▼日本学術会議が推薦した6人を、スガ総理が任命拒否した。戦争に協力した過去を反省し、政府にもの申すことを期待した、学者の会なのにだ。
▼表現や学問の自由が保障されている憲法下にあって、糾弾されるべきスガ総理の姿勢だ。だが、この総理は黙秘権を行使しているように「人事なので内容については言えない」との一点張りだ。
▼餅が美味しい秋田県出身なので、粘り強いし打たれ強いようだ。学術会議は杵で叩いて、餅になる形ができないように、伸ばしてほしいものだ。
▼拒否された6人の教授たちは、共に「特定秘密保護法」や「集団的自衛権行使容認」に反対した人物らしい。学者に反論され牙をむくのは、シンゾウと同様だ。
▼だが、シンゾウは単純そうだったが、スガはしぶとすぎる。とぐろを巻いて牙をむき、毒で相手を死に至らせる「蝮(まむし)総理」の異名が似合いそうだ。目つきも蝮酒を愛飲しているようで、不気味さを感じさせる。
▼なぜ6人が拒否されたのか、加藤教授の「もの言えぬ時代」発行・朝日新聞東京社会部編の中での発言より、探ってみた。
▼加藤は歴史学者で、専攻は日本現代史だ。冒頭【今や私たちは、国家と国民の関係が大きく変化する時代のただ中に生きているようだ。問題はその変化を的確に表現し、その帰趨を正確に予測するための感性と知見を、今の私たちがいまだに手にできないことにある】と述べている。
▼アベ内閣での「道徳の教科化」を戦前の「教育勅語」と比較し、日本が敗戦を経て戦後に培った原理に、国家側が手を付け始めたと指摘する。
▼さらに国家が私的領域に侵入していこうという方向性は、2012年の【自民党憲法改正草案】の中にみられると指摘する。
▼中でも13条の「個人として尊重される」を【人として尊重される】や、現行条文が「公共の福祉に違反しない限り」を【公益及び公の秩序に反しない限り】との修正したことの意味は、計り知れないほど大きいと、警鐘を鳴らしている。
▼私も忘れかけていたが、共謀罪法の成立過程だ。参議員法務委員会での採択を省略し【中間報告】という異例の手続きで、本会議で委員長に報告させた。
▼ここで委員長の報告があれば、法案の法務委員会付託は終了となり採択されることになるという。確か新聞での批判も読んでいるが、数の力で押し切ったのだろうという、ことしか考えていなかった。
▼メディアもその採択が民主主義を破壊することにつながるものだということを、繰り返し報道してほしかったと思っている。・・・だが後の祭りだ。
▼さらに関東軍の謀略により引き起こされた「満州事変」と比較し「共謀罪」時に【他の国だってやっている。なぜ日本だけがダメなのか】と、開き直る。
▼その時の、満州事変の強行論理と共謀罪の過程の論理構造が、似ているのではないかと指摘している。
▼さらに1925年(大正14年)の治安維持法に触れ、1928年(昭和3年)田中儀一内閣が治安法を改正し「目的遂行罪」を設け、最高刑を「死刑」としたことにだ。
▼改正案の冒頭は「“国体”を変革することを目的として結社を組織した者」と変えている。このことについて【端的にいって、この修正により国家は、日本共産党の活動を支えて、党の目的に寄与するとみなされたあらゆる行為を、罰することができるようになった】と発言している。
▼多分政府はこの発言で、加藤教授を共産党シンパで中国寄りだと断定したに違いない。
▼「物言えば唇寒し秋の風」。寒気が迫ってきた。これはシベリヤ気団より、もしかしてスガ政権による寒気が、日本中に充満してきたせいかもしれない。
▼加藤教授は「その変化を正確に予測する感性と知性を、国民に持てと」訴えているに違いない。新型コロナより、菅義偉の方が恐ろしいような気がしてきた。
▼表現や学問の自由が保障されている憲法下にあって、糾弾されるべきスガ総理の姿勢だ。だが、この総理は黙秘権を行使しているように「人事なので内容については言えない」との一点張りだ。
▼餅が美味しい秋田県出身なので、粘り強いし打たれ強いようだ。学術会議は杵で叩いて、餅になる形ができないように、伸ばしてほしいものだ。
▼拒否された6人の教授たちは、共に「特定秘密保護法」や「集団的自衛権行使容認」に反対した人物らしい。学者に反論され牙をむくのは、シンゾウと同様だ。
▼だが、シンゾウは単純そうだったが、スガはしぶとすぎる。とぐろを巻いて牙をむき、毒で相手を死に至らせる「蝮(まむし)総理」の異名が似合いそうだ。目つきも蝮酒を愛飲しているようで、不気味さを感じさせる。
▼なぜ6人が拒否されたのか、加藤教授の「もの言えぬ時代」発行・朝日新聞東京社会部編の中での発言より、探ってみた。
▼加藤は歴史学者で、専攻は日本現代史だ。冒頭【今や私たちは、国家と国民の関係が大きく変化する時代のただ中に生きているようだ。問題はその変化を的確に表現し、その帰趨を正確に予測するための感性と知見を、今の私たちがいまだに手にできないことにある】と述べている。
▼アベ内閣での「道徳の教科化」を戦前の「教育勅語」と比較し、日本が敗戦を経て戦後に培った原理に、国家側が手を付け始めたと指摘する。
▼さらに国家が私的領域に侵入していこうという方向性は、2012年の【自民党憲法改正草案】の中にみられると指摘する。
▼中でも13条の「個人として尊重される」を【人として尊重される】や、現行条文が「公共の福祉に違反しない限り」を【公益及び公の秩序に反しない限り】との修正したことの意味は、計り知れないほど大きいと、警鐘を鳴らしている。
▼私も忘れかけていたが、共謀罪法の成立過程だ。参議員法務委員会での採択を省略し【中間報告】という異例の手続きで、本会議で委員長に報告させた。
▼ここで委員長の報告があれば、法案の法務委員会付託は終了となり採択されることになるという。確か新聞での批判も読んでいるが、数の力で押し切ったのだろうという、ことしか考えていなかった。
▼メディアもその採択が民主主義を破壊することにつながるものだということを、繰り返し報道してほしかったと思っている。・・・だが後の祭りだ。
▼さらに関東軍の謀略により引き起こされた「満州事変」と比較し「共謀罪」時に【他の国だってやっている。なぜ日本だけがダメなのか】と、開き直る。
▼その時の、満州事変の強行論理と共謀罪の過程の論理構造が、似ているのではないかと指摘している。
▼さらに1925年(大正14年)の治安維持法に触れ、1928年(昭和3年)田中儀一内閣が治安法を改正し「目的遂行罪」を設け、最高刑を「死刑」としたことにだ。
▼改正案の冒頭は「“国体”を変革することを目的として結社を組織した者」と変えている。このことについて【端的にいって、この修正により国家は、日本共産党の活動を支えて、党の目的に寄与するとみなされたあらゆる行為を、罰することができるようになった】と発言している。
▼多分政府はこの発言で、加藤教授を共産党シンパで中国寄りだと断定したに違いない。
▼「物言えば唇寒し秋の風」。寒気が迫ってきた。これはシベリヤ気団より、もしかしてスガ政権による寒気が、日本中に充満してきたせいかもしれない。
▼加藤教授は「その変化を正確に予測する感性と知性を、国民に持てと」訴えているに違いない。新型コロナより、菅義偉の方が恐ろしいような気がしてきた。