まったり☆てぃ~たいむ

いくら寝ても眠いのは何故?(・ω・*)?

ぴんとこな 第六話

2013-08-23 22:38:18 | ドラマ

第六話

『歌舞伎界追放!! 未来が今、閉ざされる―』





舞台上で泣いてしまった一弥はいなくなってしまう。

当然舞台は中止に・・・



学校であやめのところにやって来た優奈。


「弘樹はどこにいるの? 知ってんでしょ?」


「えっ?」


「本郷弘樹、芸名は澤山一弥。 私の彼です。

私の名前言ってませんでしたよね。

澤山家の娘、優奈です。

先輩の大切な人って弘樹のことですよね。」


「ごめんね。 私、なんにも知らなくて。

でももうヒロくん・・・彼には会わないから。」


「嘘言わないでよ!!

あなたが弘樹と一緒にいるんじゃないの!?」


「どういう意味? なんでそんなこと聞くの?」


「違うならいいです。

でも・・・二度と弘樹には近づかないで下さい。」



恭之助は一弥に電話するが一弥は電話に出ない。

そこへあやめがやって来て、一弥に何かあったのかと聞く。

誤魔化そうとしたが、

あやめに詰め寄られて事情を話した恭之助。


「それでまだ連絡がつかないんだ。

どっかで頭冷やしてんだろ。」


「舞台には戻れるの?」


「まあ、なんとかなるよ。

一弥をこのまま終わらせるようなことは、

この俺様がしねえからさ。」



父・世左衛門に一弥をうちの公演に出して欲しいと

土下座して頼む恭之助。

しかし舞台を投げ出し、

その上雲隠れするような人間を認めないと断られた。


「くそっ!・・・誰かいねえかなあ~助けてくれそうな人。」



今度は完二郎に頼む恭之助。


「気持ちは分かるけどさ、

肝心の一弥が未だに雲隠れしてんだろ。

戻る気ないんじゃねえのか?」


「そんなことないっすよ!!

あいつの歌舞伎への思いだけは本物だった。 それに・・・

兎に角、このままやめられたら困るんすよ!!

けど、俺の力じゃどうにもなんなくて・・・」


「まあ、確かにあの才能を失うのは惜しいけどな。

今度やる俺主催の自主公演『三人吉三』だ。

和尚吉三は俺、お坊はお前を考えてたんだけど、

お嬢吉三やらせようと思ってた奴が、偶々、偶々、

ホント偶々ケガで入院しちゃってね。 偶々。」


「完二郎兄さん・・・」


「一弥の野郎、俺の大事な舞台を台無しにしやがったからな。

穴埋めて落とし前つけてもらおうか。」


「ありがとうございます。

俺が一弥を必ず連れ戻しますから!!」



その頃、本郷竹雄と書かれたポストに

弘樹宛ての封筒を入れるあやめ。

封筒の中にはあやめのファイルが入っていた。

そこには一弥の出演した舞台のチラシに

あやめのコメントがついていた。

あやめが来たことに気づいた一弥は外へ飛び出すが・・・

そこに現れたのは優奈だった。



稽古をしていた恭之助に、

一弥の居場所が分かったと梢平から電話が。



優奈と一弥。

優奈はベトナムにいる一弥の両親に電話して、

祖父の住所を聞いてやって来たよう。


「僕にはもう、舞台に上がる資格はありません。」


優奈は戻るよう説得するが、一弥の気持ちは変わらない。



一方、一弥を連れ戻しに行くと言う恭之助に

世左衛門が言う。


「無理やり連れ戻しても無駄だぞ。

生半可な覚悟で舞台に上がっても皆に迷惑がかかるだけだ。」


「分かってるよ。」



ファイルを開いてあやめのコメントを読む一弥。

あやめと一弥の小さいころの写真と一緒に、

『ガンバレ!』と書いたメモが挟まれていた。



完二郎は咲五郎に話をしに行っていた。

もう一度チャンスを与えてやりたいと。



一弥のところへ来た恭之助。


「一弥・・・お前大丈夫かよ。 亡霊みてえだぞ。

今日はな、俺様がとっておきの

ビッグニュースを持ってきてやったぞ。

今度完二郎兄さんが自主公演で『三人吉三』をやるんだけどさ、

俺はお坊吉三、お前にはお嬢吉三をやらせてもいいって

言ってくれてんだよ。 どうだ、スゲエだろ?

