『容疑者全員動機あり 毒舌執事VS御曹司刑事
史上最も怪奇な超完全密室事件を
前代未聞の探偵が華麗に解く!!』
光川が椿の柄が入った帯を触っている。
「ほぉ・・・見事な椿の絵柄でございますねぇ。」
光川が振り返るとそこには影山が立っていた。
「漸く謎が解けました。
今回の連続殺人事件を影から導いていたのは、
貴方だったのですねぇ、光川さん。」
光川が立ち上がり、無言で対面する2人。
その2日前・・・
風祭がワールド・ポリス・チャンピオンシップで
運良く優勝し世界チャンピオンになってしまった。
麗子は全部影山のお陰なのにと不機嫌。
風祭は国立市の名誉市民に選ばれ、
温泉宿のペア宿泊券をもらったためメイドの光川と行くことにした。
温泉宿・浦島本陣へ着くと女将さんが殺されていた。
謎解きする気満々の風祭。
その頃、シンガポールへの船旅のため、
影山を連れて買い物三昧でウキウキの麗子に
風祭から電話がかかって来た。
「リアル湯煙ミステリーツアー」だと浮かれ気味の電話に、
呆れ返って電話を切る麗子。
影山のように現場を見て回る光川。
どうやら光川も推理オタクのよう。
風祭のとんちんかんな推理にもさり気なくフォローを入れ、
事件の推理を導いて行く。
女将の殺人だけではなく更に殺人事件が起こる。
番頭さんから白の祟りの話を聞く風祭。
昔、若旦那が不審死をしていた。
その次に若女将が首吊り自殺。
死亡した人物はみんな白い衣装を着ていた。
翌朝、板前が殺されていたのを風祭が発見。
しかも白の衣装。
包丁を素手で触ってしまっていた風祭は、
容疑者として捕らえられてしまう。
風祭から電話がかかって来て嫌そうな顔の麗子。
「祟りだよ~、宝生くん。」
「はあっ!?」
「だから白の祟りだよ。
このままだと僕は小栗の亡霊に殺されてしまう。」
早く助けに来るよう命令された麗子。
「そうだ、影山。
一緒に行ってこんな事件さっさと解決してちょうだいよ。」
「謎解きでございますか。
お嬢様のお望みとあらば、この影山、喜んで。」
風祭が捕らえられているところへ光川がやって来て、
手錠を外し風祭は解放される。
宿へ戻り、みんなを集めて謎解きを披露し始める風祭。
しかし、やっぱり推理は無茶苦茶。
みんなから非難され、風祭はオドオド。
光川も呆れ顔・・・
「失礼ながらお坊ちゃま。
お坊ちゃまの目は・・・全てお見通しなのでございますね。
流石は京お坊ちゃま! 完璧な推理でございました~。」
坊ちゃまの推理を補足しながら謎解きをする光川。
見事犯人に辿り着き、またもや京お坊ちゃまの手柄に。
犯人が捕まったとは知らず宿に麗子と影山が到着。
「ほ~ぉう。 これは歴史を感じさせる旅館でございますねぇ。
事件の香りがプンプン致します。」
「何ワクワクしてんのよ。 早く謎を解いてちょうだい。」
「かしこまりました。」
そこへ犯人が連れて行かれるところを目撃する2人。
風祭もやって来て、影山は見つからないよう素早く姿を隠す。
事件は解決したと言われた麗子は信じられない。
ここで冒頭へ戻る。
光川が椿の柄が入った帯を触っている。
「ほぉ・・・見事な椿の絵柄でございますねぇ。
漸く謎が解けました。
今回の連続殺人事件を影から導いていたのは、
貴方だったのですねぇ、光川さん。」
「あなたは?」
「申し遅れました。
私、宝生家の執事をしております影山と申します。」
「まあ~! あの宝生家の執事でいらっしゃいますか。
同業者でございますね。」
「宿の方々からお話を伺って参りました。
光川さんの披露された推理、お見事でございます。
この影山、感服致しました。」
「いえ、そんな・・・」
「風祭警部お一人では少々荷が重いと思っていたのですが、
よもや、貴方のような名探偵がご一緒されていたとは。」
「お待ち下さい!
私の主を蔑むような発言は撤回していただけませんか?」
「これは失礼を。」
「事件を解決したのは京お坊ちゃまでございます。
私はほんの少しだけ、坊ちゃまの名推理を補足したまで。
全ては、坊ちゃまの最初の推理です。
驚くべきことに坊ちゃまは初めから真実に辿り着いていらっしゃった。
あの非凡なる発想がなければ、
真相に辿り着くことなど出来ませんでした。
私など足元にも及びません。」
「ご自分の主に、心底惚れてらっしゃるのですねぇ。」
京お坊ちゃまとの思い出を語る光川。
「自分の全てを捧げたくなるような主に仕える。
なんとも羨ましい。」
「まあ! あなたもお幸せそうに見えますけど。」
市長に呼び出された風祭は驚く。
温泉宿で会った女性だったから。
そこでKライオンのことを聞かされる風祭。
市長は風祭にこのKライオンを
シンガポールまで届ける役目を任せる。
警察署から走ってくる麗子。
漸く事件の事務処理が終わったと。
シンガポールに行くために急いで港へ向かうよう影山に命令。
「残念ながら、船はもう横浜港より出港してしまいましたが。」
「えっ!? そこをなんとかするのがあなたの仕事でしょ~。」
「分かりました。 では、なんとか致しましょう。」
リムジンへ乗り込む2人。
「でも驚いたわよね。」
「何がでございますか?」
「だって、あの風祭警部が1人で事件を解決しちゃったのよ。
ちょっと見直しちゃったわ~。」
麗子の言葉に無言の影山。
「どうしたの?」
「あぁ・・・いえ・・・」
「何よ。 正直に仰いなさいよ。」
「では、正直に申し上げさせていただきます。
失礼ながらお嬢様。
お嬢様の目はいつまで経っても節穴でございますねぇ。」
リムジンが出発する中、麗子はクビを連発。
風祭の事件部分は省略しました。
ぶっちゃけそこはあまり興味ないので(笑)
このSPドラマと夜中にやっていた『船上探偵・影山』が、
映画に繋がって行くのでございますね。
久々に見た執事はやはり可愛く、
表情ひとつひとつに萌えましたね。
あれを今度は大画面で観れるとは、
ありがたき幸せでございます(*-人-)☆
映画の小説も発売されているので、
映画を観てから読みたいと思います♪
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
第8話 第9話 最終話
謎解きはディナーのあとでスペシャル