駿監督が「風立ちぬ」に今、込めた思いとはなんだったのか。
以下の言葉がガンガン響く。
<宮崎駿の言葉>
◆人間の世界から外れたところには、何かがいるという自然観を日本人は持っていたんです。
だから、自然に対して謙虚で、慎ましい態度をとっていました。ところが自然に対して優位に立つと、その畏れを捨てて振舞ってきた。
◆ ぼくは地球の地殻変動や自然災害というのは、人間の営みとまったく無関係じゃないとどこかで思っているんですね。
人間社会の行き詰まりなんかとちゃんとつながっているんじゃないかって気がしてしかたがない。
◆ 地震はこれまで何回もあったことがまた起こったんです。
たくさんの悲劇がありましたが、震災を受けた人たちは、乗り越えていけると思います。
ですが 原発の問題はね、これはエネルギーを過剰消費していく文明のありように、はっきり警告が発せられたんだと思うんです。
◆ 大量消費文明が終焉する第一歩なのかどうか、僕にはよく分からないが、今の世の中は緊張感に満ちていると思う。
かつて堀越二郎と堀辰雄もこの先どうなるのか分からないということについて、どうもこれはまずいと意識しながら生きたに違いない。
堀越二郎と堀辰雄が生きた時代と現代に、同時代性を感じた。
◆ 突如歴史の歯車が動き始めたのです。生きていくのに困難な時代の幕が上がりました。
この国だけではありません。破局は世界規模になっています。おそらく大量消費文明のはっきりした終わりの第一段階に入ったのだと思います。
◆ 福島の原発が爆発した後、風が轟々と吹いたんです。
絵コンテに悩みながら、上の部屋で寝っころがっていると、その後ろの木が本当に轟々と鳴りながら震えていました。
爽やかな風だけじゃない、轟々と吹く、放射能を含んだ風もこの世界の一部なのだと思いました。風は世界だと。
◆ 自分たちは正気を失わずに生活をしていかなければなりません。
「風が吹き始めた時代」の風とはさわやかな風ではありません。
おそろしく轟々と吹きぬける風です。死をはらみ、毒を含む風です。人生を根こそぎにしようという風です。
◆ 人間のやることには必ず愚かなことが付きまとうから。
権力はすぐに腐敗するし、歴史はいつも残酷な結果を押しつける。
要するに、この世界は不条理だということ。
悪いことをしても天罰が下るわけではなく、良いことをしてもお褒めに預かるわけではない。
じゃあ何が違ってくるかというと、「顔が違ってくる」。
◆ 先頭を切って一生懸命やんなきゃ話になんない。死ぬ気でやるしかないんです。
どんな方法でもとにかくあげるしかない。自分の人生のためにやるしかないんです。
◆ 今の世の中全体のことで、政治がどうとか、社会状況がどうとか、
マスコミがどうのこうのということじゃなくても、自分ができる範囲で何ができるかって考えればいいんだと思います。
それで、随分いろんなことが変わってくるんじゃないでしょうか。
◆ 自分の今いる場所で、可能な限り誠実に、力いっぱい生きるしかない。
世界のあらゆることに関心をもち、政治情勢によって自分の行動を決めるなんてことはできないですから。
職業人は職業に専心することによって、小さな窓から世界を眺めて、初めて世界を感じ取ることができるんじゃないでしょうか。
◆ ぼくは生まれてこないほうが、良かったんじゃないかなって思ってる子に、「生まれてきてよかったんだよ」って言ってあげるんだよ。
以下の言葉がガンガン響く。
<宮崎駿の言葉>
◆人間の世界から外れたところには、何かがいるという自然観を日本人は持っていたんです。
だから、自然に対して謙虚で、慎ましい態度をとっていました。ところが自然に対して優位に立つと、その畏れを捨てて振舞ってきた。
◆ ぼくは地球の地殻変動や自然災害というのは、人間の営みとまったく無関係じゃないとどこかで思っているんですね。
人間社会の行き詰まりなんかとちゃんとつながっているんじゃないかって気がしてしかたがない。
◆ 地震はこれまで何回もあったことがまた起こったんです。
たくさんの悲劇がありましたが、震災を受けた人たちは、乗り越えていけると思います。
ですが 原発の問題はね、これはエネルギーを過剰消費していく文明のありように、はっきり警告が発せられたんだと思うんです。
◆ 大量消費文明が終焉する第一歩なのかどうか、僕にはよく分からないが、今の世の中は緊張感に満ちていると思う。
かつて堀越二郎と堀辰雄もこの先どうなるのか分からないということについて、どうもこれはまずいと意識しながら生きたに違いない。
堀越二郎と堀辰雄が生きた時代と現代に、同時代性を感じた。
◆ 突如歴史の歯車が動き始めたのです。生きていくのに困難な時代の幕が上がりました。
この国だけではありません。破局は世界規模になっています。おそらく大量消費文明のはっきりした終わりの第一段階に入ったのだと思います。
◆ 福島の原発が爆発した後、風が轟々と吹いたんです。
絵コンテに悩みながら、上の部屋で寝っころがっていると、その後ろの木が本当に轟々と鳴りながら震えていました。
爽やかな風だけじゃない、轟々と吹く、放射能を含んだ風もこの世界の一部なのだと思いました。風は世界だと。
◆ 自分たちは正気を失わずに生活をしていかなければなりません。
「風が吹き始めた時代」の風とはさわやかな風ではありません。
おそろしく轟々と吹きぬける風です。死をはらみ、毒を含む風です。人生を根こそぎにしようという風です。
◆ 人間のやることには必ず愚かなことが付きまとうから。
権力はすぐに腐敗するし、歴史はいつも残酷な結果を押しつける。
要するに、この世界は不条理だということ。
悪いことをしても天罰が下るわけではなく、良いことをしてもお褒めに預かるわけではない。
じゃあ何が違ってくるかというと、「顔が違ってくる」。
◆ 先頭を切って一生懸命やんなきゃ話になんない。死ぬ気でやるしかないんです。
どんな方法でもとにかくあげるしかない。自分の人生のためにやるしかないんです。
◆ 今の世の中全体のことで、政治がどうとか、社会状況がどうとか、
マスコミがどうのこうのということじゃなくても、自分ができる範囲で何ができるかって考えればいいんだと思います。
それで、随分いろんなことが変わってくるんじゃないでしょうか。
◆ 自分の今いる場所で、可能な限り誠実に、力いっぱい生きるしかない。
世界のあらゆることに関心をもち、政治情勢によって自分の行動を決めるなんてことはできないですから。
職業人は職業に専心することによって、小さな窓から世界を眺めて、初めて世界を感じ取ることができるんじゃないでしょうか。
◆ ぼくは生まれてこないほうが、良かったんじゃないかなって思ってる子に、「生まれてきてよかったんだよ」って言ってあげるんだよ。