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ケ・サラと東京都知事選

2024年06月30日 09時31分00秒 | 未完の政権交代

昨日は有休取って昔入っていたサークルの同窓会に出て来ました。同窓会の会場は阪急沿線にある昔ながらの駅前商店街の中の喫茶店です。そこのマスターが合唱団の正団員で、私たち研究生の同窓会を開催する為に貸切にしてくれました。合唱団に入ていたのはもう何十年も前の就職1年生の頃です。その頃はみんな若かったのに、今はもうそれなりの年になりました。同窓会は最後にケ・サラ(Che Sara)を歌ってお開きとなりました。

ところで、このケ・サラという曲は、元々はこの岸洋子が歌っているように、故郷を捨てて街に出る若者の想いを歌ったイタリアの歌謡曲でした。 
 
それが日本にも広まる中で、当時のベトナム反戦運動の高揚の中で、自由と平和を愛する歌として、プロテストソングとして別の歌詞で歌い継がれるようになりました。
 
「ケサラ」 自由の森学園 2011音楽祭
 
歌詞の中に出てくる人達は、いずれも時の政権に弾圧された人達です。グエン・バン・チョイは南ベトナム政府軍に虐殺されたベトコン(民族解放戦線)兵士、ジョー・ヒルは無実の罪で投獄された米国シカゴの労働者シンガー、ビクトル・ハラは南米チリの軍事政権に虐殺された反体制シンガー。
 
当時私が所属していた関西合唱団も、「うたごえ運動」という労働運動の中から生まれた労働歌や反体制シンガーの歌を主に歌っていた合唱団です。私はそこの研究生として、就職1年目の私立高校常勤講師を辞めて、大阪いずみ市民生協に転職するまでの1年間、仕事終わってから大阪市城東区の合唱団に週1日通い、歌っていました。
 
その同窓会には、私より数年後に同じ大阪いずみ市民生協に就職した人もいました。その人も、今まで生協の店で店長として働いていたのが、リストラされて40代後半になって再び配送の仕事に就かされ、配送が終わってからも生協の組合員拡大のオルグをさせられ、拡大目標が達成出来ていないと、15歳下の上司に詰めまくられたと言っていました。そこにいたメンバーは、生協は消費者運動、平和運動に取り組む民主的な団体だと思っていた人が大半だったので驚いていました。
 
同窓会メンバーの中に、脱サラして農業している夫婦がいて、その方から農園で作った梅酒を土産にいただきました。今朝、パンと一緒にコーヒー代わりにいただきましたが、非常に濃い梅酒で、今も少しほろ酔い気分です。後でホットコーヒーで口直しをしなければならない位、濃い梅酒でしたw。
 
そこから一夜明けた今日は、折しも東京都知事選挙告示期間最後の日曜日。あくまで一地方自治体の選挙ではありますが、同時に、日本の全人口の約1割の有権者が住む首都・東京の知事を選ぶ選挙でもあります。この間の小池百合子都知事の実績を評価する場であるとともに、その小池知事の与党・都民ファーストにすり寄り、現職知事当選でこれまでの裏金政治の汚点を全てチャラにしようと目論む自民党に審判を下す場でもあります。
 
1967年に、当時も伏魔殿だった東京都政を改革すべく、それまでいがみ合っていた社会党と共産党が、初めて手を結び、統一候補の美濃部亮吉を当選させる事が出来ました。美濃部都政は初めて老人・障害者の医療費無料化を実現し、企業と公害防止協定を結んで東京に青空を取り戻し、銀座や新宿の歩行者天国を実現した知事でした。その後は国もそれらの政策を一部取り入れるようになりました。
 
ところが、1979年の都知事選を最後に、社会・共産両党が部落問題を巡って仲違いする事になり、自民党に都政の座を奪われてしまいます。そして、石原慎太郎や猪瀬直樹、今の小池百合子などの自民党寄り都政の下で、再び福祉切り捨て、大企業による臨海再開発などの土木行政、伏魔殿都政が続くようになりました。
 
その中で、今回初めて再び野党第一党の立憲民主党と共産党が手を組み、蓮舫候補を擁立し、伏魔殿都政に風穴を開けるチャンスがやって来ました。蓮舫候補については、今までもネットで散々叩かれて来ました。曰く「プライドが高い」とか「二重国籍」だとか。確かに、蓮舫候補は、美濃部都知事のような生粋の革新系候補ではありませんから、至らない点や不十分な点がある事は私も充分承知しています。前述の生協と同様に。
 
 
それでも、48億円も投じて都庁をライトアップするプロジェクションマッピングのお膝元で、困窮者支援の炊き出しに、ホームレスだけでなく貧困層の若者カップルも食料を求めて行列を作る中で、炊き出しの現場にやって来て激励してくれたのは蓮舫候補だけでした。私は、それだけでも、蓮舫候補に投票する価値があると思います。後の候補は、小池都知事も石丸慎二候補、田母神俊雄候補も、他の泡沫候補も、誰一人、炊き出しの現場に来て激励してくれる事はありませんでした。
 
それが「二重国籍」で「反日」だと言うなら、言い返してやれば良いのです。「炊き出し支援が反日だと言うなら、反日で結構!反日上等!少なくとも、自民党の裏金政治に対して何も言えず、炊き出しの現場にも来ない反国民、真性反日候補と比べたら、蓮舫候補の方がよっぽど愛国・親日ではないか」と。皆さん、掲示板ジャックや裸体ポスターなどの「争点ぼかし」に惑わされないで下さい。今度の東京都知事選挙の真の争点は何なのか?それを肝に銘じて投票をお願いします。自由と平和を求めてケ・サラを歌った先人のシンガーソングライターのように。
 
そして、これは東京だけの問題ではありません。私の住む大阪でも、戎橋のグリコ看板下の通称・グリ下に、家出少年・少女や身寄りのない若者が、居場所を求めてたむろするようになりました。本来なら、これらの若者を救済するのが行政の仕事なのに、今の大阪府政は、それらの若者を取り締まるばかりで、生活保護や児童相談所に繋げようとはせず、救済策を民間NPOに丸投げするばかり。それでいて、ゼネコンやカジノ資本を潤すだけの万博・カジノ誘致に巨費を投じ続けています。東京都政の問題は、いわば大阪府政の問題でもあるのです。問われているのは有権者の姿勢です。
コメント (3)
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