花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

初夏の名久井岳

2024年06月26日 | 生物生産科
ここは名久井農業高校の第3農場。初夏の名久井岳を望む素敵な農場です。
大きな野菜圃場ですが、ここはその片隅にある小さな畑。
さまざまな野菜が栽培されています。どうやら生物生産科の生徒が
課題研究などの授業で自由に栽培できる区画かもしれません。
さて現在は朝8時すぎ。すると1名の女子生徒がこの畑で
ジョウロで水をかけていました。もちろん授業前です。
課題研究かと一瞬思いましたが、すぐに別の理由が頭に浮かびました。
そこで出た質問が「農業経営シミュレーションですか?」。
するとにっこり笑顔で「そうです!」と答えてくれました。
この科目は本校の現校長と前任校の三本木農業高校で考案したもの。
模擬農業経営法人を作って栽培する野菜、栽培方法、売り方などを
すべて自分で考え実行してもらい、最後は経営分析を行うという
超実践的な学校設定科目です。考案したのは2000年頃。
生徒に自由と責任を与える逆転の発想とコーティングの手法を使った指導法が話題となり、
たくさんの農業高校から視察を受けたり、また講演に招かれたものです。
一番驚いたのがサボりがちの生徒の目の色が変わったこと。
朝早く農場にやってきた生徒が、黙々と野菜に水をかけて汗を流しているのです。
これには驚きました。またこの現象は、プレーヤーである生徒が変わっても
嬉しことに毎年、目にしてきました。目標を持つとは人は変わるんですね。
現在この科目は名久井農業高校でも、また他県でも導入されているそうです。
そんなことで、もしかしたらと思い質問したというわけです。
なんだか今日は良い日になりそうです。
コメント

ラストショウは原点回帰

2024年06月26日 | 研究
レタスとスイスチャード、さらにインゲンも収穫したFLORA。
もうミスト栽培装置を片付けても良いのですが、どうもしっくりきません。
なぜなら農業の目的は、なんといっても食べてもらうため。
皆さんに美味しいと喜んでいただいてこそ完成となります。
ところが今までの栽培は実験データを取るため。
なかにはせっかく育ったのに成分分析のために
食べずに処理されたものもたくさんあります。
そんなことでやはり最後は原点に戻り、皆さんに食べてもらうために
生育の早い葉菜類のミスト栽培を行うことにしました。
しかし今は灼熱の温室。栽培に適する野菜はそんなに多くありません。
そこで今月上旬からテストしているのがこの空芯菜。
エンツァイともいう中国野菜で暑さにも強く、水耕にも適する葉菜です。
栽培から10日ほど経ちましたが、ご覧ください。ちゃんと適応しています。
さらに最近は湿気中根が発達してきたせいかぐんぐんと成長しています。
レタスは収穫すると一般的にお仕舞い。インゲンも子実収穫で完了です。
ところが空芯菜は先端の茎を摘むため、1株で何度も収穫できる野菜です。
いろいろな面で夏のミスト栽培には適しているようです。
そこで夏休みまでの1ヶ月。FLORAは今までご支援してくださった皆さんに
ミスト栽培の空芯菜を食べていただくため、本格的に栽培することにしました。
そのためには考査前に収穫したいもの。現在ラストショウのための準備中です。
コメント