テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 70’sを、そのままに ~

2023-10-15 22:07:01 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うきゃッ! きらきらァなのでスゥ~!」

「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!攻めてるね~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 んまあ! シルバー一色のカバーの、なんてキラピカなこと!

 この煌びやかな表紙の奥は、いったいどうなっているんでしょう……?

 本日の読書タイムは、さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

      ―― 1970’s ロンドン・カルチャーの世界 ――

 

 

 著者は海野弘(うんの・ひろし)さん、

 2021年2月に発行されました。

 『LONDON 1970'S CULTURE CHRONICLE』と英語題名が、

 『ロンドンの誘惑』と日本語副題が付されています。

 

 ↑上の画像では、

 光の乱反射か、レンズのマジックなのか、

 カバーが虹のような色合いになっていますけれど、

 本文で描かれているのもまた、

 表紙に劣らぬ“虹色の世界”でしょうか。

 

「ちょッとォむかしのォ、ろんどんッ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:1970年代の!)

 

 50’sでも60’sでもなく、

 70’sのロンドン。

 

 それはどんな時代であったのか、

 敢えて一言で表現するのなら――

 

  《デヴィッド・ボウイ》の時代。

 

 本名はデヴィッド・ジョーンズさん、

 1947年、南ロンドンのブリクストン生まれ。

 1960年代には音楽活動を始めていたボウイさんは、

 1972年に発表したアルバム『ジギー・スターダスト』で

 大ブレークを果たしました。

 

「にほんでもォ~だいにんきィ!」

「がるるぐるるる!」(←訳:公演もしたよね!)

 

 著者・海野さんは、

 『70’sにおけるボウイと日本の出会いについては、

 もっと注目されていい』

 と本文136ページに記しています。

 

 1973年の来日公演以降、

 日本文化の影響を受けつつ、

 ボウイさんがスタイルをさまざまに変えてゆく一方、

 世界では。

 

 1977年、エルヴィス・プレスリーさん没。

 1978年、シド・ヴィシャスさん没。

 

 パンクの波は去って、

 80’sのニュー・ロマンティック・カルチャーの兆しが

 少しずつ見えてきますが、その前に。

 

 1980年12月、ジョン・レノンさん没。

 

 70’sから80’sへと時代が変わる、

 悲しい鐘の音でした。

 

「いまもォのこるゥ、しょうげきィ……!」

「ぐるるぅがるぐる!」(←訳:忘れちゃだめです!)

 

 グラム・ロックに、パンクに、

 ハード・ロック、ヘヴィ・メタル、プログレッシブ。

 

 いまや英国の主要産業のひとつと言える音楽と、

 アート、映画、演劇、

 文学、ファッション、写真、各ジャンルの70’s。

 

 さらに、海野さんは

 ロンドンの繁華街の歴史や、

 王室事情、フェミニズム運動にも目を配ります。

 

「おうしつもォ、げきへんッ?」

「がるぅるるるぐっるる?」(←訳:スキャンダルどっさり?)

 

 アートも音楽も映画もファッションも、

 現在みられる多くのカルチャーの出発点は、

 ここ――70’s。

 その瞬間の、時代のうねりを、息吹きを、そのままに。

 

 著者・海野さんの博識あってこそ、のノンフィクション作品です。

 アート好き&ロンドン英国文化好きな方々、

 現代史好きな活字マニアさんは、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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