役場2階に町長室と町長応接室があります。
外部からのお客様や役場内の打ち合わせなどに活用していますが
今日もたくさんのお客さんが朝からこの部屋を訪れています。
それぞれの部屋には、正面に額が掲げられています
これは応接室に掲げられている額です。
以前からどういう意味で、誰の揮毫なのか気になっていましたが
よく解らないままになっていました。
今日、要望活動に来られた飯沢の北畠先生から、改めてお話をされ
たので調べてみました。
先生は書道をよくされる方で、とても力強い字体で強い個性のある人の
書だろう、との見解でした。
「弧掌不鳴(こしょうはならず)」で揮毫者は、昭和30年の市町村合併
当時、自治庁長官(今の総務大臣)をされた太田正孝氏です。
静岡県出身で、戦前戦後を通じて衆院議員7期、参院議員1期
務められた大物政治家で、本町出身の将棋界の重鎮、金 易二郎とも
チェスを通じて親交があったということです。
当町出身の衆院議員、飯塚定輔氏の寄贈によるものだ、ということが
判明しました。
意味は、「一つの手では拍手することはできない」ということであり
そこから「一人の力だけでは何も成し遂げられない」「人は一人では
生きていけない。他人がいてこそ自分がある」という意味だとのこと。
「以和為貴(和をもって貴しとなす)」と好一対で、こちらは有名な
聖徳太子の17条の憲法の第一に登場する言葉です。
大変含蓄のある言葉だと思います。
一方、町長室にはこの額が掲げられています。
こちらは解りやすくて、自民党の政治家で自治大臣を務められた
梶山静六氏の揮毫で「愛郷無限(あいきょうむげん)」。
故郷を愛することは限りがない、とでも言えるでしょうか。
骨太な字体に、梶山代議士の気骨が表れていると思います。
朝な夕なにこの言葉を眺めながら、仕事に励んでいますが、
歴代7人の町長の写真とともに、しっかりやってくれと叱咤激励
されているようです。