acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

谷川岳 一ノ倉沢衝立岩 中央稜

2016年05月17日 18時48分58秒 | 山行速報(アルパイン)

2016/5/15(日) 天気:曇り→晴れ

メンバー:W辺,szt

11.12日に行ったジャンダルムは敗退だった.悔しくないかと言われば悔しいけれど,巡りあわせもあるし今の自分にはバリエーションを経験することがとにかく必要な気がした.もともとこの日は別の予定があったけれど,W辺さんが5月に都合がつくのはここだけというので,調整しなおして中央稜に向かった.

前日の夜に駐車場に到着して就寝.15日は相談して3:00起床,3:30出発.駐車場を出発したのは我々が一番早そうだった.

4:30に一ノ倉出合に到着.ここでハーネス,ガチャ類を装着して取り付きに向かう.去年の今頃来たときは出合に雪渓があった気がしたけどよく思い出せない.でもとにかく去年より雪は少ない気がする.

二の沢の雪渓も去年より少ないと思うけど・・・

途中でイワウチワ?こんな花も見なかった気がする.今シーズンは雪が少なかったけど,芽吹き,花の季節も早いのか?

そんなことを考えているうちに6時過ぎに取り付きに到着.テールリッジで追いつかれたおじ様も中央稜ということだったが我々に先を譲ってくれた.上はガスがかかっているがとにかく行かなきゃはじまらない.

ということで6:20頃登攀開始.1P目はW辺さん.下から2P目の支点が見える.秋以来の谷川で緊張もあったけどそれをほぐすにはちょうど良かったかな.

2P目,szt.支点から左に回りルンゼ状を登る.事前のsakさんのアドバイス通り浮石が多い.ちょっとドキドキ.途中で右にハーケンが連打された直前に支点がありそこで区切る.ここで区切るのが正解みたいで我ながらナイス読み??

3P目,W辺さん.ビレイしていて右のトラバースは気持ち悪そう.でもハーケンが多いから何とかなるか.フォローで登るときヌンチャク回収に手間取る.

4P目,szt.フェースを登る.途中15m程?登ると支点があったがテラスらしきものが見え,そこで区切れると思いそのまま登る.ハーケンが打ってあるのでルートはわかりやすい.

テラスに近づくにつれだんだん立ってくる.テラスに抜ける直前は傾斜がきつい上に高度感満点でおっかない.それでもA0することなく支点に到着.ハラハラドキドキだ.

5P目,W辺さん.ここら辺からは一見して登りやすいところをどんどん登る.

このころになると周りを観察する余裕も出てくる.やっぱり花が咲くの早いよな~

南陵,南陵フランケ?,凹状岩壁にも取り付いている.中央稜の取り付きにも1パーティいた.土日に初めて谷川に来たけどやっぱり人は多い.いままで人があまりいないタイミングで山に入っていたから,胃が締め付けられるようなイヤな感じは今のところない.

6P目,szt.下に比べると岩はだいぶしっかりしてくるけど,途中に触る岩の音はだいぶ軽い.やっぱりいつ崩れてもおかしくないんだろうな~

ここらへんで9時前.上の方がだんだん晴れてくる.7年間のブランクがあった人と登るにしては上出来か?

7P目,W辺さん.

8P目,szt.ここら辺は特に問題なく上に詰めていく.

9P目,W辺さん.ここでルートを間違えてしまう.

支点から右方向に踏み跡らしきものがあったが,W辺さんも自分も直上するのだろうとおもっていたが上はだいぶ悪いようで支点までクライムダウン.

右に回り込めば階段状でなるほどなるほど.まぁここはご愛嬌ということで.

10時頃終了点に到着.少し移動して安定したところで大休止.記念撮影して栄養&水分補給.白毛門,笠ヶ岳がよく見える.この日はK崎さんも白毛門にいっているので見えるはずないけど思わず手を振る.だって気持ちがいいんだもの.

ひとまず半分が終了.北稜の下降は手強そうな気がするけど個人的にはW辺さんがいるなら北稜下降を経験しておきたい.結局相談して時間に余裕があるので北稜を下降することになり11時頃から下降を開始する.

1P目2P目は特に問題なく下降.

3P目の途中でロープが団子になってしまったようで時間がかかる.でも時間に余裕があるって素晴らしい.3P目で笹薮に降り立ち少し歩いて移動.

4P目は途中の貧弱な支点まで下降.ここで1回ロープを引くが枝に引っかかってしまい登り返してこぶを外す羽目に.後で記録をみたらここはロープ1本で降りることが多いみたい.確かにロープ1本の方が引っ掛かりにくいし藪の中だから支点はいっぱいだ.刻んで降りたほうがいいだろう.

5P目は下部のバンドの端まで下降.空中懸垂は岩に足がつくがヌメヌメでなんかイヤな感じ.バンドに降りても次の支点まではできればロープをつないでおきたいが,ロープの長さはギリギリ.

ここは初めてトップで降りたが次の支点がどこにあるかわからずここで左脚を強打してしまう.普通に下降すればそんなことにはならないのでご心配なく.振り返れば何も考えず信じて下降すればよかったのだ.

6P目,ピナクルを目指して下降.下降してからピナクルまでが嫌らしくてあまり好きになれない.ロープを付けたままピナクルまで慎重に移動.

ピナクルで小休止.ここで14:30くらい.いろんなことがあって今日は中央稜登攀というより北稜下降という感じ.

ここからは踏み跡を尾根伝いに歩いて雪渓まで.

雪渓からは軽アイゼン,ハンマーを装備してロープを付けてトラバース.正直むちゃくちゃ怖い.脚を強打したから左足で蹴り込むのに一苦労.ここをトップでトラバースしたW辺さんを本当に尊敬する.

略奪点に到着したらロープはしまって衝立前沢を下っていく.下降のトポには途中懸垂20mとあったが支点はわからなかった.本谷に入る直前の滝らしきところはクライムダウン.トポでは左岸にトラバースとなっているが踏み跡などはちっとも分らなかった.W辺さんの話では昔来たときには岩に支点があったとのことだけどそんなものもわからずクライムダウン.脚も痛いし結構緊張した.雨なんかで濡れてるととっても嫌なところだ.

最後は何とか雪渓に乗り本谷に出たのが16:08だった.一ノ倉の出合まで降りて一安心.17:30には無事駐車場に到着.

登りは快調だったのに,下降に時間がかって脚とおしりをぶつけて痛みもありドタバタ感があるけれど,なんだかとても充実していた.

いつもはsakさんにおんぶにだっこだから違う人とパートナーを組んで新鮮だったのか?それにしても7年ぶりのマルチピッチ復帰戦が谷川って凄いっす.W辺さん尊敬します.

まだまだ谷川で登っていないところはたくさんある.

ちょっとずつ経験していこう.谷川でいろんな人と登ってみよう.そう思った一日だった.

szt



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。