「こんにちわッ、テディちゃでス!
もふふッ! おでかけびよりィ~なのでスゥ!」
「がるる!ぐるるるるるがる~?」(←訳:虎です!何着てゆこうかな~?)
こんにちは、ネーさです。
寒過ぎず、暑過ぎず、の秋の日……
どんなものを着たらいいんだろう?と悩んでしまいますよね。
そんな季節の狭間の読書タイムは、
さあ、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
―― 爛漫ドレスコードレス 1 ――
著者は佐悠(さゆう)さん、2023年8月に発行されました。
Webで発表されていた作品が、待望の書籍化!
キラキラな表紙を捲って、
いざ!と飛び込んだその世界は――
チンアナゴから始まった?!?
「ふァ?」
「……ぐるるるる?」(←訳:……チンアナゴ?)
チンアナゴ。
狆穴子と表記されることもあるその生物は、
ウナギ目アナゴ科に属する海水魚の一種です。
最近は水族館でも人気者となっていて……
いや失礼、脱線しかけました。話を戻しますと。
チンアナゴ模様の、帯。
遠目にはシマシマに見えるその帯に、
ぐぐぐぐいっと惹き付けられてしまったのは、
山田撫子(やまだ・なでしこ)さん、23歳。
コーヒーショップで働く撫子さん、
いつもはお洋服で生活していますから、
ゆかた売場など素通り……する筈だったんですけど、
チンアナゴの帯に出逢ってしまっては、もういけません。
おまけに、というか、トドメにというべきか、
この帯ならこれだ!な浴衣まで見つけてしまった……。
「ああァ~それはァもうゥ~!」
「がるっるぅぐるる!」(←訳:やるっきゃないね!)
こんどの花火大会はこの浴衣+帯で!
と決意して、友人にメールもして、
しかし。
花火大会当日、
思ってもみなかったアクシデントが
撫子さんの身の上に。
浴衣……暑い、非常にあっついです。
下駄……苦しい、痛い、靴擦れで足はズタボロ。
帯……ぐらぐらして、ほどけそう。
「うむむッ、わきゃりまスゥ!」
「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:キモノ初心者あるあるだ!)
泣きたくなるようなピンチを救ってくれたのは、
通りすがりのカッコよすぎる浴衣美人さんでした。
絆創膏を足の傷に貼り、
全体の着付けを直し、
帯も結び直し。
撫子さんを励まして、花火大会へ送り出してくれたのです。
「よかッたでスねッ!」
「がるるぐる!」(←訳:玉屋に鍵屋!)
浴衣美人さんの言葉が、笑顔が、
撫子さんの背を押します。
もっとキモノの世界へ。
浴衣も帯も着物も履物も小物も、
全部ひっくるめて、もっと大きくて豊かな、
服飾規定(ドレスコード)を超えた世界へ。
いろいろ苦労もあるけれど、
これかわいい!
と感動できる一瞬を探す撫子さんの着物世界探訪記は、
マンガ好きさんに、
いえいえ、全活字マニアさんに激おすすめですので、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