acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

海谷山塊 権現岳東壁中央スラブ(仮称)

2013年10月15日 20時11分58秒 | 山行速報(アルパイン)
海谷山塊 権現岳東壁中央スラブ(仮称)
10月13日、パートナーはG君。お昼に万年雪に着いた。明日の登攀に備えて下部を試登するつもりである。権現岳東壁は、おおざっぱに言って3つのスラブに分かれる。向かって左スラブは、幅は一番広くて急だが、上部には手強そうなブッシュ登りが待っている。中央スラブは一番長く終了点は頂上直下であり、一番スッキリしているように見える。右スラブは小さくて見栄えがせず、わざわざ登る程のルートには見えない。さらにその右方向には4本のルンゼ状スラブがあるが登る価値は無いと思う。やっぱ中央のスラブを登ることにした。さて下部をどこにルートを取るかだ。①左のカンテを直上、②中央の草付に沿って右斜上し、ルンゼに入る、③右のブッシュからルンゼに入る。以上の3つが頭に浮かんだ。③を登ることに決定。取り付きまで登るが、トゲトゲの野バラに足がキズだらけになってしまう。予定の所から登りだすが、ハッキリ言って1ピッチ目は悪い。1ピッチ目、直上しハングの下まで50m。2ピッチ目、3級のルンゼを登る50m。3~4ピッチ目、左に水平トラバースしてスラブ中央に出る、歩き。今日はここまでで終了し下降する。1ピッチ目だけロープを残す。


顕著なスラブが目につく権現岳東壁(壁の取付から終了点までの標高差約500m)



下部岩壁。ブッシュから右のルンゼに向かうルートを選んだが悪かった。失敗かも?


万年雪。10月でこれだけ残っているのだから、今年は全部解けないだろう

10月14日、トップロープの1ピッチ目を登るが、荷物が昨日より重いせいか昨日と同じ悪さを感じる。結論から言うと、このルート取りは失敗だと思う。①か②の方が良かったかも知れない。スラブ下部は草付が多く岩を選んで登って行く。中央部から上はスッキリしていて、2~3級の快適な登攀が続く。ノーロープでも十分に行ける所も多かったが、安全を期してスタカットで行く。


一人寂しくご主人の帰りを待ってる我愛車


原発のような建物が遠望できた


快適なスラブをガンガン登る


リードするG君


愛車も豆粒のように小さくなってしまった


快適なカンテをリードするガストン


権現岳頂上で満足感いっぱいのG君でした

我が愛車がどんどん小さくなっていく。遠くには原発らしき建物が観えるがあれはなんだろうか。ビレーはブッシュ、ハーケン、カムで取る。あまり数が多くて覚えていないが、総計20数ピッチは登っただろう。7時間の登攀の末、権現岳頂上直下の柵口登山道に飛び出す。靴だけ履き替えて頂上に立つ。天気快晴の上、充実した登攀に気分最高。頂上で2名の登山者と会う。下りは柵口登山道を下る。既に知っているのだが、やはりこの道は異常な程に急である。なんでこんな所に道を作ったの?と聞きたいくらい急である。登山口にデポしておいたミニバイクで車回収に向かった。
取付(7:00)-権現岳頂上(14:00~1420)-柵口登山口(15:50)
                                  ガストンガニマタ

梶山元湯(洞窟風呂)を訪ねて(野湯第3弾)

2013年10月15日 19時42分46秒 | 山行速報(沢)
海谷山塊 駒ケ岳南西面 梶山元湯(洞窟風呂)を訪ねて(野湯第3弾)
10月13日、Gと共に野湯に行ってきた。目指すは秘境と言われた梶山元湯。我々は岩屋であるが沢屋でもあるので、山越ルートはやめて沢から攻めることにした。根知川にかかる大きな堰堤のわきに車を止める。目標としている枝沢の対岸の場所である。ルート偵察すると、その枝沢にそって林道が出来ていた。所々舗装もされている。ナンジャ?あの林道は?林道が出来ている沢を登っても面白くないので、林道入口まで戻り、その林道を行くことにした。


