山のあれこれ

山の楽しみのあれこれを紹介していきたいと思います。

松木谷から皇海山

2010-10-24 | 山行
10月22日21時、池袋を出発して日光清滝IC経由、日足トンネルを抜けてかつての銅山の街足尾に入る。銀山平の かじか荘駐車場隅にテントを張り終え仮眠。
翌朝、車を奥の駐車場に移動して迎えのタクシーに一同乗り込み足尾ダムのゲートまで30分ほど(\5000)。渡良瀬川、仁田元川と久蔵川が合流し三川ダムともいう、かつて見渡す限り荒れ果て禿げ山が連なっていたのに植林が進み緑の山に回復しつつある。



快晴の下、メンバー5人は身支度を整え林道歩きから始まる。松木村跡、林道跡と歩き対岸は中倉尾根の岩壁を眺めながら渡良瀬川の河原歩きだ。右岸に巨大な岩門のようなウメコバ沢を過ぎてから足元を沢仕様に変える。水深は膝下程度で左右に渡り返すことになる。6号堰堤をハシゴで越えると三沢で松木川に名前が変わる。






川幅が狭まり山腹に紅葉が目立ち始め秋山らしくなり、谷が南西に曲がると青空を背に皇海山とご対面。左岸からの美しい滑滝はカマノ沢、まもなくこの谷唯一の淵を左岸の高巻きで越え河原(小屋跡)を過ぎるとニゴリ沢が入る。ここを50分ほど歩いて滝の手前にモミジ尾根取付(赤と黄色のブリキ板)だ。







初っ端から急登で県境尾根まで300mの標高差だが辛いのは200mほど、午後の陽差しに広葉樹の黄葉、紅葉と美しく緩傾斜に笹が拡がり絵画のようだ。国境平は笹と落葉松の広めの尾根。両側を落葉松林に挟まれた笹原にテントとツェルトを張った。群馬側に往復20分を息を切らせて水汲みから戻ると火付け名人により紫煙が立ち上っていた。焚き火を囲んで宴会と夕食に突入。





かじか荘7:15=タクシー=足尾ダムゲート7:40…ウメコバ沢9:50…三沢堰堤10:20…淵高巻11:35…ニゴリ沢出合12:02…滝手前モミジ尾根取付12:45,13:20…国境平14:50

10/24 暖かい朝で寝過ぎて起床、しかも美しい朝焼け。急いで食事済ませテント撤収し出発。笹原をかき分け県境尾根を南西にゆるゆると登っていく。ダケカンバの林の向こうに皇海の鈍牛の背が大きい。






皇海の鈍牛の背を目指して黒木の森を急登、シャクナゲが混じり始めると頭上が切れて北側の尾根に乗った、展望が拡がり標高2000mを越えた。皇海山(2143m)着、軽装のハイカー達が談笑しており重装備の我々はやや場違いか。百名山だし不動沢コースだとナント2時間で登頂できるのだから。


曇り空だし、まだ先が長いので早々に下山。不動沢コルより鋸山を目指す。崩れかけたルンゼ状を登り切ると鋸山(1998m)だった。皇海山を背にしばし関東平野の展望に見とれる。








六林班峠へは狭い笹尾根を南下する。1900m付近より伐採尾根が広くなり笹藪も深く
不明瞭となり、慎重に下りつつ昼過ぎに峠に到着した。
メンバーの表情に思わず笑みが浮かぶが庚申山荘を経て銀山平までの峠道はまだ4時間もある。









 
庚申山荘からは薄明に追われよく手入れされた歩道を駆け下り、一の鳥居より林道を急ぎ、銀山平の終点近くで幸いに我慢していてくれていた雨が降り出した。


国境平7:20…皇海山9:15,25…不動沢コル10:15,25…鋸山11:10,30…六林班峠12:30,45…庚申山荘15:15,50…一の鳥居16:35…銀山平駐車場17:30=かじか荘入浴=往路帰京

季節、コース、メンバーを変えて皇海山山頂を6回も踏んでしまった。


                       
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脱・メジャーコース

2010-10-16 | 楽しい時間
10月16 日 本屋さんでヤマケイを立ち読みしていたら、特集が「脱・メジャーコース」といって破線の山歩きを勧めていた。
実線コースは一般的に割と整備された山道、破線コースはそうでない山道か。

数10年前に山仕事や登山用として作られた山道が、山仕事が廃れたり登山が3K遊びとして敬遠され暫くたっていることと、昨今のメジャーな山々にしか訪れない登山者達により踏まれず自然に戻ろうとしている。

こういうものは、情報としてさりげなく掲載しておいてくれればよい。なにも特集記事にすることはない。僅かな踏み跡や形跡を見いだすことに楽しみのひとつがあるのに、大々的に宣伝されて、大勢してやって来たらどうなる。か細い道形がバスに乗せられてやって来た数10人で踏み固められたらどうなる。

いままで滅多に人も来てないので整備も暫くされてないし、山仕事の人達は嫌がるだろうし。道標なんかないし、あっても古くて読みにくかったりもしている。そんなところで事故の増加に繋がったりしないだろうか。

たとえば奥多摩などは、破線もないが名前の付いた尾根だと大概、踏み跡があることが多い。古い文献やネットで調べて、そういう道を探し出して歩くのも楽しみのひとつ。入口に通行止めマークがあることもあり、コンパス必携、地図読みも楽しみのひとつなのだが、結果は自己責任だ。

