CAOS=ひゅうまんすけぇる

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CAOS

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巨匠の感性

2016-12-03 | 日記・エッセイ・コラム

 漏れ聞くところによると、

司馬遼太郎にはお抱えの古書店があって、

「今度はこんな資料が欲しい。」とオーダーしたら、

先生が気に入ってくれそうな資料を

沢山集めて届ける仕組みができていたのだとか。

巨匠っていいなぁ。と思うけど、

司馬先生は、欲しい資料が見つけやすくて、

古書店は、高い値で本を買ってくれて、

先生がいらなくなったら安い値で買い戻すから、

儲かる仕組みだそうです。

その結果出来上がった濃い~ぃエキスを

私達が500円そこそこで手に入れることができる。

っていうことなので、みんながハッピーな仕組みですね!

 

 そうして出来上がった濃いエキスのなかで、

『街道を行く』のシリーズは有名ですが、

こっちのシリーズの方が面白いんじゃないかなぁ。

と思っています。

 

 この鑑では、仏教の話題が特に目立った気がしますが、

仏教に触れてしまうと、

私の持論が入ってややこしいので、そこは避けるとして、

割りと前の方で出てきた奈良の古寺の話題をご紹介。

---

 大正時代に出た和辻哲郎の『古寺巡礼』以後、大和の古寺を

見る人が多くなった。

 ところが、大和の良さは古寺だけではなく、民家もそうである。

もし古寺が、白壁・大和棟といったこの地方の大型農家にかこま

れていず、裸で野に孤立しているとしたら、大和の景観はよほど

貧寒としたものになるに違いない。          ---

 

 そのまま、現代の私達が考える問題な気がします。

周囲の有り様を考えずに、どんな魅力的なものがあっても、

それが、文化財的な古いものでも・今からつくる新しいものでも、

本当に愛されるものにはならないんだろうと思います。

 

 これを感じ取って文章にする巨匠の作家の迫力を感じる

一文な気がします。

コメント
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