また舞台上がれんだぞ。 挽回するチャンスだぞ。」


「僕にはもう、舞台に上がる資格はありません。」


「はあ?」


「歌舞伎は・・・やめますので。」


「くっだらねえ冗談言ってんじゃねえよ!」


「今、冗談を言う必要がありますか?」


「ふざけんなよ!!

俺に散々逃げるなとか言っといて、

自分は尻尾巻いて逃げんのかよ!  大体な―」


あやめの言葉を思い出す恭之助。


「兎に角、ぐだぐだ言ってねえで東京帰るぞ! 立て!!」


「恭之助さん!!」


「力ずくでも連れて帰りますんで。」


しかし既に帰るバスがなかった・・・



翌朝、恭之助を置いてひとりで東京へ行った一弥。


「あの野郎・・・」


「弘樹、もう一度舞台に上がるって言ってました。」


「ホントですか?」


「ええ。 でも・・・それで最後にするって。」



咲五郎に謝る一弥。


「お前は役者として一番やってはならないことをした。

本来なら舞台に上がることは許されないが、

完二郎の頼みならば断る訳にもいくまい。

しっかりケジメをつけなさい。

私はお前の才能と誰よりも努力する姿を

一番近くで見てきた。 残念だよ。」


「お世話になりました」



恭之助はあやめに報告し、舞台を観に来いと誘うが、

あやめはいいと断る。


「お坊とお嬢は運命的な固い絆で結ばれる。

河村くんとヒロくんにピッタリだね。」


「別に絆なんてねえよ。 顔見りゃケンカばっかだし。」


「私にはそうは見えないけどな。

二人のことちょっと羨ましいもん。

この先もずっと並んで歩いていけるんだろうなって。

私はもうヒロくんの横顔じゃなくて、

前行く背中しか見れないから。」


「気変わったらいつでも言えよ。

見逃したら絶対損したって思うから。」


「考えとくよ。」



完二郎にも謝罪に行く一弥。


「俺、過去は振り返んない主義だから。

それよりこの舞台成功させることだけを考えろ。 いいな?」


そこへ恭之助がやって来た。


「一弥!! てめえ、よくも俺を置いてい行きやがったな!」


「一応、声はかけましたが呆れるほど爆睡してたので。」


「お前んちが遠すぎて疲れてたんだよ。」


「くだらねえケンカは他所でやれ。 稽古だ稽古!!」


そして稽古開始。


「一弥は流石に器用にこなすわ。」


「ありがとうございます。」


「でもダメだ。

型をなぞってるだけで気持ちが入ってるようには思えねえ。」


「俺もそう思った。 全然迫力ねえし。 やる気あんのかよ?」


「お前もまだまだだ!!」


「すいません。」


「一弥、お前が何を迷ってんのか知らねえけどさ、

お前歌舞伎好きなんだよな?

だったらもう一度這い上がって来い。 以上。」


「お前、じいちゃんにこれが最後の舞台とか言ったらしいな。

半端なこと言ってねえでやるなら本気でやれよ!!」


「舞台はちゃんとやりますよ。」


「澤山の家に戻んのか?」


「いえ。 マンガ喫茶にでも泊まろうかと。」


「ダメだ!! お前はまた逃亡の可能性がある。」


「じゃあ、どうしろと?」



恭之助は一弥を家に連れて来た。

シズに挨拶する一弥。

一弥の礼儀正しさに感動するシズに恭之助が言った。


「シズさんはこいつの本性知らねえだけだ。

ホントは超生意気で超性格悪くて、しかもドSだから。」


「あら、じゃあ、お二人はいいコンビですわね。」


「M?」


「違えよ!!」


そこへ世左衛門が現れた。


「『三人吉三』をやらして頂くことになりました。

公演までこちらでお世話になります。」


「澤山の家を出たのか?」


「はい。」


「この期に及んで舞台に上がるからには

それなりの覚悟があるんだろう。 見させてもらうよ。」



稽古は進むが一弥の調子は上がらない。


「おい。 明日本番なんだぞ! いい加減気合い入れろよ!!」


「もういい。 一弥、悔いのない舞台にしろよ。」


「ありがとうございました。」


帰って行く一弥。


「信じて任せんのはいいけど流石に胃が痛え。」


「何考えてんだ、あの野郎!! 明日は勝負の舞台なのに。」



恭之助が帰宅してすると縁側に座っている一弥。

声をかけると見ていたあやめのファイルを渡される。


「じいちゃんの家まで届けに来てくれたらしいんです。

もう僕には必要ありませんが。」


「なんだと?

