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acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

富士山ザラメの大斜面ー富士宮口から

2010年06月08日 22時43分27秒 | 山行速報(山スキ-)
2010年6月6日
天候の安定した日の続いた6月第一週は、滑り納めに富士山へ行きました。

土曜日夕方、首都高速の渋滞をくぐり抜けて夜9時半に新五合目駐車場へ到着。無風で満天の星空、天文愛好家も大勢いた。

翌朝、5時前に起床。絶好の青空で風もない。4合目付近に雲海が広がる。スキーは担ぐか雪面をひきずることにして、シールとスキーアイゼンは置いていく。靴は初めからスキー兼用靴なので、最初の1時間ほど地上歩きはちょっとつらい。6合5勺からアイゼンをつけて大粒のザラメ雪が凍った朝の雪渓を登る。スキーはヒモをつけてひきずっていく。山靴や運動靴をはいて岩の出た夏道を歩く者も多い。ごく少数だがシール登行する人もいる。いろいろなスタイルがある。雪渓を歩くときは、上からの落石に注意、ヘルメットもかぶる。


六合五勺直下の消えかかった雪渓付近を多くの人が登っている。

斜面上方をざっと見あげた範囲で40名以上の登山者がいる。そのうち、スキーとボードが8割程度、残りがツボ足という感じ。高度障害を警戒して努めてゆっくり歩く。久々のアイゼン登行がしっくりこなくてむだな力が入っているのか、やたら疲れる。9合目を越えたところで、大幅にペースダウン、気分がときどきもうろうとしてけだるい。少し頭痛。高山病の症状が少し出てきたみたいなので、無理せず安全に下りが楽しめるように、9合5勺で引き返すことにしました。


9合五勺付近を登るスキーヤー、私はここで頂上を断念しました。

さて、雲海に向かってダウンヒルだ。下りの雪面はそれほど荒れていなくて、ザクザクでもなく適度に締まっていて楽しい。ノンストップで一気に滑りたいところだけど頭痛がしてつらいので休み休みにしか行けない。それでも下りは早い。滑り始めて30分弱で雪のなくなるところへ到着。そのあと、スキーかついで夏道を下るのがちょっと苦しかった。今日の富士山であれば、滑落の危険は非常に少ない。見かけなかったが落石だけは気をつけたほうがよいだろう。まずは滑り納めを楽しめました。さあ、次は沢だ。

行動タイム
(5:50)富士宮口新五合目ー(6:18)新6合目ー(7:05)6合5勺ー雪上アイゼン歩行(8:00)7合目ー(9:10)8合目ー(10:06)9合目ー(10:52)9合5勺ースキー開始(11:57)ー(12:04)8合目ー(12:13)7合目ー(12:20)6合5勺スキー終了(12:26)ー(12:44)6合目ー(13:16)新五合目

by Yu-chan

ザラメ雪の燧ヶ岳東面に遊ぶ

2010年05月06日 21時16分21秒 | 山行速報(山スキ-)
2010年4月30日-5月2日 燧ヶ岳東斜面、
何となく気合の入らないGWだけど天気は大変良さそうな予報、積雪量も十分らしい。このチャンスを逃すまい、とにかく雪山にしっかり泊まってしまおうと思って、通い慣れた尾瀬・御池から入山して燧ヶ岳の東面に山スキーを進めた。
メンバー:単独

4月30日
昼前に御池を出発し沼山峠への除雪された道路の山側をシール歩行。メラッパシ田代へ上がる広い沢を登る。このあたり何とまあスノーモビルのトレースがある。どこから来たのだろう。メラッパシ田代から東ノ田代の南東端へ登りベースキャンプ(BC)を設営。今日はたったの350m標高差しか登っていないがとても疲れた。しばし昼寝。夕食は行者ニンニクとソーセージ、ゴマなどを入れた煮込みラーメンで栄養補給。テントの中はたぶんニンニク臭充満のはず(本人にはわからない!)。燧ヶ岳は雲に隠れて見えない。

