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雑草の日:フグリを拝見

2019-03-19 06:29:29 | 日記
プロの観察者

 冬の終りに早くも水色の小さな花を咲かせるこの草、名前の面白さもあって小さな
頃から良く知っていました。
だから今更観察する程興味はありません。
 ところがその思いが先週見事に砕かれました。
以来水色の花を見つけると近づいてしげしげと見てしまいます。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 オオバコ科 クワガタソウ属 オオイヌノフグリ です。

 発端は一冊の本でした。
浅野貞夫さんによる「似た草80種の見分け方」でこんな記述を読んだのです。
 <オオイヌノフグリの4個の花弁のうち3個には色がつき1個はつかない。>
半世紀以上この花を眺めて来ましたが、花弁の色が違っているなんて気付きもしませんでした。
何を見ていたのやら。
 解説は続きます。
<花柄は葉よりも長く、藍色で濃いすじがあるやや大きな花をつける。>
単純に水色の小さな花と思っていましたが、プロの観察は全く違いました。

態度が一変

 在来種はイヌノフグリ、しかし近年は生息地が次第に狭まって数を減らしています。
近縁の外国産が猛威を振るっている為です。
オオイヌノフグリに加えて、茎が立ち上がるタチイヌノフグリ、花が咲く時期でも
根元に子葉が枯れずに残るフラサバソウ、いずれも帰化植物として勢力域を拡大しています。
 どれも基本形はよく似ているので、見分けのポイントをつかんでいないと間違えてしまいます。
私が50年間オオイヌノフグリだと思っていた草は、ひょっとしたら別物かも、
そんな疑念がわいて来たのです。

 それぞれの違いを先の本から引用します。
 <花を開く時期が早いのはオオイヌで場所によっては1月から開花します。
次がフラサバで3月から、タチイヌとイヌノは共に4月から咲き始めます。
花柄はオオイヌが一番長く、フラサバとイヌノはほぼ葉と同じ、タチイヌはほとんど
花柄が見えません。
 葉柄はどの種も短いが、タチイヌの場合は無柄の物もあり。
葉にはどれも鈍い鋸歯があるけれどフラサバが1~2対、イヌノが3~4対、タチイヌが4対、
オオイヌが3~5対となっています。
 花の色も違っています。
オオイヌは前述した通り花弁の1枚だけ色が違います。
フラサバは薄い紫色、イヌノは淡紅白色で紅紫色のすじがあり。
この花は咲いている時間が短くてすぐに閉じてしまう特徴があります。
そしてタチイヌは青紫色。>

 大まかな違いを頭に入れたら去年までは無視を決め込んでいた草を探しに出発です。
今年の春はオオイヌノフグリにルーペをかざす私です。
コメント
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