした岩のコントラストが見事でさすが世界遺産、と思いました。
さて、嵐山のメインストリートでもそうでしたが、天龍寺の境内でも着物を着た女性が目につきます。(プライバシー保護のため、顔は塗りつぶさせていただいています。)それも日本髪から足元の草履まで、着こなしもバッチリ決まっています。僕は最初は京都の地元の天龍寺のそばに住んでいる人だと思っていました。
しかし、余りにも着物を着て歩いている人が多い。しかも外国人風の人が多い。ある外国人風の女性に『着物がお似合いですが、どうやって着付けをされたんですか?』と英語で尋ねてみました。『近くのレンタルショップで着物は貸してくれて、着付けも全部やってくれる。』との答えでした。さすがに『いくらかかるの?』とは訊きませんでしたが。
そのような答えは予想はしていましたが、以前は外国人が着物を着ると、髪型が合っていなかったり、丈が短かったり、帯の結び方や位置がちぐはぐだったり、いかにも外国人が着慣れない着物を着ている、ということが一目で分かりました。しかし、今回僕が目にしたのは、日本人女性にも勝るとも劣らない、トータル・コーディネートです。ですから、最初は地元の人と思っていた。
外国人にとっては、観光地京都の、その中でも代表的な嵐山の、しかも紅葉真っ盛りの時期に、着物を着てそれを写真に収める、ということが非常な楽しみであることが容易に想像できます。僕も将来通訳案内士として外国人を京都に案内することがあるかもしれませんので、このトータル・コーディネート、トータル・プロデュースは頭に入れておこうと思います。
翌日は、空き家管理の用事をすませ、新幹線の発車時刻まで、数時間余裕があったので、あべのハルカスに上ってみることにしました。あべのハルカスは現在日本で一番高い高層ビルで地上約300mの高さ。ビルではなくて建造物としても、東京スカイツリー、東京タワーに次ぐ3番目の高さだそうです。
16階までは無料で上がれますが、そこから最上階の60階まで上るには、入場券を買わなければなりません。(ちなみに一人1,500 円 !)
60階の展望フロアーはこんな感じです。(↑)
あいにく曇りがちの天気で、それほど視界はよくなかったです。右下に写真ではよく分かりませんが四天王寺が写っています。
浪速のシンボル、通天閣(写真左側)です。
神戸、六甲山方面の写真です。
展望フロアー(60階)からエスカレーターで2階下った58階には、上の写真のようにごろんと横になれるソファーがあります。吹き抜けになっていて少々寒かったですが、ブランケットもタダで貸してくれます。僕も30分ほどごろんと横になって外の景色を眺めました。なにか天上を漂っているような気分になります。
最後にあべのハルカスのゆるキャラです。名前はよく分かりませんが、ハルカス300というらしい。なんでも雲をイメージして作られたそうです。
僕はいい年をしてまだ好奇心旺盛で、”地元の関西”でも時間の許すかぎり、あちこち行きますので、長い旅行記になりましたが、最後までお読み頂き、有難うございました。