山のあれこれ

山の楽しみのあれこれを紹介していきたいと思います。

北東北の山旅(5)

2008-08-08 | 山行
8月8日 北前船の深浦港と太宰治・巨大立倭武多の五所川原へ

今日は予備日。急遽調べて前夜、五所川原駅前のビジネスホテルを押さえた。以前から北前船に興味があったこと。津軽三味線のライブを見たかったこと。太宰治の斜陽館のこと。巨大立倭武多の最終日にあたること。ところで巨大立倭武多ってナニ?タチネプタ?

私のみ送迎車で艫作駅へ。深浦7:42下車230円。次の2時間後の列車まで北前船の風待ち港で栄えた深浦を歩いて見ることに。高田屋嘉平とか蝦夷地とか松前藩とか、円覚寺、歴史資料館。観光市場は開館前、とにかく暑いが未だビールは御法度。

五所川原11:23着。侘びしい寂れた街だ、何だアレは?ホームの脇に巨大な人形が飾ってあった。飛行機の格納庫を縦にしたような倉庫に。まずはビジネスホテルに荷物を預け食堂を探して、津軽鉄道の金木駅に向かった。駅で聞いた丁度13:30からライブ開演の津軽三味線会館に急ぐ。舞台には2人の赤い衣裳の美人女性奏者がライトを浴びていた、津軽弁で解説しながら1時間の演奏。メロディの違いは分からないが思わず引き込まれる音色だ。向かいの斜陽館、これは太宰治の生家で豪農のお屋敷だ。何もない明治の津軽平野の真ん中によくもこんな豪華な屋敷が、途中で買い取られて旅館になっていた。今、ここは太宰で持っている。津軽鉄道も「走れメロス」号。



五所川原に戻ってホテルで汗を流して夜に備える。19時~21時開演。花火を合図に山車が街を回るという。裏通りには出演者達が大人も子供も集まっている。さっき迄は誰もいない侘びしいゴーストタウンだったのに。ホテル前にも街角にも椅子やシートが並べられ、弁当を食べる人、飲み物の屋台の前には人が溢れている、一体どこから出てきたんだ。

地元のおばさんに声を掛けられて、一緒に見物させてもらうことに、お陰で特等席近くで説明付き。スタート地点の「立倭武多の館」の角では、地元のスター吉幾三がボリューム一杯に「ヤッテマレ」と祭りを煽り立てている。

そして、花火。まずは子供達を先頭にお囃子が続き、中小のネプタが続く、さらに若者が舞い踊る五高(五所川原高校)、五農(農業高校)のそれでもネプタの高さは10数mもある。囃子方や踊り手や跳人に大太鼓、町中の「もつけ(祭り馬鹿)」が騒ぎまくる。

いよいよ館から出てきた出てきた。高さ22m(7階建ビルに相当)、総重量17トン、木と針金、紙を貼り合わせ、中に電球800個、蛍光灯40本を使用し鉄骨の台車に組み立てられている。しずしずとビルの合間の暗闇から出てくる様は圧倒される。毎年1台新作が登場し3年分が華を飾り最終日に揃い踏みする。

いつのまにか親切なおばさんとも離ればなれになりフィナーレ会場付近に移動する。21時近くロータリーに3台が向き合いラストを飾り、館に戻っていく。大小各々も収納場所に戻っていく。そこで、またスター吉幾三が登場してロータリーは再び盛り上がり、祭りは終わった。

2008公式ガイドによると「立倭武多は近年になって登場した祭りではない。明治時代にあった巨大ネプタを復刻したもの、一人立ちの巨大人形灯籠だった。…平成10年に80年振りに頭上を横切る電線の埋設工事を終了させ復活した。」


コメント
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