NASAの小型双極衛星について知っておくべき五つのこと
「PREFIRE」と名付けられたこのキューブサットの二つ組デュオが、地球の極域が宇宙に放射する熱の量と、それが気象にどのような影響を与えるかについての理解を深める。
靴箱ほどの大きさの双子の気候衛星が、まもなく地球上で最も遠い二つの地域、北極と南極を調査することになる。NASAのミッションでは、地球が極地から宇宙空間に放出する熱の量を測定する予定で、これは地球に出入りするエネルギーのバランスと、それが地球の気象にどのような影響を与えるかを理解するための鍵となる情報である。
この PREFIRE (Polar Radiant Energy in the Far-InfraRed Experiment:遠赤外線極放射エネルギー装置)ミッションのデータは、両極での温室効果、特に水蒸気、雲、その他の地球大気の要素が熱を閉じ込めて宇宙空間に放射されないようにする能力についての理解を深めるのに役立つ。研究者達は、この情報を使用して気象のモデルを更新し、温暖化が進む世界での、海面、天候、雪や氷の覆いがどのように変化するかについて、より正確に予測できるようにする。
PREFIRE の各キューブ衛星(キューブサット)は、熱赤外分光計を使用して、地球の表面と大気から宇宙空間に放射される遠赤外線エネルギーの形で熱を測定する。
ここでは、この小さいながらも強力なミッションについて知っておくべき五つのことを紹介する。
- PREFIREキューブサットは、地球の大気と氷が、北極と南極から宇宙に放射される熱量にどのように影響するかについての、新しい情報を提供する。
- このミッションでは、地球が宇宙空間に放出する熱の遠赤外線部分に焦点を当てる。
- PREFIRE からのデータは、極域および全球の気象モデルの改善に役立つ。
- PREFIRE キューブ衛星は、フルサイズの衛星よりも低コストのプラットフォームを使って、重要な疑問に答えるように設計されている。
- PREFIREミッションは、次世代の衛星気候科学者の育成に役立つ。
<ひとこと>: この PREFIRE 衛星は、一機目が5月27日に、二機目が6月5日に打上られました。下表「宇宙科学の話題」から。各大判はイメージのリンクから。
<出典>: Jet Propulsion Laboratory
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