全トヨタ労働組合(ATU)

トヨタ自動車および関連企業で働く労働者の企業横断型労働組合です。一人でも加入できます。

2008年は希望の見える労働運動を!

2008年01月02日 14時22分13秒 | Weblog
 1月1日、中日新聞社説「グローバル化のなかで貧困層の増加に歯止めがかかりません。貧困問題に向き合い、若年層への有効な手だてを講じないかぎり、日本の未来が語れません」こんな見出しで始まっています。
 中小企業は人材が集まらないから外国人や女性を雇用するしかない、一方若者は少しでも高賃金を求めて大企業に職を求める。日本の構図は大企業が3割、中小企業は7割を占めています。’06年の全産業の経常利益は54兆円で、10年前の倍を稼ぎ出しているのも関わらず、全労働者の賃金水準は6%も減っていると言うのです。しかし、全労働者というものの、明らかに中小企業労働者の賃金水準は低下するばかりです。中小企業経営状況とて同じことが言えるのではないでしょうか。
 アメリカ輸入の新自由主義的傾向が日本にも波及して、大企業は株主重視の短期経営業績に血眼になっています。そのために何が何でも、系列グループの親企業は株式評価(企業評価)を高めるため利益を追求します。
 愛知県豊田市では、トヨタ自動車が2兆円の利益を上げながら、一方9号法人の7割が赤字決算になっていると言うのです。富が一極集中となり、大多数が貧困化しているのです。
 国際競争力の強化、企業間の競争などと、競争を御旗に大企業栄えて後は野となれ山となれの路を突き進んでいるようです。一方気になるのが、労働者の見方労働組合は元気がない、とくに、元気な大企業のなかにある労働組合が存在を失っている。まるで、生き血を吸われたごとくである。
 全トヨタ労働組合が結成されて丸二年になる。この間だけでも労働界に大きな変化を生んでいると思う。正社員しか入れない既存の労組と決別して、あらゆる雇用形態でも加入できる一企業の枠を超えた横断的な労働組合として活動している。
 労働組合に入りたくとも入れなかった人たちに路が開けた。さぁ、つぎのステップは雇用形態の違いでの処遇のあり方を改めていくことである。安定した雇用と安定した生活の確立は緊急の課題です。
 賃金水準はトヨタを100として、取引企業の裾野に行くと30%に満たないと言うのです。また、年収200万円以下が1023万人に達して貧困率が米国についで世界第2位だと言うのですから、直視しなければならないと思います。超優良企業といわれるトヨタ自動車までもが貧困層を1万人も雇用して、目先の利潤追求をしているさまは、大よそ国の未来を考えているとはいえません。
 労働界における今年の春の取り組みは、大企業の富を中小企業の経営と労働者の安定に還元すべきであり、若者をはじめとした不安定雇用の有り方を変えていく展望を持った、たたかいにして行きましょう。
コメント (1)
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