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雑草の日:日々思案

2019-03-26 06:48:21 | 日記
何時の間にか野生化

 寒い冬の間もいささかの陰りも見せずに青々としていた植物が、住宅の壁面に張り付いて
存分に陽を浴びています。
よく見たら重なり合う葉の間に、隠れる様にひとつだけ花が開いていました。
もう少し経つとこの壁は、青紫色のきれいな花に覆われたやたらと賑やかな場所に変わります。

 毎週火曜日はウォーキングをしながら見つけた雑草を取り上げています。
今週は、 キョウチクトウ科 ツルニチニチソウ属 ツルニチニチソウ です。

 名前の由来はその花が日日草に似ているから。
住宅街だけでなく森林公園のあちらこちらでも目にします。
分厚く積もった落ち葉を抱き込んでなだらかな斜面を覆っていたり、歩道に沿って生い茂ったり。
 住宅の庭から逃げ出したのか、逆に公園にあったものが住宅の壁面に迫っているのか、 
そのあたりは良く分かりませんが、いずれにしても公園に隣接する場所でこの草をよく目にします。
 もともとは庭木に分類される園芸種、雑草として取り上げたら気を悪くするかもしれません。

 原産地は南ヨーロッパで明治の時代に観賞用として渡来しました。
茎が地面や石垣を這い、節から根を出し瞬く間に広がって行きます。
耐乾性・耐寒性・耐陰性に優れ余り手間が掛からない為に各地に広がりました。
雑草を抑える為のグランドカバープラント、あるいは花を楽しむためにプランターなどに
植えられました。
 ところが繁殖力が凄すぎて、時に制御不能に陥ります。
逞しい繁殖力で今では半野生化しています。

一定の法則

 キョウチクトウの仲間なので全草に毒を持っています。
本家の猛毒には及びませんが、誤って口にすると嘔吐などの症状に襲われます。
(多摩の緑翁の「多摩丘陵の植物と里山の研究室」 より)
やや尖った卵形の光沢のある葉を見て食欲を刺激される人がいるとは思いませんが。
 繁殖力が旺盛でおまけに毒まで持っているツルニチニチソウですが、意外に遠慮深い面が
あるのかもしれません。
森林公園の歩道に沿って茂っていますが、それも奥行3m程の場所まで。
その先に攻め入る気配が見えません。
別の場所では歩道の東側一面を完全に占拠しながら、何故か西側には欠片も姿がありません。

 この法則みたいなものにはどんな意味があるのか、考えてしまいます。
他の植物を無闇に排除しない為の自主規制なのか、過剰に目立つのを嫌うおフランス仕込みの
奥ゆかしさなのか、はたまたたまたまの出来事なのか。
 日々(にちにち)、否、日々(ひび)考えていますが答えは見つかりません。

コメント
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