goo blog サービス終了のお知らせ 

テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 狆穴子くんが、世界を拓く ~

2023-10-22 22:06:32 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 もふふッ! おでかけびよりィ~なのでスゥ!」

「がるる!ぐるるるるるがる~?」(←訳:虎です!何着てゆこうかな~?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 寒過ぎず、暑過ぎず、の秋の日……

 どんなものを着たらいいんだろう?と悩んでしまいますよね。

 そんな季節の狭間の読書タイムは、

 さあ、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 爛漫ドレスコードレス 1 ――

 

 

 著者は佐悠(さゆう)さん、2023年8月に発行されました。

 Webで発表されていた作品が、待望の書籍化!

 キラキラな表紙を捲って、

 いざ!と飛び込んだその世界は――

 

 チンアナゴから始まった?!?

 

「ふァ?」

「……ぐるるるる?」(←訳:……チンアナゴ?)

 

 チンアナゴ。

 狆穴子と表記されることもあるその生物は、

 ウナギ目アナゴ科に属する海水魚の一種です。

 最近は水族館でも人気者となっていて……

 いや失礼、脱線しかけました。話を戻しますと。

 

 チンアナゴ模様の、帯。

 

 遠目にはシマシマに見えるその帯に、

 ぐぐぐぐいっと惹き付けられてしまったのは、

 山田撫子(やまだ・なでしこ)さん、23歳。

 

 コーヒーショップで働く撫子さん、

 いつもはお洋服で生活していますから、

 ゆかた売場など素通り……する筈だったんですけど、

 チンアナゴの帯に出逢ってしまっては、もういけません。

 

 おまけに、というか、トドメにというべきか、

 この帯ならこれだ!な浴衣まで見つけてしまった……。

 

「ああァ~それはァもうゥ~!」

「がるっるぅぐるる!」(←訳:やるっきゃないね!)

 

 こんどの花火大会はこの浴衣+帯で!

 と決意して、友人にメールもして、

 しかし。

 

 花火大会当日、

 思ってもみなかったアクシデントが

 撫子さんの身の上に。

 

 浴衣……暑い、非常にあっついです。

 下駄……苦しい、痛い、靴擦れで足はズタボロ。

 帯……ぐらぐらして、ほどけそう。

 

「うむむッ、わきゃりまスゥ!」

「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:キモノ初心者あるあるだ!)

 

 泣きたくなるようなピンチを救ってくれたのは、

 通りすがりのカッコよすぎる浴衣美人さんでした。

 

 絆創膏を足の傷に貼り、

 全体の着付けを直し、

 帯も結び直し。

 撫子さんを励まして、花火大会へ送り出してくれたのです。

 

「よかッたでスねッ!」

「がるるぐる!」(←訳:玉屋に鍵屋!)

 

 浴衣美人さんの言葉が、笑顔が、

 撫子さんの背を押します。

 

 もっとキモノの世界へ。

 浴衣も帯も着物も履物も小物も、

 全部ひっくるめて、もっと大きくて豊かな、

 服飾規定(ドレスコード)を超えた世界へ。

 

 いろいろ苦労もあるけれど、

 これかわいい!

 と感動できる一瞬を探す撫子さんの着物世界探訪記は、

 マンガ好きさんに、

 いえいえ、全活字マニアさんに激おすすめですので、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