「こんにちわッ、テディちゃでス!
うきゃッ! きらきらァなのでスゥ~!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!攻めてるね~!)
こんにちは、ネーさです。
んまあ! シルバー一色のカバーの、なんてキラピカなこと!
この煌びやかな表紙の奥は、いったいどうなっているんでしょう……?
本日の読書タイムは、さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 1970’s ロンドン・カルチャーの世界 ――
著者は海野弘(うんの・ひろし)さん、
2021年2月に発行されました。
『LONDON 1970'S CULTURE CHRONICLE』と英語題名が、
『ロンドンの誘惑』と日本語副題が付されています。
↑上の画像では、
光の乱反射か、レンズのマジックなのか、
カバーが虹のような色合いになっていますけれど、
本文で描かれているのもまた、
表紙に劣らぬ“虹色の世界”でしょうか。
「ちょッとォむかしのォ、ろんどんッ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:1970年代の!)
50’sでも60’sでもなく、
70’sのロンドン。
それはどんな時代であったのか、
敢えて一言で表現するのなら――
《デヴィッド・ボウイ》の時代。
本名はデヴィッド・ジョーンズさん、
1947年、南ロンドンのブリクストン生まれ。
1960年代には音楽活動を始めていたボウイさんは、
1972年に発表したアルバム『ジギー・スターダスト』で
大ブレークを果たしました。
「にほんでもォ~だいにんきィ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:公演もしたよね!)
著者・海野さんは、
『70’sにおけるボウイと日本の出会いについては、
もっと注目されていい』
と本文136ページに記しています。
1973年の来日公演以降、
日本文化の影響を受けつつ、
ボウイさんがスタイルをさまざまに変えてゆく一方、
世界では。
1977年、エルヴィス・プレスリーさん没。
1978年、シド・ヴィシャスさん没。
パンクの波は去って、
80’sのニュー・ロマンティック・カルチャーの兆しが
少しずつ見えてきますが、その前に。
1980年12月、ジョン・レノンさん没。
70’sから80’sへと時代が変わる、
悲しい鐘の音でした。
「いまもォのこるゥ、しょうげきィ……!」
「ぐるるぅがるぐる!」(←訳:忘れちゃだめです!)
グラム・ロックに、パンクに、
ハード・ロック、ヘヴィ・メタル、プログレッシブ。
いまや英国の主要産業のひとつと言える音楽と、
アート、映画、演劇、
文学、ファッション、写真、各ジャンルの70’s。
さらに、海野さんは
ロンドンの繁華街の歴史や、
王室事情、フェミニズム運動にも目を配ります。
「おうしつもォ、げきへんッ?」
「がるぅるるるぐっるる?」(←訳:スキャンダルどっさり?)
アートも音楽も映画もファッションも、
現在みられる多くのカルチャーの出発点は、
ここ――70’s。
その瞬間の、時代のうねりを、息吹きを、そのままに。
著者・海野さんの博識あってこそ、のノンフィクション作品です。
アート好き&ロンドン英国文化好きな方々、
現代史好きな活字マニアさんは、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