CAOS=ひゅうまんすけぇる

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“ ホンモノ ” の条件

2016-02-20 | 日記・エッセイ・コラム

 何だかんだ言っても

世の中豊かなんだなぁ ・ ・ ・ 。

本なんかタダで手に入ってしまう!

 

 下津の図書館に

「 ご自由にお持ちください 」 みたいなコーナーがあって

市民の皆さんがいらなくなった本を持って来て

そこに置いていくのだそうです。

で、うちの奥さんはそれをもらってくる。

そんな仕組みになっています。

 

 司馬遼太郎ってファンも多いし、

私も好きです。

文章のリアリティが魅力の1つなんですね。

 さきに読んだのがこちら、

時代物の短編が6作。

これを読んでいるときから感じていました。

時代物で創作なんだから、

背景もご都合に合わせてもよさそうなのに、

エピソードに史実の説明が入ります。

 で、次に読んだこれで

確信しました。

「 司馬遼太郎の “ ホンモノ感 ” は、

 細かいところにまで、

 キチンと説明できる設定をしていることなんだろう。 」

 

 主人公を車藤左と言います。

 『 車 』 っていう苗字は、

あのダンゴ屋さんの一家意外に私は知らないけど、

事実、ひどく希少な姓なのだそうです。

 車氏は常陸の名族

 常陸国多賀郡車村から出ている

 代々佐竹氏につかえた

さらに、

一族から善七という人が出て、

関ヶ原の役の後江戸に潜入して

乞食の群れを組織化して徳川氏への復讐をくわだてるが失敗。

家康はその豪胆さにあきれるが殺すにはしのびず

乞食頭としたので

江戸300年のあいだ、乞食をするものは車善七の鑑札が要った。

このため、諸国で車姓を名乗るものは他姓にあらためた。

そのためひどく希少な姓になった。

 

 そんなことだそうですが、

1人の人物像を設定するために、

これだけの史実を裏付けにしていることが興味深いです。

 

 “ ホンモノ ” の条件は色々あると思うけど、

『 キチンと説明できる(説明がつく) 』 ことは、

初歩の条件なのだとうと思うのです。

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