夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

「マルク・シャガール 愛をめぐる追想」展

2012-08-21 17:56:05 | 日記
以前からその独特の絵画世界に惹かれてはいたけれど、今回の展覧会で、どんな人生を送った人なのか初めて知った。

1887年、帝政ロシアのユダヤ人居住区に生まれたこと、ロシアとパリで絵画を学んだこと。アメリカへの亡命、1985年に亡くなり、97歳の長寿であったこと。

愛と夢と幻想の画家というイメージだけでとらえていて、基本的なことについてはまるで無知だったことがわかった。

今回の展覧会は、シャガールの絵に繰り返し現れる故郷への思い、花、小動物、宗教世界などのモチーフに沿って作品が並べられ、解説と併せてその魅力が伝わるように工夫されていた。

シャガールの絵というと、しばしば原色に近い、大胆で美しい色づかいが特徴的だが、今回の展示では、青を基調とした作品が特に印象に残った。(「新郎新婦への捧げ物」「枝」など)。

今週末の会期終了まであとわずか。機会を逃すことなく観に行けてよかった。