ところが、近日中に予定していた山の名前が入っていた、まずいなあ。
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体育の日は晴れ

2010-10-11 | やれやれ
商店街の西の空にすじ雲とか秋の雲が乱舞して美しい茜色の夕空である。今年の体育の日は11日、例年この日を含む数日間は主に東北の山々に紅葉狩りに出かけている。予想通り低気圧が前線を引き連れて東海上へ通り過ぎて行った。南北に細長い日本列島は全国的に晴れマーク。毎年10月の10か11日の体育の日は何故か晴れる、特異日というそうだ。

昨夜、久し振りに父が発熱して解熱やら緊急処置で大騒ぎした。いつも通り遅い夕食は普段通りに食べられたのに。心配したものの今朝は、平熱とはいかぬが回復傾向、食欲もありまずは安心。

じつは奥多摩に日帰りハイクの予定だった。山道具を収納庫に戻して行動食は居間のテーブルに置く、山ではパワーの元になる甘味系のパン類は下界では食い気が出ないが、ここに置いておくといつの間にか無くなる。GPSはデータを消去、作成したデータはパソコンの山域別のフォルダーに入れてあるので、次にまた引っ張り出せばよい。

とにかく、夕方には平熱に戻り、よかったよかった。

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本社ケ丸 P1541北尾根から、角研山北尾根  

2010-10-02 | 山行
10月2日(土) 猛暑の長い夏が終わり、まだまだ晩夏の笹子の山に出かけた。あいにく天気予報が外れて曇り空だ。
笹子駅裏の林道を本社ケ丸・P1541m北尾根から登り、角研山(1377m)北尾根を降りて笹子駅に戻るという松浦本・静尾根に記載の周回コース。

駅裏の穴沢林道を右手に辿り、穴沢橋に降りるカーブ手前(670m)で9:50、標柱No,51鉄塔に従い杉林を右下に降りていく。穴沢からの導水路を越えて下り丸木橋で穴沢を渡り、薄暗い杉林の一角でP1541m北尾根末端に乗る。

これより急登を辿ると踏み跡が濃くなり鉄塔No,51(760m)10:16に着く。900m圏で黒野田林道に出るが左手に少し歩くと標柱にはNo.32鉄塔5分とある。この辺り幾つかの送電線が交錯しており、鉄塔を3回も横切る。ボサが混じった急登には両脇の木々に白い腰巻きのように幅広ビニルが巻き付けてある。伐採予定か単なるコースの目印か、目立つが見た目にはなんとも宜しくない。鉄塔No.32葛野川線(950m)に11:00着、しばしの晴れ間に一休み。これより右寄りに踏み跡があるらしいが植林との間に藪状態が100m近く続き、先ほどの見た目の宜しくないビニルを追いかける。



1100m頃よりようやく気分のよい自然林に変わり鉄塔No.221(1210m)11:55に到着。黄緑色の天蓋に足元のフカフカの落ち葉径には四足動物の足跡と糞が混じり、木の間を透かして黒い稜線が近づいてくる。午前中ずっと雲のなかにあったようで辺りはしっとり湿った黒い樹幹に包まれてしばらくしてP1541mの東肩(1520m)で12:58縦走路に出た。

高みを目指すと本社ケ丸への道の草むらにはトリカブトの紫が群生していて明るい黄緑色の夏の樹林の道だ。今日初めてのハイカーと挨拶をする。宝鉱山分岐(1610m)を分け本社ケ丸の狭い露岩の山頂(1630m)13:25,30に到着。清八峠側から来た雨支度のハイカーで一杯。笹子山塊の甲斐側は富士山はじめ雲に覆われている。

ゆっくり休む気にならないので鶴ケ鳥屋山方面への縦走路へ引き返す。稜線を送電線が跨いでいる芝草には巨大な鉄塔No,222が建ち、さらに茂みの頂上14:28の出口側が東に折れているところが角研山(1377m)で、この北尾根を下降路に選んだ。







角研山北尾根は、2008年版山と高原地図「大菩薩」では、林道まで100分ほどのコースとして実線が引かれている。降り口は苔むした岩が積み重なった狭い急な尾根すじで1200m付近から緩い傾斜の自然林の下り道になる。実線コースだが、道標も無く静かな山歩きが楽しめる。

鉄塔No,30(1136m)15:10を過ぎると道は左側の植林をジグザグに下り林道(1010m)に出る。右に北尾根に戻ると道路ミラーと初めて道標を見つけた。再び北尾根に入り平坦な台地が続き三角点標石のある庭洞山1000.6mから再び急坂となりTVアンテナを過ぎると鉄塔No.50(780m)に着いた。空が開けていたので夕空を眺めながらコーヒータイムとした(15:57,16:17)。

角研山北尾根は浄水施設脇の階段を下りて今朝の林道(640m)16:28に降りたった。笹子駅にはさらに10分ほどで戻る、顔を洗い終わると16:47の高尾行きが入ってきた。今日はGPS貸し出し中で、ガイド本の略図にやや迷うが穴沢左岸の北尾根末端に乗れば後は、分かりやすく駅から周回できる静かな笹子の山だった。

満足の山行の下山祝が大月駅までお預けなのがやや難点か。
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