中国訪問の後半3日間は、秋田県と友好提携を結んでいる甘粛省の首都、蘭州市を訪れ、友好交流の実態調査と植樹活動を行いました。
まず、甘粛省の人民代表大会常務委員会(日本の県議会に相当)を表敬訪問し、朱副主任を始め、常任委員会の幹部8人と相互交流の成果や今後の交流のあり方について、意見交換しました。
写真は、訪問団の団長を務めた武田英文県議に、長年の植樹活動を称えるため、省に貢献した外国人に贈られる「敦煌(とんこう)賞」が贈られたところです。
武田議員は6年前から秋田の林業関係者と黄土高原で植樹活動を行っており、中国側も高く評価したものです。
同席した私たちも大変うれしい受賞でした。
甘粛省との交流も28年目を迎え、2年後には30周年を迎えます。
18年前に本県の資金提供で建てられた「秋田友好会館」も視察しましたが、現在は使われておらず、中国側は今後内部改装か建替えをして、新たな活用方法を考えていることが表明されました。
私たちからは、新たな資金提供は難しいことを伝え、ソフト面で協力することがあれば今後考えたいことを伝えました。
その後、この10年間の人的交流で秋田に交流員として派遣された8人の方と、秋田との交流で得たことや、今後の期待などを話し合いました。
交流員からは、秋田の人たちの暖かさや親切がとても印象深く、もっと秋田の文化や交流を深めたかったことなどが話されました。
また、交流員からも「秋田友好会館」の有効利用を求める声が出されました。
翌日は小雨が降って寒い日でしたが、郊外の山に向かい、現地の関係者と一緒に植樹を行いました。
植えたのは「コノテカシワ」という木で、乾燥に強い樹種だそうです。
ご覧のように、ほとんどが木の生えていないはげ山で、手前が植樹によって少しずつ緑が増えてきている様子です。
先般の日中環境相合意でも、黄砂の原因となっている黄土高原やタクラマカン砂漠などの緑化活動を推進することが確認されており、私たちが今回行ったような活動が広がることが期待されます。
植樹の後、現地の方たちと山の作業小屋で一緒に昼食を食べましたが、これが主食にしている羊の骨付き肉です。
あっさりした味でけっこう美味しかったです。
以上で全行程の報告は終わりですが、全体を通じた感想は後日アップします。