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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

南の海が心を癒やす

2012-12-19 | 南の海
 1週間ほど、タイのリゾート地プーケットに出かけていた。仕事だったのだが、ついでに少しリゾート気分を味わうことができた。寒い京都を離れ、あまり暑くもなく寒くも無いプーケットで涼しい夕風に吹かれていると、いやな日本のことなど忘れてしまう。のんびりとコーヒーを飲み、朝昼晩の美味しいごちそうを食べ、タイ伝統のマッサージに体をゆだね、疲れを忘れた。

 一日、マリンツアーに出かけた。SCUBAダイビングツアーとシュノーケリングツアーがあったが、ダイビングは2月にフィリピンに行く予定があるので、今回はシュノーケリングツアーにした。ちいさなダイビングボートに満員のツアー客を乗せて、シャロン湾の沖に浮かぶコーラルアイランドへ向かう。リゾートのプーケットといえども、海岸線のほとんどはプライベートビーチなので、なかなか泳ぐところがない。このあたりの小さな島もほとんどがリゾートやツアーのための観光ビーチなので、どこも人がいっぱいだ。

 島の桟橋にボートが着くと、そこはきれいな砂浜で、魚がたくさん泳いでいる。しかし、砂浜に並んだ安楽椅子は有料で、その前の砂浜にいてもお金を請求される。きれいな海に似合わない。シュノーケリングツアーというものに参加したのは初めてだったので、ちょっとびっくり。どこか人気の無い海岸でのんびりとシュノーケリングできるとおもいきや、人があふれている海水浴場の片隅で泳ぐとは。もっともここが本当の目的地ではなく、海水浴場でも少しお金を落とさせようという主催企業の思惑があるのだろう。そこからボートで少し海岸を回り込んで、サンゴが比較的発達しているところへボートを停泊し、そこから次々飛び込んでサンゴ礁をみるという趣向だった。




 プーケットはタイの海岸としてはサンゴ礁が発達しているところなのだが、それでも八重山諸島や慶良間島、パラオ諸島やニューギニア、ニューカレドニア、フィジー諸島などのサンゴ礁を見てきたものの目には、貧弱なサンゴ礁にしか見えない。それでも、シュノーケルを咥えて、透き通った海水を通して海底のサンゴを見ているのは、心が躍る。魚も色とりどりのサンゴ礁おなじみの魚がフル出場してくれた。だれかがボートで売っていた魚の餌用のパンを与えたらしく、餌付けになれたここの魚たちが泳いでいる私たちの周りに集まってくる。これも初心者には楽しいことなのかも知れないが、私には余計なことに思えてしまう。




 乾期に入ったはずのタイなのだが、毎日のようにスコールがあり、天候も安定しない。落雷もあり、停電もあった。リゾートホテルはさすがにただちに自家発電に切り替えていたが、心配でエレベーターは乗らないようにしていた。ホテルのプライベートビーチに下りるには、専用のケーブルカーが運転されている。これは途中で止まっても、歩いて行くこともできるから、そう心配することは無い。海岸には安楽椅子が並べてあり、ゆっくりできる。これは宿泊客にはもちろん無料だ。金曜日の夜にはディナーショウもあり、タイのコミカルな踊りも堪能できた。

 心安らかになって、寒い日本に帰ってくると、おそろしい選挙結果がまっていた。原発推進を隠さない政党がわずか有権者の20%の支持で、80%の議席を占めて、戦争準備のための憲法改定を狙っている。原発にこれだけ多くの人が被害を受け、日本を人間の住めないところにしてしまっていながら、原発を止めようという政党が選挙に勝てないのは、いったいどうしたことなのだろう。日本人に、そして日本に絶望した。日本を捨てることを真剣に考える時が来たのかも知れない。