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外国人介護職

2008-11-15 18:23:44 | 福祉
 このところNHKで取り上げた、外国人介護職の件を紹介します。

 10月25日(土)の「おはよう日本」(11分間)で、東京都墨田区の特養でのことでした。フイリピン出身の女性で、日本人と結婚し日本国籍を取得している人が、パート職員として働いています。
 この女性の場合は、すでに日本人であり、本来は外国人というくくりで考えるべきではないが、ここではことの理解がしやすいよう慣行的なカテゴリーにそって書きます。
 日本人と生活し子どもが日本の学校に行っている親であり(現在は離婚)、来日してから10年以上をへているので、テレビで見た限りでは日本の生活文化になじんでいるようでした。
 ところが読み書きの日本語ができないため、介護記録の処理ができません。そのため夜勤に入れないのです。その施設では、38人の職員のうち9人の外国出身者を採用しています。仕事と利用者とのコミュニケーション等に職員が補助体制を取っているようでした。
 介護場面の紹介としては、「花嫁人形」を利用者と歌っていました。この歌はある時期まで結婚セレモニーのバックグランドミュージックだったが、今は使われないこともあり、30代ぐらいから多くの人は知りません。
 その人は気持ちが通じ合うようにコミュニケーションをとるようにしている、と強調していました。映像でもそれは読み取れそうでした。介護は生活の協同化でもあるので、生活文化のバックグラウンドが異なる場合の大変さを、想像したのでした。

*「花嫁人形」(きんらんどんすの 帯しめながら・・・)
 蕗谷虹児作詞 杉山はせを作曲(大正12年)
 なお蕗谷虹児は、大正期に雑誌などに叙情的な絵を描き人気のあった画家です。


 11月14日(金)の「おはよう日本」(5分)では、8月に来日して目下研修中であるインドネシア人の介護職の紹介でした。その人は日本に2年間留学していたことがあり日本語力があるので、すでに横浜市の施設で働いていました。
 日本語力があるのだが、当然ながら生活文化の違いがあります。インドネシアとの違いは、

食内容を別々に盛りつける→ひとつに盛り、各自とって食べる
名前を呼ぶ→名前は呼ばない
挨拶をする→挨拶はしない
風呂に入る→湯船はなくシャワーを浴びる

 短時間なのでこういった事項の紹介であったが、わたしたちが何気なくやっている日常生活に相当な違いがあるはずです。上記の事項は、わたしたちの生活行動が問われているようで、興味深いものがあります。それと同時にインドネシアの人たちが異質の生活文化でコミュニケーションをとる仕事をするということは、想像以上に大変なことではないかと、改めて考えさせられたのでした。

 NHKは外国人の介護職については、どこのメディアよりこまめに取り上げます。ニュースの時間帯に、5分や11分の時間配分をするということは、そうとう重視しているということでもあるのです。

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