タイム記録:
11:40御池ー沼山峠への車道山側トラバースー13:00メラッパシ田代へ切れ込む谷の入り口ー14:30 東ノ田代南西端BC

5月1日 曇り強風後晴れ。

ガチガチの東ノ田代


 昨夜は早くに横になり夜半に目覚めた。もういちど寝入って起きるとすっかり明るくなっていた。上空の雲の流れが早い。
熊沢田代の東に食い込む谷を登る。谷はすぐに浅くなるが意外と側岸は立っていて強い風を遮ぎってくれるので助かる。
ときどきスリップするので途中でスキーアイゼンを装着。


ハーフパイプのような谷



こんなに浅い谷が長く続いている



上質なコブ(のような凹凸)もある


黒い針葉樹に囲まれた沢は2100mまで続いた後ダケカンバの疎らな燧ヶ岳北西斜面に消えた。風が強いので途中でツェルトをかぶってしばらく待機。天気が良くなり風も弱まってきてから頂上までシール登行。まだ時間が早いので登ってきた人はほんの数名。時間はたっぷりあるのでゆっくり休憩し東面のどこを下るか思案する。雪質は良く締まった良質なザラメだから雪さえついていればどこでも下れる。北向き斜面は時々アイスバーンがあるので要注意だ。いろいろと上から偵察して’まないたぐら’と’ミノブチ岳’の鞍部から真東に下る谷の源頭を滑り、2075m標高点をかすめてその東につづく広い尾根を下ることにする。問題はその尾根の一番急な部分2000~1800m付近の樹林が密かどうかだろう。谷の源頭はすばらしい雪質で風を切るようにあっという間にすぎた。問題の部分も樹間は適度に開いており雪質もまずまずであったので難なく下る。


燧ヶ岳東面のこんなところを滑ってみた



樹林の急斜面も問題なし


頂上から道路まで標高差800mをゆっくりとルートを確認しながらでも40分ほどで滑った。暑くてのどが乾いたのでのんびりとお茶をわかして登り返しのエネルギーを補給。南東向きに開けた谷から東ノ田代のBCへ向けて緩んでザクザク雪の谷右岸を登る。


BCへもどるのにこんな谷を登ります。


BCに戻ってまだ滑り足りないのでもう一度朝と同じルートをたどる。
が、午後3時になり雪面が凍り始めたので2070m付近から戻った。案の定、クラストしはじめておりスピードは出るのに曲がり難くて、幅の狭い沢中では連続ターンがうまくできない。沢の片側斜面をギルランデ多用で何とか下る。1時間20分かけて登ったところを下りは10分ほどで。テントサイトからはフィルムクラストでギラギラと光る燧ヶ岳東斜面がよく見えた。今日はいい天気に恵まれて山の中を思う存分走り回った。

BCからぎらぎらの燧ヶ岳を眺める

タイム記録:
6:15 BCー<熊沢田代と東の田代の間の浅い沢>ー8:30(2190m)ツェルト待機ー9:40 燧岳まないたぐら頂上(晴れ)10:18 滑降開始ー10:41(2075m)標高点すぐ南-10:48(2000m)ー11:01(1600m)ー11:07~11:30(1550m)車道-12:36(1620m)メラッパシ田代の南の沢ー13:30 BC
13:43 BCー14:10 1900mー14:38 2000mー15:00 2070m折り返し点15:10 滑降開始ー15:23 BC着

5月2日 晴れ
昨夜も夜中に東の空に丸い月が見えた。上空には雲があり満天の星ではなかったが。。。。今朝もすっかり明るくなってから目が覚めた。一人の気楽さからか。今日はどうしようか、と思ったが、重荷を背負ってしんどいことはいやだったので、テントをおいて燧ヶ岳の頂上を往復した後、テントを撤収してそのまま入山時のルートを下ることにした。
 昨日の午後のトレースがガチガチに凍り付いている。三度目の登行をする。途中でスキーアイゼン装着。日焼け止めクリームを昨日亡くしてしまったので、目出帽!をかぶっていく。ちょっと暑い。昨日とちがって風が弱く上着をつけずに2時間弱で頂上。

またいたぐらから至仏山が見える。

下りのルートをもう一工夫して、北東にある1990m標高点の尾根を下ることにする。そこまでは今朝登った沢のもう一本南側の浅い沢を快適に下り、

ゲレンデの林間コースのようにも見える樹林にはさまれた下降ルート(真ん中)

