全トヨタ労働組合(ATU)

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愛知製鋼偽装請負 その2

2007年08月27日 08時07分38秒 | Weblog
続きです。

以下は、
名古屋ふれあいユニオン機関紙『NFU ふれあい通信』92号に掲載された本件に関する
文章である。

愛知製鋼は団交に応じろ!
愛知製鋼から「偽装請負」を根絶し、下請け労働者の雇用の安定と労働条件の向上を勝ち
取ろう!

トヨタグループ企業「愛知製鋼」は今、長年の悪しき労使慣行を裁ち切り、ふくれあがっ
た非正規雇用労働者が安心して働くことのできる職場へと転換すべき時を迎えている。

私たち名古屋ふれあいユニオンは、愛知製鋼下請け労働者による「知多分会」を結成し、
愛知製鋼が働きやすい職場に生まれ変わるよう奮闘している。様々な有効な方法と、多く
の仲間の協力で前進しよう。

愛知製鋼の闘いは、4月18日愛知製鋼の下請け企業で発生した2名の労働者解雇事件を撤
回するところからはじまった。
団体交渉開催後にただちに地位保全仮処分裁判を提起(5月28日)し、2ヶ月足らずで解
雇撤回・復職を勝ち取った(6月27日)。

しかしその間にも会社は偽装請負隠しに じゃまな労働者の排除を狙って、違法な配置転
換の指示を連発。組合・弁護団は、愛知労働局需給調整部に偽装請負に関する違反申告を
行い、違法な配置転換指示の凍結を会社に指導させた。同時にマスコミや地域の労働組合
に対し愛知製鋼問題について、詳しく報告。愛知製鋼の偽装請負問題を社会的問題とする
べく働きかけてきた。

そして7月2日、愛知労働局は愛知製鋼に対し、偽装請負状態の改善・解消を求め、これ
に基づき7月30日会社は愛知労働局に対し改善計画を示すことになった。会社は労働局に
対し「きれい事」を言っているようだが、現場で進められていることはそれとは裏腹の動
きだ。

ユニオンは愛知製鋼に交渉の申し入れを行い、雇用の安定を第一にしながら違法請負状態
の解消を労使の協力で実現しようと思っているが、会社は雇用関係がないことを理由に団
体交渉を拒否している。
ユニオンは愛知製鋼の団交拒否に対し、愛知県労働委員会に不当労働行為救済申立を行う
ことを決定し、8月2日労働委員会に申立書を提出。また、4日にはトヨタの関連企業の
個人加盟制組合「全トヨタ労働組合(全トユニオン)」と交流し、トヨタグループ全体に
愛知製鋼の問題を訴えていくこととした。

ユニオンの仲間、そして全国・地域の全ての働く仲間に対し、愛知製鋼闘争へのご支援・
ご協力を訴えます。

=================================
名古屋ふれあいユニオン
E-mail:fureai@abox.so-net.ne.jp
名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山711
TEL 052-679-3079  FAX 052-679-3080
=================================




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愛知製鋼偽装請負 その1

2007年08月27日 08時05分45秒 | Weblog
名古屋ふれあいユニオンから、愛知製鋼の偽装請負問題の続報が届きました。以下紹介します。



愛知製鋼:構内下請け労組、不当労働行為救済申立
――「動かぬ証拠」に偽装請負は明らか――
http://imadegawa.exblog.jp/6205214/

■裁判に勝ったのに、職場に入れてもらえない!?
愛知県の地域労働組合・名古屋ふれあいユニオンは、8月2日、トヨタグループの特殊鋼
メーカー・愛知製鋼(旧豊田製鋼)を相手として、不当労働行為の救済申し立てを愛知県
労働委員会に行なった。
(担当する労働委員会委員は、
 公益委員 :野首武 中日新聞社客員
 労働側委員:土井正幸 名古屋鉄道労働組合中央執行委員長
 経営側委員:柴山忠範 愛知県経営者協会専務理事兼事務局長)。

