秋田銀行のシンクタンク、秋田経済研究所が毎月発行している「あきた経済」を読む機会があります。
秋田県内の経済概況や産業の動向などお堅い記事が多い中で、コラムは一服の清涼剤の役目を果たしています。
今月のコラムは、秋田市大森山動物園の小松 守園長でテーマは「サルのこと」。
世界には180種類のサルが生息しているが、そのほとんどは熱帯、亜熱帯に住んでおり、積雪地帯で生息できているサルはニホンザルだけだそうです。
ニホンザルが雪の降る中でじっと耐えて生きる様子は、サルの世界では「すごい」ことで、超人ならぬ超猿と表現してもいい。
四季の変化の中で生きていくために、春に子育てできるように、妊娠期間(6ヶ月)を逆算して晩秋から初冬にかけて繁殖期を迎える。オスもメスも顔とお尻を赤くさせて恋のサインを発する。
寒さをしのぐため、冬になると団子状の大きな集団ができあがる。強固な絆で結ばれた母系家族が集まり、作られたしっかりした群れだからだ。人が集まり村ができていく様子に似ている。
熱帯雨林で生息するサルは、苦難を乗り越える挑戦が必要なかったので類人猿などに進化しなかった。一方、アフリカ、ユーラシアのサルからは類人猿、そしてヒトという高度なサルまで進化した。
厳しい環境の変化に追い込まれながら、生き残りをかけた挑戦を続けなければならなかった。挑戦は進化と発展のエネルギーだつたかもしれない。
来年の干支はサル、ない知恵をしぼり、努力を忘れず、何かに挑戦してみようか。とコラムは結んでいます。
以前「反省だけならサルでもできる」というフレーズがはやりましたが、サルから学ぶことも多いことに気づかされました。