快適な谷の中から尾根へ乗り上げる

左岸をトラバースして尾根に乗り上げる。1990mピークからの尾根は少し急である。樹林もやや混んでいた。いちばん木の空いているところは北向きの急斜面。一度アイスバーンに変わったとたんに転倒して5mほどズルズル。身の危険は感じなかった。それでも頂上から20分でテントに戻る。

 のんびりとテントを撤収して、重荷を背負ったので転けないように入山と同じルートを下る。谷の初めの部分は急斜面で斜滑降しかできなかった。ゆるやかなな沢の中もときおりスピードを出すとおもわぬ凹凸にバランスをくずしそうになり足が疲労した。それで、除雪道路にでてあっさりとスキーをあきらめ、板を背負って御池まで歩いた。水道でスキーを洗って爽快な春スキーを終了。天気と雪質に恵まれた気ままな山行であった。

タイム記録:
6:49 BC発-7:36(2050m)-8:45(2347m)燧ヶ岳まないたぐら頂上~9:18滑降開始-9:23(2100m)-9:28(2000m)-9:30(1990m標高点すぐ東)-9:40(1800m)BC着 テント撤収10:28 BC-10:39(1650m)-10:53(1470m)道路-11:25御池

さるのこしかけ


GPSトラック


by Yu-chan

どっぷり会津駒~大戸沢岳

2010年03月23日 22時27分35秒 | 山行速報(山スキ-)
2010年3月20日ー22日、会津駒ヶ岳ー大戸沢岳
 計画は檜枝岐滝沢口から登って駒の小屋に泊まり二日目は御神楽沢源頭部でスキー三昧、三日目は大戸沢岳ー三岩岳ー窓明山ー巽沢山を一気に縦走しようというもの。同行メンバーは三田原山で一緒だったテレマーカーAndo青年である。


駒ヶ岳ー大戸沢岳ー三岩岳ー窓明山概念図


 初日早朝4時半に待ち合わせて高速道路で西那須野まで。塩原温泉と田島を経て檜枝岐滝沢登山口9時に到着した。晴れて気温高く上着は不要。登山口から200mほど下流のテニスコート横に駐車した。


会津駒ヶ岳滝沢登山口、すぐにシール歩行開始


 登山口からはすぐにシール歩行を開始し上の沢~下の沢出合で林道を外れて上の沢沿いに少し進む。林道ヘアピン部をかすめるようにして登山道南側の沢心を登り1200m付近で右岸尾根になんとかスキーのまま上がる。このあたりシール登行の限界近くである。尾根上は2カ所ほど雪が消えていた。

 1350mで大休止。登山者、スキーヤー、ボーダー、ざっと20名ぐらいで賑わっている。

標高1350m付近


ここから1時間につき標高差250mのゆっくりしたペースで着実に登る。13時頃1860m付近で大休止10分。

針葉樹が現れる。

やがて駒ヶ岳の源次郎沢源頭斜面が見えてくる。楽しそうなシュプールがすでに一杯見える。小屋に着いたら夕方まで滑ろうと思いたいが、暑さとピーナツの食べ過ぎによる胸やけで気持ち悪くてペースが出ない。景色をみて気を紛らわす。燧岳はやや霞んでいる。奥日光白根山がかろうじて見える。

霞む燧ヶ岳、春の様相だ



小屋から南に連なる山なみ

 14時駒の小屋に到着した。チェックインし一番乗りで部屋に上がらせてもらう。とりあえず天気のいいうちに駒ヶ岳だけ往復しようと再びスキーを履いて14時40分出発。15時山頂到着。山頂の標識は「会津」まで雪上に見えている。


駒ヶ岳の南東斜面はこんな立て溝ウェーブ、きれいだけどちょっと滑りにくそう?



駒ヶ岳から中門岳への穏やかな稜


中門岳から御神楽沢へ落ちていく美しい白魔の斜面


御神楽沢の向こうに無数の立派な山々が....