名古屋ふれあいユニオンは6月11日と7月11日との2度にわたって交渉の申し入れを行
なったのだが、愛知製鋼は一切の話し合いに応じようとしない。
会社側は、愛知製鋼の構内「下請け」労働者たちの組合である名古屋ふれあいユニオン知
多分会に属する組合員たちとの間に直接の雇用関係がないことを交渉拒否の理由としてい
る。
だがそれは、愛知製鋼と下請けとが「まっとうな請負関係」にあった場合に成立する論理
だ。実際には、構内「下請け」労働者たちは長年 愛知製鋼の社員から指揮命令を受けて
働く偽装請負の状態にあった。本来「請負」企業の従業員である個々の「下請け」労働者
たちを、愛知製鋼は社内文書で配置決定までしていたことが明らかになっている
(「トヨタグループ企業『偽装請負』動かぬ証拠」『週刊金曜日』8月3日号)。

職場においては労働者たちに指揮命令し、人事の差配までしておきながら、いざ話し合い
を持ちかけられると「それはイヤだ」というのは道理の通らない話である。

重ねて、名古屋ふれあいユニオン知多分会の安達勝浩さんと迫川良二さんの2人は、直接
の雇用主である構内「下請け」会社との間の解雇無効裁判に勝利し、職場復帰の和解を勝
ち取っている。にもかかわらず愛知製鋼は、直接の雇用主が「職場復帰」を法廷で約束し
た両名に対し「入門許可証」を出さず、いまだに2人が職場に入ることを拒否している
※。
2人は連日 会社に出社しているが、愛知製鋼の社員によって工場への入場を阻まれ、裁
判前と同様、仕事につけない状況が続いている。
※「下請」企業・三築からの6月27日付の解雇撤回後も愛知製鋼への入構を拒否されてい
た2名の組合員は、8月22日、ようやく現場に復帰した。

名古屋ふれあいユニオンの組合員に対してここまでのことをしておきながら、なお話し合
いには応じないというのは一体どういう了見なのか。

現在、愛知製鋼には愛知県の労働局から偽装請負の調査が入り、是正の指導を受けてい
る。しかし、この労働局の立ち入り調査は、愛知製鋼の偽装請負の実体を告発してきた安
達さん・迫川さんが職場にいない状態で進行しているのである。
7月2日の立ち入り調査では、「今日は労働局が来るけど余計なことは言うなと朝のミー
ティングでいわれた請負もいた」との証言も飛び出している(「トヨタグループ企業『偽
装請負』動かぬ証拠」『週刊金曜日』8月3日号)。

加えて、愛知県労働局の指導を受けて、現在 愛知製鋼では「下請け」企業の再編が進め
られている。安達さん・迫川さんの勤める会社も、9月30日をもって愛知製鋼との取引を
打ち切られることとなっている。このまま職場に入れない事態が続いた場合、2人はまさ
に愛知製鋼の手によって、職を奪われクビを切られる可能性すら否定できない。事態は急
を要するのであって、2人の雇用の安定のためには愛知製鋼との話し合いが不可欠である
ことはあまりにも明白なのである。

名古屋ふれあいユニオン知多分会に結集した愛知製鋼の構内「下請け」労働者たちは、
≪愛知製鋼――アイチセラテック――三築――協力会社≫という重層的な偽装請負構造の
中で、社会保険未加入、労災隠し〔注1〕、雇用契約書がないなどの実に劣悪な労務管理
のもとで働いてきた。こうした構造に異を唱え、偽装請負の実体を社会に告発した労働者
たちを愛知製鋼が切り捨てることは許されない。
〔注1〕愛知製鋼の労災隠しについては、愛知製鋼鍛造工場で働いてきた安達勝浩さん
が、『週刊金曜日』8月3日号「トヨタグループ企業『偽装請負』動かぬ証拠」で次のよ
うに証言している。「愛知製鋼は労働災害を出しすぎで、これ以上労災補償を出せない状
態だった。上の指示で熱中症で倒れた人間をばれないように箱にいれてフォークリフトで
運んだこともある」。

続く
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