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善光寺の謎 その3

2015-12-19 07:00:09 | 日記

 先週まで2回にわたって善光寺の謎に取り組んできました。
「無宗派の善光寺に天台宗の大勧進と浄土宗の大本願が存在するのはどうしてだろう」
調べてもなかなか明確な理由が掴めません。
 長い歴史の中で善光寺を維持し発展させる力が両宗派にあったので共に力を蓄えて、
自然の流れで棲み分けをする形になった、とは言え見えない部分では両派のぶつかり合いが
あるのかもしれない。
 ここまでが先週までに調べた概略でした。

 毎週土曜日はウォーキング中に感じた疑問を取り上げていますが今週も
「善光寺の謎 第三弾」と続きます。

 年末年始の善光寺さんは一年で一番行事の多い時です。
12月からの流れをおさらいしてみましょう。

 1日には浄土宗の住職が順番に担当する「堂童子」が自分の坊とお供物を炊く御供所に
注連縄を飾る「お注連張り」があります。
7日から9日は夕方4時から天台宗住職により「貴貴念仏」(とうとうねんぶつ)と
呼ばれる供養が行われます。
10日には大勧進、大本願の庭の大きな松にお供えの松を結わえる「お松はやし」が
住職の手伝いをする堂番により行われます。
21日は白装束の堂童子らにより如来様にお供えする餅をつく「お供え餅つき」が行われます。
第二申の日(22日)は善光寺のお年越しに当たる「如来御越年式」が深夜12時から
翌朝にかけて行われます。
この夜には一切の明かりも音も境内から消えます。
この時に堂童子を浄土宗14寺の住職が「堂上げ」しますがこれが「胴上げ」の起源
と言われています。
28日はお朝事の後に本堂の大掃除が行われます。
内々陣の仏具など全てを移動させて一年間のほこりを払う「お煤払い」です。
31日には本堂向拝の柱に松を立てる「お松立て」が行われ、12時からは除夜の鐘が
撞かれます。
明けて1月1日は大勧進、大本願及び全住職が総出して「朝拝式」が行われます。
1日から3日には午前11時から浄土宗、午後3時から天台宗住職による天下泰平・
五穀豊穣・万民快楽を祈る「修正会」が行われます。
6日には本堂外陣のお賓頭盧尊者を台座ごと引きまわす「おびんずる回し」があり
参詣者に福しゃもじが配られます。
7日は午前3時より修正会と御印文の加持が行われます。
またこの日には除夜の鐘に続いて一般参詣者が鐘楼の鐘を撞く事が出来ます。
7日から15日は堂童子により「御印文頂戴」があり一般参詣者の額にも押し当てられます。
15日は「大般若」で、以後毎月15日に執り行われて行きます。
25日は天台宗による「法然上人御忌」、2月3日は全住職による「節分会」が執り行われます。

 ここまでが年末年始の主な行事です。
いずれの儀式も天台宗、浄土宗の役割分担で行われています。
両者の関係が一層謎に包まれます。

 次週はシリーズ最終として「今知っておきたい、本当の善光寺の謎」をお届けしましょう。

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