中門岳から滑らかに落ちるつやつやとした斜面を眺めてから南東方向にまっすぐ2020m付近まで滑降した。雪は重くスピードが出ない。相方はもう一本登るが、小生は疲れ果てて小屋へ戻る。夜、下方は雲が掛かっているのに上空は星が綺麗に見えていた。夜中はずっと強風。夜明け前ごろから吹雪になった。

 2日目、期待していなかったがやはり雪、視界が30m以下。気温は高め。黄砂が飛んできたらしく黄色い新雪がところどころにあるのが小便を蒔いたみたいで汚い。雪の状態を見ておきたいので、また駒ヶ岳まで行ってみた。南斜面はアイスバーンと黄ろい新雪のウインドクラスまじりで昨日の重雪より滑りやすいが視界がどうしようもない。

 小屋にってから腹減らしも兼ねて雪洞を掘った。二人でスノーシャベル二本、ノコギリ(庭木用替え刃のみ)一本を用いた。ゾンデを挿すと積雪深3.5mぐらい。氷板の層がなんと2m以上の深いところにもある。これはシャベルではまったく歯が立たずノコギリ必須であった。スノー専用でないが結構使えた。雪を運び出すシートがあると効率的だがツェルトを痛めるのはもったいなくて使わなかった。2時間かけて人間二人が横になれ私が背筋をのばして座れるくらいの雪洞が完成した。一番イイ手袋を使ったのは傷んでしまい間違いだった。作業用のゴム手袋などがいいように思う。

 その後は15時から小屋のストーブ前に陣取って宴会になった。昨夜に続き若者たちは延々と続けるようだったので20時前に退散した。雪は終日続き30cm以上は積もったようだ。

 3日目、5時に起きて外を見た。粉雪模様でガスがかかって視界は悪いが上空の雲は薄くときどき明るくなる。気温はマイナス5度くらい。ラッセルがあるという予想から三岩岳を越えるのは止めて大戸沢岳から北東尾根を下ることにする。
 天気予報では徐々に良くなっていくらしいので、ゆっくりと8時すぎに出発する。広い斜面はコンパスをにらんで進む。稜線上のラッセルはくるぶし程度。駒ヶ岳山頂付近でツエルトをかぶって進退を再度相談。コンパスを睨みながら再度出発。ラッセルは吹きだまりで膝ぐらいもまれに。稜線の西側はだいたい樹木がある。樹木の近くには風道に沿った段差があるので歩きにくい。東側は雪庇がある。ずっとシールをつけたままゆるいアップダウンをなんどか。9:50大戸沢岳着。


大戸沢岳への道


 山頂からすぐ先でシールをはずしてトラバース気味に北東尾根に入る。しかし、膝まである深雪のトラ-バースは効率が悪かった。1930m付近でようやく尾根の中心に到達。ここからフォールラインへ向けて深雪滑降。底なしである。


滑るのに夢中だったので数少ない写真


大戸沢岳北東尾根1700m付近は少し樹木もある

丁度晴れてきて1640mの平坦地で休憩していると下からスキーヤーたちが登ってくきた。彼らのトレースのおかげでちょっとしたアップダウンは滑っていける。晴れているが山頂付近は相変わらずガスで見えない。1386mピーク付近からは北面のブナ巨木林をまっすぐ下大戸沢・桑葉小沢の出合いまで下った。やや重いけど今年一番の深雪だ。斜面を真下へ向けてどんどん滑っていける。下大戸沢は左岸の台地を下る。今のところデブリは見られない。このあたりでは三岩岳山頂が見える。完全に晴れになり暑い。870m付近で左岸が進めなくなりスキーを脱いで左岸から右岸へ飛び石伝いに徒渉。13時、葭ヶ平シェードの下流側へ下山した。久々にたっぷりのパウダーを満喫した。国道を細木橋まで遡り空身で待っているとすんなりヒッチに成功した。


GPSトラック

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タイム記録
2010.3.20
5:00 車つくば出発ー常磐自動車道ー北関東自動車道ー東北自動車道 西那須野塩原ICー9:00檜枝岐村滝沢着
9:10 駒ヶ岳滝沢登山口の200m下流の駐車場
10:10 1200m 登山道南側の沢の右岸尾根
11:00 1400m
11:39 1600m
12:42 1800m
13:45 2000m
14:02 2055m 駒の小屋到着
14:42 駒の小屋 出発
15:03 会津駒ヶ岳山頂-15:30
15:28 山頂から南東方向2020mまで15:32
16:00 小屋