林道入り口の車止め


新しい堰堤が7つも作られていた

すこし歩くと林道の謎が解けた。新しい堰堤が7つも作られていたのである。一番上の堰堤上から沢に降り、沢登りをすること15分で、あっけなく梶山元湯に着いてしまった。結局、車から50分しかかからなかった。元湯までには5~7mの滝が2本あるが、沢登り経験者であれば、簡単に登り降りできる滝である。


沢を登って行くと湯気が見えてきた


梶山元湯の洞窟は沢のすぐわきにあった

その上に湯気が見えるので場所はすぐわかった。洞窟の中には湯船も作られていたが、なぜか湯船の中は水で入れなかった。湯温は適温と資料にあったが、私にはぬるかった。泥のような朱色の湯の花が脛くらいまで堆積しており、まるで泥風呂である。


洞窟の中には湯船も作られていたが、なぜか中は水であった


野湯を楽しもうと洞窟に入るG君

洞窟内部の写真を撮ろうとしたが、レンズが曇ってしまい撮れなかった。洞窟は、奥行き15m、中間部の天井が低いので少しこごんで進む。その奥はまた天井が高くなって少し広くなっている。まるで温度の低いサウナのようである。湯が直径5㎝位の穴2ケ所から泡と一緒に吹き出していた。手を入れてみたが、すでに湧き出る時から湯温は低かった。泡と一緒に出る温泉とは炭酸が含まれているからなのだろう。さらに、この赤い湯の花から、鉄分が多いのではと想像した。


これが源泉です。泡と一緒に2ケ所から噴き出していた。赤いのは湯の花

この一番奥の場所に、なんとかして写真と撮ろうと2分位いたが、息苦しくなってきたので、入口まで戻る。私の後にGも入ったが、やはり息苦しくなって早々に出てきた。湯温は低かったが、まあまあ楽しい野湯であった。往路を戻り、車で着替え、Gがまだ行ったことがない、という明星山南壁を見学に行く。連休だというのに取り付いていたパーティは、左岩稜1P、左フェース1P、フリースピリッツ1P、ダイレクト取り付きに1P、なぜか撤退中の1P、の計5パーティしかいなかった。その後、明日登る予定の海谷権現岳に向かった。その記録は別項にアップします。
林道起点(7:00)-梶山元湯洞窟風呂(7:50~8:35)-林道起点(9:15)
                                   ガストンガニマタ

吾妻連峰 前川大滝沢

2013年10月15日 15時55分08秒 | 山行速報(沢)
2013.08/11(日) 天気:曇り→雨

吾妻連峰 前川大滝沢遡行をしてきました。

メンバー:N艦長・K先輩・Appleの3人パーティ。装備:ザイルφ8.0×30m(使用せず)


今回の登山行程は、前日発車で常磐道=磐越道=東北道=福島飯坂IC=R13=峠駅=滑川橋まで入る。
6:20滑川橋~7:05-15大滝~7:45大滝上~11:00-12:05桶木沢出合~12:20-30登山道~13:45-55滑川温泉~14:00滑川橋までの1日です。


前から行ってみたいと思っていた大滝沢に行くと会のMLに流したら大先輩2名が同行してくださることになる。
N艦長に自宅に寄ってもらい私の車で一路福島へ!岩手のK先輩とは峠駅か滑川橋で落ち合うことに。
福島飯坂ICを降りたらすぐのヨークベニマルで買出し。いつものように酒とつまみ、昼飯用に素麺と天ぷら等を買う。
峠駅に着くが夏はなんか薄暗くて寂しい感じなので入渓点の滑川橋へ向かう。
いつものようにブルーシートを敷き大宴会が始まる。急に雨になり車に撤収!オ~マイ・ガ~です。
しばらくすると止んだのでまた外で宴会続行(なぜか外が好き)またまた雨になり車の中へ。(^_^;
夜も深けていいかげん酔っぱらったので先に寝ることにする。電話がつながらないと不便だわ。
K先輩がなかなか到着せず心配していたら深夜寝静まってから到着する。途中道路工事で3時間の足止めをくってたらしい。
じゃ~ってことで起き出して宴会を始める。久々の再会に話は弾む。

