何だかんだ言っても
世の中豊かなんだなぁ ・ ・ ・ 。
本なんかタダで手に入ってしまう!
下津の図書館に
「 ご自由にお持ちください 」 みたいなコーナーがあって
市民の皆さんがいらなくなった本を持って来て
そこに置いていくのだそうです。
で、うちの奥さんはそれをもらってくる。
そんな仕組みになっています。
司馬遼太郎ってファンも多いし、
私も好きです。
文章のリアリティが魅力の1つなんですね。
さきに読んだのがこちら、
時代物の短編が6作。
これを読んでいるときから感じていました。
時代物で創作なんだから、
背景もご都合に合わせてもよさそうなのに、
エピソードに史実の説明が入ります。
で、次に読んだこれで
確信しました。
「 司馬遼太郎の “ ホンモノ感 ” は、
細かいところにまで、
キチンと説明できる設定をしていることなんだろう。 」
主人公を車藤左と言います。
『 車 』 っていう苗字は、
あのダンゴ屋さんの一家意外に私は知らないけど、
事実、ひどく希少な姓なのだそうです。
車氏は常陸の名族
常陸国多賀郡車村から出ている
代々佐竹氏につかえた
さらに、
一族から善七という人が出て、
関ヶ原の役の後江戸に潜入して
乞食の群れを組織化して徳川氏への復讐をくわだてるが失敗。
家康はその豪胆さにあきれるが殺すにはしのびず
乞食頭としたので
江戸300年のあいだ、乞食をするものは車善七の鑑札が要った。
このため、諸国で車姓を名乗るものは他姓にあらためた。
そのためひどく希少な姓になった。
そんなことだそうですが、
1人の人物像を設定するために、
これだけの史実を裏付けにしていることが興味深いです。
“ ホンモノ ” の条件は色々あると思うけど、
『 キチンと説明できる(説明がつく) 』 ことは、
初歩の条件なのだとうと思うのです。
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