2010.3.21
10:03 駒の小屋 出発 
10:19 山頂ー10:26発
10:34 小屋
11:00 雪洞訓練
13:00 完成

3.22
8:10 小屋出発
9:16 2098mピーク
9:49 大戸沢岳
10:23 1950m
10:34 1930mトラバース終了
10:39 1900m
10:47 1700m
10:51 1640m大休止ー11:15
11:33 1553mピーク
11:39 1500m
11:51 1300m ブナ巨木北斜面深雪
12:05 1100m
12:09 下大戸沢 桑葉小沢出合
12:46 870m 下大戸沢左岸から右岸へ徒渉
13:01 葭ヶ平シェードの下流側へ下山
16:00 檜枝岐村発ー塩原温泉ー(高速道路渋滞のため)栃木県道30号ー
     矢板からR4ーR408ーR294ー谷田部20:40
by Yu-chan

妙高杉の原スキー場から三田原山~柄沢下り

2010年02月22日 20時44分04秒 | 山行速報(山スキ-)
2010.02.20  杉ノ原スキー場から三田原山、柄沢下り
メンバー:Yu-chan, Ando
装備:ロシB2 182cm、G3シール、ガルモントアドレナリン、Ando:テレマーク、プラブーツ、シール
 久々にゲレンデスキーのついでにテレマーカーの青年Andoと三田原山へ行ってきた。いろいろなガイドブックに紹介されている定番のスキーツアールート。そのため人気があるようで入山者は見える範囲で30名程度はいたように思う。マイナー好みの私は驚いた。結構高齢の方々が多いように見受けた。最初の沢の横断トレースが地形から見るともう少し上部に取った方がいいとおもうが、トレースがばっちりついているので、それにしたがう。
 天気は晴れ、気温はマイナス、風あり、視界良好、赤倉岳や乙妻山が見える。数日前の新雪はせいぜい10cmぐらいでトレースをはずしてもとラッセルはくるぶし下程度である。斜登行では硬い部分で横ずれスリップする。



青空に向かって斜登行

 右足山側の長い斜登行を続けているとあっという間に外輪山の稜線に到着。前日にも大勢が2300mピークの西の沢頭から滑降したらしく下りのシュプールが交錯して雪面はとても荒れている。我々はこのコースを嫌ってさらに西へ稜線沿いにトラバースし柄沢を越えて三田原山のすぐ南のコルまで登った。風が強く休憩は出来ない。稜線近くはシュカブラと吹きだまりの交錯した雪面である。堅くて全くスキー跡が残らないところもある。うまくシュカブラと吹きだまりの境目を選んでスキーで歩いた。
 意外と近い白馬岳の上部は見えず、八方尾根や栂池のスキー場、金山や天狗原がみえる。焼け山や火打山は上部に雲がうすくかかりはっきりみえない。乙妻山の北東斜面が魅惑的である。



三田原山には巨大な雪庇




南側には乙妻山の魅力的な北東斜面が、、、




 シールをはがして、左山足の斜滑降で柄沢の源頭へ入る。右岸に雪庇状の張り出しあり。源頭を一度横断して雪質を確かめる。堅いところ柔らかいところの予測ができない変化の激しい雪面である。もういちど雪庇状の右岸へ左岸から向かう。やや吹き溜まった右岸急斜面で自分の足元の雪面が20-30cmの厚さで板状にずれたが、すぐに止まりことなきを得た。そのあと右岸上に上がり、素直な中斜面を下った。オオシラビソやダケカンバの疎林斜面は斜度も平均してあり素晴らしい。ただ、スキーはレールにはまったようになりじわじわと曲げるしかなかった。急激な動作をするとすぐに転けてしまう。



柄沢右岸2000m付近いい感じの斜度で長く続く、、



柄沢左岸側を見る(1950m付近)


