夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

「ジェーン・エア」その1

2012-09-01 10:19:23 | 映画
シャーロット・ブロンテの原作は未読。イギリス19世紀、ビクトリア時代の古典的作品で、これまでに何度も映画・ドラマ化されてきているそうだ。

あらすじ
ジェーン・エアは幼くして両親を亡くし、伯母のリード夫人の家に引き取られる。しかし、伯母もその子もジェーンにつらく当たり、「根性の悪い子」と言われ、寄宿舎付きの養育院、ロード学院に預けられてしまう。

ジェーンはロード学院でも院長に目の敵にされ、「ジェーンは嘘つきだ、仲よくしてはいかん」と言われ、孤立させられる。ヘレンだけがジェーンの友達となり、つらい環境でも、信仰心と忍耐心をもって生きていくべきことを教えてくれる。しかし、学院は衛生環境がよくなく、ヘレンは肺病をわずらって、あっけなく亡くなってしまう。

その後、成長したジェーンは人里離れたソーンフィールド館で、ロチェスター家の娘、アデールの家庭教師として雇われる。その館の主のエドワード・ロチェスターは貴族で、普段は狩猟や旅行をしたり、恋人の邸を訪れたり、気ままな生活を送っている。しかし、エドワードは、上流階級の虚飾に満ちた人間関係に飽き飽きしており、貧しく身よりのない娘ではあるが、ジェーンの率直で聡明な物言いや、清潔で慈愛深い人柄に惹かれるようになる。

ジェーンもエドワードを愛するようになり、二人は身分の違いを超えて結婚を決意する。

しかし、結婚式当日。エドワードがジェーンを教会に連れ出し、神父のもと二人だけで結婚の誓いを交わそうとしているところに、「この結婚は無効だ!」と叫ぶ男が現れる。

実は、エドワードはかつて、リチャード・メースンの妹とジャマイカで結婚していたのだという。

エドワードは、ジェーンに懺悔する。昔、父親が財産目当てで自分をバーサ・アントワネット・メースンと結婚させることを決めた。バーサと暮らしはじめて4年後、彼女が発狂し、不貞まではたらいた。しかし、バーサを精神病院に入れることはできなかった、とエドワードは言って、彼女を邸の中の1室に連れて行く。彼女は、1日のうちでも激しく感情が変わり、いつどんな危害を加えるかもわからないので、人目につかぬ場所に秘かに監禁されていたのであった。

エドワードは、「愚かな僕を許してくれ。もし君を失ったら、僕は狂気に落ちてしまう」と訴えるが、ジェーンは、「私は尊厳を守りたいの。こうなった以上、お別れです」と言い、翌朝早く、誰にも見つからないように、ソーンフィールド館を逃れてしまう。