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10年早く来日していればと惜しまれるレスラー

2015-12-04 07:00:16 | 日記
初の黒人王座

 まだ日本のマットに登場した事は無いけれど、本場アメリカマットでの活躍を
報道で知ったファンが来日を心待ちにする、そんなレスラーを昭和のプロレスファンは
「まだ見ぬ強豪」と称していました。
 今週登場するのはそんなまだ見ぬ強豪のひとりです。
しかし不幸にも来日が余りに遅かった!
彼は全盛期をとうに過ぎた姿しかファンに披露できませんでした。
彼の不幸はそれだけでは無かったのです。

 毎週金曜日は「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」と題してお届けしていますが
今週は「黒い山猫」ベアキャット・ライト です。

 黒い山猫の名前が示す通りの黒人レスラーで、198cm、125kgの巨体ながら
回転を加えて相手に突き刺さるスクリュー式ドロップキックが売り物でした。
 日本マットへの登場が待ち望まれ、一度は全日本プロレスへの参戦が計画されましたが
その時には叶わず、漸く1975年10月に新日本プロレスに登場しました。
しかしその時既に43歳、全盛期の動きは期待できません。
新日の主役アントニオ猪木とは合計4回のシングルマッチを行っていますが、結果は
2敗と2回の無効試合。
真向猪木と向き合う力は失われていたのです。

黒人選手の悲哀

 特筆すべきは黒人初の世界ヘビー級選手権王座に付いた事でしょう。
時は1963年8月。
ライト31歳、所はロサンジェルス、相手は噛みつき魔・フレッド・ブラッシーでした。
 当時のアメリカでは黒人差別の嵐が吹き荒れていました。
ライトが王座を獲得する5日前にはあの有名なキング牧師の「I Have a Dream」
の名演説が行われました。
 時代の逆風を受けてライトは初防衛戦を行う前に王座を返上しています。

 黒人レスラーでも大活躍できる日本のマットにもう10年早く来日していれば、
誰もがそう残念に思わずにはいられないライトでしたが、齢50でこの世を去っています。
コメント
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