 標高1800mぐらいで沢が浅くなったので芯中に入る。1700mの下に滝があるので、東に寄ってやや密な林の中を下り、



1650m付近、ちょっと密な樹林に苦戦

1410m付近で地図上の等高線に沿った道と交差するルートをとる。笹ヶ峰林道の1333m地点より一本西の沢を下って、林道に到着。ここで、横着をしてシールなしのヒールフリーで林道を歩く。池の峰まで登り勾配があるので腕力を使って疲れる。仕方なくときどきスキーをぬいでつぼ足で歩く。1376mピークのコルからは下り一方、スキーが勝手に体を運んでくれるのはありがたい。スキー場に合流しベースまで下った時すでに午後3時を過ぎていた。パウダーを期待していた滑りには不満が残ったが、ゲレンデで練習するほどの元気もなく退散。
 このコースは南向きのため、今日のように天気に恵まれると雪は重くなることが多いだろう。雪の舞っている厳冬期でないとパウダーは楽しめないのだろうか、今シーズンのパウダーはもう終わりだろうか、、、ちょっともの足りない。

コースタイム
09:05 第一リフト乗車
09:44 ゴンドラ下車
10:02 第3リフト下車
10:12 シール登行開始
10:21 沢の横断開始、一人づつ
10:33 沢の横断終了 右岸側1950m
11:21 2250m
11:54 2347mピークを越えて三田原山への最後のコル直前で退却、シールをはずす。
12:10 滑降開始、最初は柄沢までトラバース
12:18 柄沢の源頭 2300m
12:32 2100m 雪はやや表面がクラストしていて、急激な動作をすると足をとられる。
12:38 2000m
13:05 1900m
13:10 1800m 沢中に入る。
13:20 1700m 少し下に滝があるところを左岸へ移る。樹木が細く密である
13:29 1600m
13:42 1500m
13:49 1400m
13:56 1330m 林道に出る。
14:24 nantan池の峰の林道でもっとも南の位置
14:42 池の峰林道で1376m小峰とのコル ここから下りになる。
14:52 1210m ゲレンデに入った。
15:12 スキー場のベースに到着、滑降終了



GPSトラック(赤がリフトを含む登り、緑が下り)



那須・中の大倉尾根からスダレ山

2010年02月03日 20時32分01秒 | 山行速報(山スキ-)
早起きして、マウントジーンズスキー場から「中の大倉尾根」へ上りプチパウダーを滑りに行った。4時半出発、片道230km、 なんとかガソリン満タンで往復できそうな感じである。

2010年2月3日(水)
那須・マウントジーンズスキー場~中の大倉尾根経由~スダレ山往復
小雪、ときどき薄日

 登りのゴンドラから林間を眺めると、適度な傾斜のところは雪も概ね積もりスキーで滑れそうである。ラッキーにも上から下まで新雪が楽しめそうである。ゴンドラでスキー場トップにあがり、パトロールに計画書を提示。ベースで計画書提出を忘れたため。
 シール登行開始、くるぶし下程度のラッセルで心地よい。新雪は軽い。1417.1mピークから雪上車による圧雪路を北へ向かい次のゆるいピークの東側を越えてから圧雪路を離れて西側に上り気味に進む。1462mピークは西側を巻き、西側の広いコルにでる。進路を西向きに変えて、”中の大倉尾根”沿いに登る。尾根の上は夏の姿から想像できない広い雪原である。北側にはゆるやかな斜面が下っており、尾根の南側への落ち込みを視界に意識しながらゆるやかな尾根を登る。スダレ山の前衛1714m付近がうっすらとみえる。茶臼岳や朝日岳は雲の中。1600m付近から北側へトラバースし、下りに良さそうな浅い谷の中へ入っていく。1700m付近でスキーアイゼンを付ける。谷筋を直登。ときどき少しスリップするが、不安なほどでない。清水平・三本槍へ向かう登山道の1830m付近、丁度道標に出会う。そこから雪がたまって歩きやすい登山道沿いにスダレ山山頂へ。
 頂上付近にて記念撮影
 風やや強く、小雪模様。ときどき朝日岳や茶臼岳がうっすらと見える。三本槍は見えない。赤面山への尾根もときどき見える。シールをはがして、シュカブラ、えびのシッポ、ふきだまりの交錯した尾根をゆっくりと慎重に下って、登った谷の入り口までおりる。ここで、靴のバックルを締め、滑降体勢を整える。滑降のスタートは柔らかいのと硬い雪がミックスしており体勢が崩れる。転けても危険はないので悲壮感はない。少し下ると柔らかい雪になり、1650m付近までスキーの浮き沈みを楽しみながら一気に谷筋を下る。そこから登りのトレースに入って尾根の北面をトラバースして尾根上に出る。尾根上もほんの少し北側を選べば雪は柔らかく、かといって深すぎずスキーよく走り快適深すぎずスキーよく走り快適。1462mピーク手前の登り返しは少々かったるい。登るときに、もっとよく考えて帰りに下り勾配になるようにトレースをつければ良かっただろう。スキー場にはいって今は営業していない最上部ゲレンデの新雪を楽しんだ。そこから南へ緩い林間斜面をトラバースしてスキー場へ出た。まだ早いので、ゴンドラに3回乗って久々のゲレンデ練習をした。硬いゲレンデは新雪斜面よりはるかに疲れる。適度な新雪は年寄りスキーヤーに優しかった。(Yu-chan)

