ブルーモーメント

「ブルーモーメント」というテレビドラマが人気のようです。
しかし空のブルーモーメントは見たことがないという方が多いようです。
でも実際は皆さんどこかで見ているはずです。
ご覧ください。空一面が青色。これがブルーモーメントです。
この見覚えのある名久井岳のシルエット。
つまりここは名久井農業高校なのです。
名農からは季節によって異なりますが
だいたい太陽が地平線に沈んだ後、
運がいいと約数十分見ることができます。
実はこの写真、環境班TEAM FLORA PHOTONICSによって
2017年に撮影されたものです。
TEAM FLORA PHOTONICSは2018年に解散しましたが
よく話題になるのは最後となった2018年のFLORA。
水の国際大会で準グランプリを受賞しているからです。
しかしその前の年のFLORAも日本自然保護大賞を受賞、
さらに農業クラブではプロジェクトで東北大会にも出場しました。
2018年に準グランプリを受賞した研究は、この2017年FLORAの
研究成果BIO-ENGINE TYPE3を改良したものです。
またサクラソウを題材にした意見発表では
全国大会まで出場するなど大活躍し、
メンバーの2名が４大にも進学しています。
そんな彼らがもうひとつ取り組んだ研究がブルーモーメントでした。

南極昭和基地とコラボ

水の国際大会で大活躍した2018年のFLORAの影に隠れ
あまり話題に上がらない前年の2017年FLORAですが
ブルーモーメントの研究にも挑戦していました。
実は彼らが国立極地研究所主催の大会で提案した
「極地のブルーモーメントは長いって本当？」という研究テーマが
なんと採択され、実際に行われたのです。
この写真は極地で観測にあたったのは昭和基地が撮影したものですが
解析はFLORAが担当。次々と届くタイムラプス画像を観察したり
PCを使ったRGB解析。これらを太陽高度などと照らし合わせて
まとめ、秋に極地研究所で発表しました。
その結果、なんと白夜前後の昭和基地では
ブルーモーメントが3時間以上も続いていました。
数100時間に及ぶタイムラプス画像にはオーロラやブリザードが出現し
美しい画像はとても興味深いものでした。
またブルーモーメントをRGBで分析した手法は専門家の先生方から
高く評価してもらいました。
さて人気のテレビドラマ「ブルーモーメント」は昨日が最終回だったそうです。
もうテレビでは見ることはできませんが、せっかくなので
ぜひ機会があったら空を見上げて欲しいものです。
FLORAはこの夏、北欧に渡りますが、
白夜後半なので、こちらのブルーモーメントも絶景。
ぜひ今回も記録してきたいと思います。