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コミュニケーションとは?

2017年12月27日 21時15分28秒 | 考えるねーさん


2010/11/12に書き込んだブログを改めて。


当時、船業界との仕事が長く続いていて、関わる方々は皆さん元船長さんや通信長さんが多数。

人命を守る、計画や段取り、情報収集や加工、言葉使い、情報発信、などなど、すごく気にさせられることがあって、生で見聞きさせていただいてた感じ。

特にしつこく言われたのが言葉の選び。
システム構築していた時に言われたのが、
「短縮言葉(IT用語や当時はやり始めていた「ベクトルが」とか「ポテンシャルが」とか「意がつかみづらい和製英語的なものも会議の中で引っ込めてほしい、お互いに解釈間違いしてよろしくないから。同じ短縮語でも業界が違えば違う意味で使っていたりするしね?」と何度もお願いされた。

「言葉を短縮せずにきちんと会話して説明して会議や打ち合わせをしてほしい。
時間はたっぷり取るし、納期も急かさないから。
こういうのを急かしたりするお客がいるんでしょう?
うちはそんなことしないから。(笑)」


って度に指導が入った。



その頃に、国土交通省のサイトで拾った記述。

案外参考になります。
世の中の何にでも共通してるよ。


事故原因の約8割は人的要因に起因していると言われています。

ちょっと目に止まった国土交通省のサイトの中の記事より抜粋させていただきま~す。


平成13年2月 海事局安全基準課 安全評価室


海上における事故原因の約8割は人的要因に起因していると言われています。
このため、海上での人命・船舶の安全及び海洋環境の保護を目的とする法令等の規定は、従来は主として船舶の構造・設備等の技術要件に関するものでしたが、最近は運航管理等人的要因も重視した内容となってきています。


船舶運行に携わる水先人、船長及び航海士が経験した「ヒヤリ」とした事例や、「ハット」した事例(ヒヤリハット事例、以下、国際海事機関(IMO)での表現に合わせて「ニアミス」という。)について、どのような事例がどの程度発生しているのかについて、日本船主協会、日本船長協会、日本旅客船協会及び日本パイロット協会の協力を得て、アンケート調査を実施し、約2,000件の回答を得た。


ニアミスは、各要員個々の機能が有効に機能しないことに起因するものも少なくないが、各要員の連携がどこかで途切れることが最も大きな要因。
自船側の改善で減じることのできるニアミスは半分で、残りの半分は自船の改善のみでは減じることができない、相手船側でも自船と同様の対策が講じられれば、外部要因によるニアミスも減じることが可能と考えられる。



【 運行者 】

●運行者自身

指示・・・・・指示のミス
他の仕事・・・気づくのが遅れ
他の目標・・・気づくのが遅れ
その他・・・・誤りや誤認、機器の設定ミス、レーダ等調整不足


●共同作業者

作業・・・・・さぼり
能力・・・・・誤った報告


●チームワーク

指示・・・・・指示の不適切
関係・・・・・判断ミス等


【 交通環境 】

●交通環境

相手船・・・・無灯火、自船に気づかず、違法行動、予想外の行動




ニアミス原因の推定結果の一例


1. 役割分担不明確
2. 情報収集・加工不適切
3. 情報が共有されていない
4. コミュニケーション不適切
5. 技術レベル・安全意識低下
6. 船位測定の負担
7. 各要員間の連携不適切



船橋で船長、航海士等の各要員がお互いに協力しあうことがニアミスを防ぐ上で非常に重要である。
これを支援するため、次のような措置を採ることを推奨する。


1. BRMのようなシステム的な訓練を実施すること
注) BRM (Bridge Resource Management: ブリッジでのチームワークトレーニング)

2. パイロット、タグボート、VTS(Vessel Traffic Services)等の船外部を含めた支援システムを確立すること

3. 自動船位誘導システムを導入すること

4. 判断基準及び作業手順の標準化を含むマニュアルを準備すること

5. GPS(Global Positioning System)とECDIS(Electronic Chart Display and Information System)とを組み合わせたような自動船位表示システムを広く使用すること

6. AIS(Automatic Identification System)のような他船の動向情報を得る装置を導入すること




http://www.mlit.go.jp/kaiji/seasafe/near-miss01_.html



平成13年、もうかれこれ9年前。

支援措置っていうのが、「作業手順書」とか「標準化」、「システム導入」ってのがいまさらだけど気になるね。(あたしゃこの頃もうこの傾向が強すぎて相当に呆れてたけどね。)

ここだけに「目」が(遠くを見ないで手元ばかり見るようになる)「頭」が(ルール暗記優先で道理を感じる五感が衰える)忙しくいっちゃってないかね?

ホントに危険ですよ、危険。

これは船の上と思う事なかれ。
他の業種やら職種、通常の人間組織でも同じだから。




【役割分担】

その役割に見合ってるかちゃんと観察や洞察してますかね?
○有利(×有効)に○利用(×活用)できる〇都合の良い人(×機能する人)を置いてるだけじゃないですかね?


【情報収集・加工不適切】

○目的(×目標)に見合った情報を収集してますかね?
自分に都合良く解釈したり、都合良く加工(省き)してませんかね?
「目的」を忘れて「目標」だけに目がくらむとやりがちですよぉ、無意識に。



【情報が共有されていない】

情報が共有されてるだけで紐付け(リレーション)されていないのは、正しく情報がつながらない・組み立てられないっていう盲点アリ、気がついてますか?
情報ひとつがいくら精密に正しくても意味ないんです。



【コミュニケーション不適切】

インターネットコミュニケーションが果たして本当に適切か?って、一呼吸おいて考えることありますか?


以上は、わたくしの思い。

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