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昭和のプロレス:脇役の王道

2019-03-14 06:29:09 | 日記
前座からメインの流れ

 プロレス人気を盛り上げるのはカッコいいヒーローの活躍。
そのヒーローを輝かせるのは負け役の仕事振り。
当たり前の構造ですが、何時も負け役を演じていて悔しくは無いの?
そんな疑問を抱いてしまいます。
 それに対するレスラーの答えはきっと明快、「仕事ですから」

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」ではあの時代に見事に脇を固めた男たちの活躍を
振り返っています。
今週は「陽気なメキシカン、フランシスコ・フローレス」の登場です。

 プロレスの興行は若手の前座試合から始まります。
初めて見る人にもルールや楽しみ方が分かるように基本的な動きを披露します。
次いで中堅選手が現れ、更には外人選手も登場します。
 第6試合あたりからはテレビで馴染みのレスラーがリングに上がり、観客の興奮を高めます。
そしてメインの試合には馬場や猪木が登場して凶悪な外人レスラーを成敗します。
 会場を後にするお客に、あー面白かったまた見に来ようと思わせたら大成功。
外人の負け役は、この流れを作るために重要な仕事をしているのです。

 187cm110kgのフルーレスは1969年9月の日本プロレス・ダイナミック
シリーズに初来日しました。
9月26日から11月5日までのロングランの主役は覆面の魔王デストロイヤー、狂犬
オースチン。
脇を固めるソンブレロにポンチョ姿のフローレスの戦績はこんな具合でした。

前座もメインもこなします

 開幕戦の後楽園ホールでは7試合目に登場、大木金太郎に体固めで負け。
27日の大阪府立体育館は5試合目で星野勘太郎と引き分け。
28日も大阪、6試合目で山本小鉄に勝利。
29日豊橋では第3試合でヤマハブラザーズと引き分け。
デストと組んで猪木大木とセミで対戦した30日は何と1本目で猪木を体固め。
10月2日にはメインの6人タッグに登場し馬場にフォール負け。
3日はまたもや第5試合に戻って大熊に反則勝ち。
4日は再びメインの6人タッグで猪木にフォール負け。
5日はその猪木とセミでシングル戦、コブラツイストにギブアップ。
6日は5試合目で大熊をエビ固め。
7日と8日は共にメインの6人タッグに起用され、連夜で馬場に負け。
9日は第4試合で山本に反則勝ち。
11日はセミ前の試合で吉村に逆さ抑え込みで負け。
12日はデストと組んでメインで馬場猪木と対戦、もちろん負け役はフローレス、
コブラツイストに降参。
13日は第4試合に逆戻りして山本と引き分け。
こんな具合で全35戦を、指示された通りにキッチリとこなして行ったのでした。
(試合結果はログ速からの引用)

 72年に日プロに再来日、77年には覆面のゴールデン・ファルコンとして新日にも
登場しています。
覆面大国のメキシコカンはやっぱりマスクを被りたがるのかとつい想像してしまいますが、
本人の答えはきっと別。
「指示されたらどんな姿にもなりますよ、お仕事ですから」


コメント
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