あやめがどんな思いでこのファイル届けたと思ってんだよ。

お前と別れたのだってホントはな―」


「分かってます。 僕に歌舞伎を続けさせるためでしょ。

分かってた。 彼女はワザとあんなこと言ったんだって。

それでも彼女を追いかけなかったのは、

無意識のうちに僕があやめちゃんではなく

歌舞伎を選んだからです。

歌舞伎の頂点を目指す。

その野心のためなら大好きな人が傷ついてもいい。

僕はそんな結論を出してしまった。 最低な人間です。」


「だから歌舞伎をやめんのか?」


「もうこんな自分が嫌になったんです。」


「待てよ! ホントに最後にする気なら、

なんで最後ぐらい本気出さねえんだ!!」


「怖いんですよ。」


「怖い?」


「のめり込んでしまったら決心が鈍るから。

歌舞伎から離れられなくなる。」


「一弥・・・」


「そしてまた大事な何かを失って、

一生こんな自分と付き合わなきゃいけなくなる。」


「それでもお前は舞台に立ちてえんだろ?

だから最後とかなんとか屁理屈つけて戻って来たんだよな?

お前に歌舞伎は捨てられねえよ。

お前は俺と歌舞伎をやるんだ。」



あやめのバイト先に来た恭之助。


「明日、やっぱり観に来いよ。

一弥の・・・最後の舞台になるかもしれない。」


「えっ? ヒロくんは・・・

歌舞伎やめたりなんかしないよ。」



あやめからのメールを見る一弥。

話したいことがあるから、

翌日学校の裏の倉庫に来るよう呼び出された。



翌日、倉庫へやって来た一弥。

その時、突き飛ばされ倉庫に閉じ込められた。

閉じ込めたのは優奈だった。

運悪く、携帯電話はドアの外へ落としていた。



その頃、一弥に連絡がつかず焦ってる恭之助。

恭之助に準備を始めるよう言い、

念のため一弥の代わりに梢平を準備させる完二郎。



「これで良かったんだ。 望んでたことじゃないか。

本当に・・・終わりなんだな。」


あやめと恭之助の言葉を思い出す一弥。


「イヤだ。 このまま終わりたくなんかない。

もう一度・・・舞台に立ちたい。」


出してくれと叫ぶ一弥。

その頃、舞台の方では時間切れだと完二郎。



「出してくれ。 僕には・・・

僕にはやっぱり・・・歌舞伎しかないんだ。」



完二郎に土下座して頼む恭之助。


「お願いします!! ギリギリまで待ってやって下さい。

俺はあいつと舞台に立ちたいんです。

一弥と一緒に歌舞伎をやりたいんです。

お願いします!! 一弥を信じてやって下さい。

一弥には歌舞伎しかねえから。

一弥は来る。 必ず来ますから!!」



倉庫では一弥が頼むと願っていた。

その時、ドアが開いた。

顔を隠していたがあやめだった。

しかし一弥は気づかない。

あやめが指を差した先にはタクシーが止まっていた。

お礼を言い、タクシーに乗り込む一弥は、

タクシーが行き先を知っていて驚く。

そしてあやめだと気づいた。

止めてと言う一弥だったが、思い留まった。


「いえ・・・いいです。 行って下さい。

あやめちゃん・・・さよなら。」


あやめはタクシーに向かって声援を送る。



舞台が始まり、心配そうに待つ恭之助。

そこへ一弥が舞台に。


「一弥・・・おせえよ、あのバカ。」


咲五郎も満足そうな顔をする。

世左衛門も頷いた。



舞台が終わり、恭之助は一弥に言う。


「歌舞伎、続けるってことでいいんだな?」


「これからは実力も立場もあなたに並んでみせる。」


「雲が晴れたみたいな顔しやがって。」


「ありがとうございました。」


一弥は恭之助に頭を下げた。


「次は、俺だ。」



あやめのファイルと一緒に写真とお守りを

ゴミ箱に捨てる一弥。

廊下に出ると咲五郎が待っていた。


「もう迷いはないな?」


「はい。」



あやめを待っていた恭之助。


「お前に言っておきたいことがあってさ。

俺・・・お前が・・・」





恭之助と完二郎のいい人ぶりが堪らないね~。


それに比べて梢平と優奈の腹黒ぶりときたら・・・(-_-;)


この2人お似合いなんじゃないの?


2人がやってきたことバレて欲しいな~。


だってこのままじゃ癪に障るじゃんか!!





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