GPSトラック 緑が登り、赤が下り
写真アルバムへのリンク

タイム記録:
9:05 ゴンドラトップ ガス、小雪、視界は500mぐらいあり
9:35 1500m
10:06 1600m
10:30 1700m
10:53 1830mスダレ山登山道道標
11:13 1873mスダレ山
ときどきガスがはれて視界が良くなる。
11:21 下降開始
11:29 1830m 本格滑降開始準備
11:47 1670m 谷の滑降終了
1151 1600m尾根上
11:57 1462mピーク西のコル
12:02 最上部動いていないリフトのベース
12:12 ゲレンデベース

by Yu-chan

安達太良・鉄山西尾根スキー登山

2010年01月11日 15時02分06秒 | 山行速報(山スキ-)
2010年1月10日、今冬初の山スキーにパウダーをねらって
安達太良山系の鉄山西尾根に行きました。おそらく冬型も緩
み、パウダー日和だろうと期待して。前日、箕輪スキー場の
積雪は170cmと報じられていました。
 さて、国道115号を北上して箕輪スキー場手前、冬期閉鎖
中の旧道入り口付近に駐車して、迷沢へと遡る夏道を辿りま
す。一つ目の小沢は木製の小橋をスキーのまま渡ります。次
の沢が問題です。スキーを外して渡りましたが、不用意にも
片足を水没させてしまいました。すぐに引き上げたので足の
中まで濡れはないようなので、このまま登山を続けることに
しました。
 迷沢へ回り込む夏道を外れてゆるい尾根に取り付きます。
しばらくは樹林がうるさいところです。ラッセルはくるぶし
の上ぐらいです。ツボ足だと腰まで埋まってしまうので、ス
キーをはずすわけにはいきません。


”迷沢”への夏道を辿る

 尾根は全体的に緩やかですが、ときどき急斜面のところが
あり、ルートに少々悩みます。1070mピークは東側を巻いて
みましたが、すぐに行き詰まりピークへ南側のやや急斜面を
斜登行して緩い尾根に戻ります。



西尾根1100m付近から上部を見る

 ところどころ樹木のない笹原のようなところを通り過ぎて
上部へなってくるとブナやダケカンバが大きくなって樹間も広
くスキー滑降には快適そうな斜面が広がっています。


1200m付近


1400m付近

 標高1500mを越えると雲の中に入り、世界は真っ白、しばらく
ツェルトをかぶりコンロでお茶をわかして待機します。時間が経
てば晴れるかもしれませんが、往路を退却することにします。
 そうと決まれば長居は無用、下りは早いものです。


浅いパウダー、1200m付近

 全体的にゆるやかで広い尾根でところどころ小ピークの登り返
しもありますが、スキーはよく走ります。
このころから、腫れてきて下りも汗だくです。でも稜線は黒い雲に
覆われたままのようです。滑り始めて約1時間で迷沢の夏道と合流
します。そこから再びシールで夏道を車まで戻るのはけだるい道の
りです。小沢の徒渉でまたしても両足とも水没させてしまいました。

8:10出発ー9:00西尾根取り付きー12:30標高1450m
1500m付近からスキー滑降(浅いパウダー)
13:30西尾根末端夏道ー14:00下山
使用スキー;セミファット182cm,

by Yu-chan