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身近な生き物:恋するキジバト

2019-03-06 18:54:14 | 日記
突然目の前で

 急いでいる時ほど信号に引っ掛かるものです。
早く青になれ、焦る気持ちを抑えて周囲を見やりました。
するとフロントガラスの上に見える電線に、2羽の鳥がとまっています。
 キジバトです。
さして珍しくもない鳥ですが、1羽の動きに俄然目を奪われてしまいました。

 街中でも良く見かけるキジバトですが、その生態には際立った特徴があります。
普通鳥の仲間は暖かい時期を繁殖期に充てるものです。
理由のひとつはヒナの餌。
多くのヒナは動物性の餌を必要とするので、虫たちの活動が活発な夏に照準を合わせて
親たちは繁殖行動を始めます。
 ところがキジバトにはそんな制約はありません。
1年中発情し1年中繁殖行動を行い、多ければ年に8回も産卵をします。
 鳥類の常識にとらわれない行動を可能にしているのはピジョンミルク。
そのうで作られる栄養豊富な液体です。
主な成分はタンパク質、他にもヒナの成長を促す物質などが含まれています。
 このピジョンミルクはメスだけでなくオスの体内でも作られ、口移しでヒナに
与えられます。
 だからキジバトは年中恋をするのです。
そうとなれば一度くらいは求愛行動を観察できそうですが、残念ながらこれまでに見た
事がありません。
それが突然目の前で始まったのです。

信号に願いを

 キジバトの繁殖活動が一番盛んなのは4月から10月。
寒い時期はそれなりに控えめになる様です。
しかし繁殖の成功率が高いのは12月から2月。
意外な事実に面食らいますが、上手に繁殖できるつがいだけが冬にも繁殖行動をするから
ではないだろうかと考えられているそうです。(いろんな文章・雑文集 より)
 さて3月のなったばかりのこの時期、目の前の2羽の恋の行方は?

 <胸を膨らませ首を伸ばし体を大きく見せて、メスの気を引く。
求愛の鳴き声はデーデーポッポー。
首を上下させて互いに毛繕いをする。>(ハト研究所 より)
 こうして恋に陥ると、そこから先はメスがリードします。
<メスがオスのくちばしに自分のくちばしを突っ込む求愛行動をする。
その後少し離れた場所で低い姿勢をとる。
そこにオスが乗っかれば交尾となる。>(いろんな文章・雑文編 より)

 電線にとまる1羽が首を大きく上下に振っています。
隣によりそうもう1羽は熱心にそれを見ています。
首振りが続きます。
互いの気持ちが通じれば毛繕いが始まる筈です。
 今まで目にするチャンスが無かったキジバトの行動、この続きを見る事ができるか否か。
信号よ青になるな!
 
コメント
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