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危険度ナンバー1と呼ばれる昆虫

2015-12-23 07:00:41 | 日記
冬の庭に痕跡を発見

 暖冬なので庭に出て草むしりをしてみました。
暫く続けましたが、どうせもうすぐ雪に覆われるのでこの程度でいいか、飽きて
しまって終了です。
 立ち上がった時に掴まったハナミズキの枝に1cm程の卵型の物が着いている
のに気づきました。

 白と黒のコントラストが目立つ殻はイラガの繭です。
繭と言っても柔らかな糸で作られているのでは無く、カルシウムの硬い殻で出来ています。
この殻は日本の昆虫の繭の中で一番の硬さを誇ります。
 先端が破れているので殻の主は既に飛び立ったのでしょう。
ハナミズキの手入れをしていた夏の頃に、気付かなかったけれど実はあの危険な
イラガの幼虫がここにいたのでした。
 イラガの危険度、皆さんどれ程と思われますか?

 ある昆虫図鑑には「身近で危険な虫ナンバー1」と書かれていました。
派手な姿は一目見ただけで、「危険!近づくな!」の警報が理解できます。
幼虫は黄緑に茶色の線が入った目立つボディ、そこから黄緑色の線香花火の火花に似た
トゲが無数に飛び出しています。
 敵が近づくと全てのトゲの先端から毒液を一斉に分泌します。
ヒスタミンや各種の酵素から成る非酸性の毒ですが、詳しい成分はまだ分かっていない
と言います。
幼虫時代のこの毒は繭にも成虫の羽にも残っている事があります。

我が家は危険生物多発地点

 年の瀬が迫った頃になって、続々と我が家に巣食う危険な生物の存在が
明らかになってきました。
 軒下の砂の中には「フグの130倍も効果がある毒を持つ、アリジゴク」が
潜んでいます。
木の根元には「ミニサイズのタランチュラにしか見えないトタテグモ」が巣を
作っています。
家の中には「噛む力が何とライオンに匹敵するゴキブリ」が隠れているでしょう。
床下では温暖化に伴い北上しつつある「世界で最も加害力が強いイエシロアリ」が
息を潜めているかもしれません。

 脅威の生き物が身近な所にこれほどまで生息しているのに、その危険度に
これまで全く無関心だった自分に先ずは驚いてしまいます。
と同時に小さな生き物が身を守り子孫を増やす為に身に着けた特殊な能力が凄すぎて、
それを知る魅力にどっぷりとハマってしまいそうです。

 狭い我が家ですがそこに住む生き物の数がどれ程になるのかは見当もつきません。
ましてや彼らが隠し持つ驚きの能力は想像もできません。
探していくと身近な場所で、もっと凄すぎる生き物にも出会えるでしょう。

 この欄の今年最後になる次週にはそんな中のひとつ「進化論を危うくさせる
化学兵器を持った生物」を取り上げて、その危険度と不思議に触れてみましょう。
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