アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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ネオコン・ネオリベ起点で大衆を洗脳する翼賛連合(せんのう)発足w

2008年01月23日 08時40分45秒 | 二大政党制よりも多党制
・国民連合「せんたく」2月発足 政治を“洗濯”、50人規模の議員連合も(中日新聞)
 http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2008012102081025.html
・総選挙に向け「せんたく」発足!(21世紀臨調)
 設立趣意書 http://www.secj.jp/pdf/080120-1.pdf
 発起人代表発言要旨 http://www.secj.jp/pdf/080120-2.pdf
 発起人名簿 http://www.secj.jp/pdf/080120-3.pdf
・平成の民権運動なるか 「せんたく」発足記者会見(JANJAN)
 http://www.news.janjan.jp/election/0801/0801200237/1.php 
・「せんたく」の正体!(戌年男かく語りき)
 http://echoo.yubitoma.or.jp/weblog/kamiwaki1958/eid/559081
・小泉チルドレン孤児院+平沼連携の”新党”かも? 次期衆院選:北川前三重知事、東国原宮崎知事ら新運動組織(毎日新聞)(★阿修羅♪ブログ2007)
 http://blog.livedoor.jp/asyura200709/archives/51011331.html
・「社会保障に関する国民会議」に要注意(世界の片隅でニュースを読む)
 http://sekakata.exblog.jp/6575715/

 21世紀臨調(新しい日本をつくる国民会議)の肝いりで、学者や財界人、組合幹部、改革派知事と呼ばれる面々が集まって、「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合」という運動体を作ったとの事。何でも、幕末の時代に「これから日本を洗濯してやろう」と言った坂本竜馬の言葉にちなんで、それを選択という同音異義語に引っ掛けて、運動体の略称を「せんたく」としたのだと。北川正恭(前三重県知事)が発起人代表を務め、松沢成文(神奈川県知事)や東国原英夫(宮崎県知事)、キッコーマン会長、連合幹部などが発起人に名を連ねています。

 何か胡散臭いですね。何せ、中曽根臨調行革の策源地にして小泉構造改革の旗振り役の、あの21世紀臨調の肝いりで作られた集団ですからね。21世紀臨調が、まかり間違えても「バカ高い国保料を値下げしろ」とか「公立病院や郵便局の統廃合反対」とかなんて、主張する訳が無い。「地域・生活者起点」なんて事も言っていますが、その「生活者」というのも、「戦争・格差社会に苦しめられている実際の庶民」ではなくて、構造改革のお零れにあやかっている一部の勝ち組の事でしょう。

 21世紀臨調のHPに飛んで、当該団体の文書を読みました。「政党や政治家に物を申すと同時に、国民の意識も変えていく」という意味の事が書かれています。これは要するに、「折角90年代に我々財界が米国の助けも借りて、小選挙区制や政党助成金制度を導入して今の保守二大政党制の仕組みを作ってやったのに、自民党も民主党も国民の目を気にして、なかなか思い通りの政治に踏み出せていない」「改憲も大連立も、構造改革の欺瞞に気付き始めた民意の所為で一頓挫している」「そこで我々がニセの民意をでっち上げて、二大政党に発破をかけて行くと同時に、消費税増税や道州制実現に向けて、世論誘導を図っていこう」という事でしょう。

 彼らが言う「地方起点」「地方分権」というのも、「地方自治の拡充」という言葉本来の意味では決してありません。若し本当に地方自治の拡充を望んでいるのであれば、地方切り捨ての三位一体改革や半強制的な市町村合併、公立病院や郵便局の統廃合、赤字高速道路・空港や環境破壊ダム・原発の建設強要、赤字新幹線建設とセットのJR在来線廃止、国内農業切り捨ての今の農業政策、岩国・沖縄などの米軍基地強化押付けなどについては、反対の意見表明が当然あって然るべきですから。しかし、そんな主張は一切無い。これは単なる「軍事は大きな政府、福祉は小さな政府」「道州制」実現に向けての地均しにしか過ぎません。

 「生活者起点」というのも同様です。本当にそれを望んでいるのなら、巷に餓死者やネットカフェ難民があふれ出て日払い派遣でピンハネされているワーキングプアの現状や、大企業の内部留保や役員報酬・株主配当ばかり膨れ上がり勤労者所得が減少の一途を辿っている事に対して、反対の意見表明があって当然然るべきですが、それもない。どうせ「下見て暮らせ傘の下」宜しく、「生活者」を僭称して、「社会福祉の為には増税止む無し」「公務員給与や生活保護基準引下げでみんな等しく貧乏に」「雇用確保の為に労働ビッグバンやミサイル防衛予算拡充を」とか言い出すのに決まっています。

 そうして戦後の自民党・保守政治の仕組みそのものには目を瞑りながら、それを単なる「霞ヶ関・官僚」退治のレベルに話を止め、小悪退治で溜飲を下げさせ、しかも「国民の意識変革、自己変革」の問題に摩り替えて、大元の保守政治の仕組みそのものは巧妙に温存を図る。それを「民権運動」の名を騙って行う。それがこの運動体の本質です。まるで「中曽根の国鉄分割民営化」や「小泉の郵政民営化」の二番煎じ、三番煎じですね。

 何の事は無い。戦前の大政翼賛会や、今の教育再生会議や社会保障国民会議と同じ、マッチポンプの手法にしか過ぎません。そして、民間運動を装っている点では、「新しい歴史教科書をつくる会」や日本教育再生機構の手法を踏襲したものであるとも言えます。彼の運動体は、差し詰め「ネオコン・ネオリベ起点で大衆を洗脳する翼賛連合」(略称:せんのう)とも言うべきものでしょう。今はまだ「具体的な議論や運動の進め方はこれからだ」という様な事を言うだけに止まっていますが、そのうちにその正体を明らかにしてくるでしょう。どうりで、ネオコンの松沢成文や徴兵制肯定発言の東国原英夫が名を連ねている訳です。要警戒すべき動きだと言えましょう。
コメント (1)
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