acc-j茨城 山岳会日記

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霧来沢前ケ岳南壁V字第二スラブ

2024年07月11日 15時31分45秒 | 山行速報(アルパイン)

梅雨入り前、前線が北上するらしい
この知らせをもって奥秩父・鶏冠谷から計画も北上

だいぶ前から「行きたい場所リスト」に入っていものの機を逸していた前ケ岳南壁
「やっぱり秋かなぁ」と思い描いていたものの、条件が揃ったときこそ「ベストタイミングなのだ」と言い聞かせる

- 会 越 -

会越は豪雪に磨かれたスラブと険谷に守られた未開が多く残されている
また近代交通事情から観光地化した山域とは一線を画す
その奥深さゆえの静かな山、そして自然の造形が美しい貴重な山域と言っていい


道の駅かなやまで夜を明かして霧来沢沿いの御神楽岳登山口まで移動
しばらくは登山道を歩く

本日のメンバーはskmさん、nksさん
共に会越の山は初めてとのこと
山の特性、植生などレクチャーしながらそぞろ歩く

八乙女の滝を越え鞍掛沢の手前、八丁洗板のナメ床から入渓
なかなか優雅な風情である

思いのほか素晴らしい渓相に気をよくしながら遡っていき、霧来沢本流へ
630mで右の支流へ入るとゴーロの急登
雪渓の残る崩壊地を過ぎ、滝場が出てきて左岸の小さなルンゼから巻くが藪頼りで腕力を要する

滝上からはV字スラブへと誘われていく
下部スラブを思い思いに登っていくと、広いテラス
ここでロープを繋ぐ

わずかに濡れる水流沿いを行けば容易だろうが、ここは右岸岩壁の凹角を登る
登攀は沢靴でも問題ない

この後も念のためロープで確保をしながらスラブを行く
振り返れば会越の山波に切れ込むスラブ、残った雪渓が独特の景色となっている

都合、5ピッチほどロープを出して稜線直下まで
最後のひと登りはフリーで不安なく登れる

と、ここまではよかった

この先は登山道まで藪漕ぎ
踏み後も薄く、1145峰先で少し彷徨
さすがに初夏の藪漕ぎは濃く暑い
まだ地に足がつくだけマシだろう

前半の気持ちの良いナメ歩き
乾いたスラブ登攀の記憶が、酷暑の藪漕ぎに塗りつぶされる

やはり、秋か
そんな思いを口には出さず黙々と藪を漕ぐ
これはこれで、訓練と思えばいい

会越
雪に磨かれたスラブと険谷に守られた奥深き山々
踏み後も疎らな径を行く
そういう山登りがここにはある

会越初見参のメンバーにはどう映ったのだろうか


sak



 

 



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