本当の脅威はこの生き物で決まり

実はゴキブリの仲間です

　これまでに我が家に生息している恐ろしい生物の話をしてきました。
「ふぐの１３０倍も強い毒を持った生物」「まるでタランチュラを思わせる姿のクモ」
更に「噛む力がライオンと同じ強さの生き物」
　続く今回は、我が家ではまだ生息が確認されていませんが、もしも生息していたら
「我が家が喰い尽くされてしまう恐ろしい虫」のお話です。

　既にお察しの通りそれは「シロアリ」です。
陸上のほとんどの地域に生息し世界中に分布しています。
　名前はアリですが本当はゴキブリの仲間です。
アリの社会はメスが中心、女王アリと働きアリの全てがメスで構成されています。
一方シロアリには女王と王がいて、全ての階層にメスとオスが存在しています。
シロアリの社会には兵隊アリの存在がありますが、アリの社会にはありません。
全ての働きアリに攻撃性があるので、働きもするし戦いもする階層、の位置づけ
になっているのです。

日本には世界で一番厄介な種が生息

　日本に存在する種類は２種。
ヤマトシロアリは体調が３．５ｍｍ～５ｍｍ程度で、北海道北部を除いた全国に
生息しています。
日当たりが悪くて湿気が多い暖かな場所、住宅でいえば台所や洗面所の床下を
好んで生息します。
数千から数万の規模で巣を作ります。

　もう１種はイエシロアリ。
「世界で最も加害力が強い種」恐怖のキャッチフレーズをもっています。
寒さに弱いので現在は関東以西での繁殖ですが、温暖化に伴い前線が北上している
と言います。
こちらは１桁違って数万匹単位のコロニーを形成します。
行動範囲も広く巣を中心に半径１００ｍも移動するので駆除も容易ではありません。

　自然界では木材のセルロースを分解し枯れ木を土に返す重要な役割を果たしている
シロアリですが、家屋にとっては迷惑もの。
木材は勿論コンクリートやプラスチックまで食い荒らすとんでもない破壊力を発揮
してしまいます。

　シロアリ対策は次の３点。
早期に発見する、床下を温めない、床下や庭に木材を放置しない。
一方で、ヒノキにはシロアリは寄り付かない、マイナスイオンをシロアリは嫌う、
これらはいずれも俗説で効果は無いと言います。

　我が家の庭には木材を置いていないから安心、と思っていらっしゃる方、とんでもない。
もう一度よく確認してみましょう。
空き箱なんかは無いですか？
段ボール箱はセルロースでできているのでシロアリの大好物、すぐに仲間が集まって
来るそうです。

　ご用心ご用心。