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12月2日:アルマ望遠鏡山麓施設の天の川(動画)/<追記>プログレス MS-04 の打上失敗!

2016年12月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

人里離れたところに建設されたアルマ望遠鏡山麓施設(標高2900メートル)の夜空に、天の川がかかっています。赤と白の鉄塔がそびえる西の空には横倒しのオリオン座、反対の東側には南十字星やケンタウルス座アルファ星、ベータ星が見えています。南の空には大マゼラン雲がぼんやりと浮かび、その右上には南極老人星カノープスが明るく輝いています。

アルマ望遠鏡運用の要:山麓施設

アルマ望遠鏡のアンテナ群は標高5000メートルに設置されていますが、望遠鏡の操作や大規模なメンテナンスなどは、少し標高が低く酸素も多い山麓施設で行います。写真で目立つ高い鉄塔は、パラボラアンテナの鏡面精度を測定するための人工電波発信機を設置するために建てられたものです。山麓施設にはオフィスや装置の実験室などのほか、宿舎や食堂があり、常時100名以上が滞在して業務にあたっています。山麓施設は荒涼とした土地が広がる山肌の真ん中に設置されていて、最寄りの町からは50キロメートルほど離れています。山麓施設内の照明と遠くの町のわずかな明かり以外に空を照らすものはなく、素晴らしい星空を楽しむことができます。

<出典>: 「国立天文台、今週の一枚」

<動画>: イメージをクリックして国立天文台のサイトから

 

<追記>: プログレス MS-04 の打上失敗!

2016年12月1日、バイコヌール宇宙センタから、ソユーズU打上船(LV)による貨物船プログレス MS-04 の打上が行われた。LVのフライトは382秒まで正常だった。その後、プログレス MS-04 の遠隔通信データは停止した。レーダー・ステーションは計算された軌道に貨物船プログレス MS-04 を検出できなかった。情報によると、この非常事態はロシアのツバ(Tyva)共和国の人が住んでいない山岳地帯の高度約190キロメートルで起きた。大部分の貨物船の破片は密度の濃い大気で燃えた。委員会が現在の緊急時の分析を行っている。この貨物船の消失は、国際宇宙ステーションの通常のオペレーションとステーション・クルーの生命に影響を及ぼさないだろう。

 

<参考>このところソユーズ貨物船の打上げ失敗が続いています。宇宙飛行士達の事故は起きていませんが、打上船ソユーズUは同一なので極めて憂慮されます。また、貨物船に積み込まれた実験機器などは失われました。

 

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