朝目がさめて近くを散策して戻ると両先輩も起きていた。
めいめいに朝食をとり準備をしていると相模ナンバーの車が2台隣に止まる大勢のパーティで先に入渓していった。
すぐ追いついちゃうからすこし時間をおいてこちらも入渓するが最初の滝でもう渋滞している。
しばらく様子をみているとおネーサンが頭から落ちてロープでぶら下がる。落ちても問題ない場所だが、ここで落ちるようならこの先リーダーは大変だなぁ。
こりゃだめだと右からへつって19m滝に取付き水流右を直登する。おネーサンたちはへ~と見ていたが山登りは格好ではないのだ。
普通ならナメ床の沢を快適に登って行くところだが、私は3日間ひどい下痢してたせいか、すでに疲れているので身体は重い。
しばらく進むとど~んと滑川大滝が表れる。ここで大休止して滝を眺めて登れるルートを探したりしてみる。
ま~私には無理だということは分かり、普通に左から巻き道を登る。途中草付きトラバースがあるがステップが切ってあるので問題なく行ける。
大滝上にドンピシャで出る。ここからも延々とナメ床が続く。直登できる滝が連続して飽きさせない。
癒し系の沢であるがN艦長は休まずガンガン進む。身体は重いし写真も撮りたいので各自勝手に遡行することにします。
沢床は赤く沢水を飲んでみると鉄分が多いのが分かる。これでは魚が住むのは難しい感じだ。
そして沢水がぬるい!今年の夏は暑いせいもあるだろうが、なんかぬるま湯である。ここも春と秋とがお勧めです。
でもここまでナメ床が連続して風景が変わらないと少々飽きてきます。ちょっと贅沢いってる?
各自好きなところを遡行しているとナメ床が終わりゴロゴロとした岩が出て来たところで、よく写真で見る吊橋がある。
すこし行ったところで左から枝沢が入り込む出合で休憩する。ここの水は冷たいのでここで冷やし素麺をする。
夏の沢での定番料理だが喉ごしよく食べれる。天ぷらと薬味の冥加が良く合います。
しっかり食べてのんびりしたところで枝沢を登って登山道に合流し遡行終了とする。
沢靴を履き替えていると雨となり登山道を急いで下る。途中展望台で大滝を見るがちょつと遠いので迫力に欠ける。
ここからはザザ降りの雨となり完全にビショぬれに、下山後は滑川温泉に入って暖ったまり帰路につく。




入渓してすぐ表れる3段19m滝です。先行パーティで大渋滞してるので右からへつり直登。




お付合いいただいた大先輩です。後ろは2段に滝が掛かる長大なナメ床です。




滑川大滝です。水がすだれ状に流れる美瀑で落差は120mあるとのこと。




滑川大滝前で記念撮影しました。巻き道は滝の左の方から。




滝上も堰堤状に落ちる3m滝がある。そしてナメ床の連続です。




大きく左に回り込むカーブ全体がナメ床です。床が赤いのは鉄分が多い為。




4mとよナメ滝です。釜の右を水につかって取付き水流右を登ります。




8m幅広滝です。水流右から登りますフリクションが効くのでロープ不要。




10mスラブ状滝です。フリーで水流右より直登する。




12m滝です。水流右スラブを登りますがここもロープは不要でした。




5m凹状滝です。確か右から小さく巻いたと思う。




小滝の連続するナメ床です。どこで素麺するか思案中です。




上をみると昔の鉱山のなごりでしょうか古い吊橋があります。




ここの枝沢から流れる込み水で冷やし素麺のランチとした。




雨の中登山道を下山すると秘湯の滑川温泉の出ます。

by Apple