今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

人形劇俳優たいらじょうの世界「オズの魔法使い」

2012年12月09日 21時59分33秒 | 観劇(ストレートプレイ/人形劇)

20012/12/08 新国立劇場中ホール
人形劇ミュージカル「オズの魔法使い」
【原作】ライマン・フランク・バウム
【脚本・演出・作詞・作曲・美術】たいらじょう
【出演】たいらじょう

たいらさんの公演は、まず、相変わらず場内アナウンスが良いんですよね~。
平さんご本人の声や話し方もさることながら、その内容も。
なんていうか、優しさと愛情が感じられるんですよね。
特に今日の演目は子供向けですから、小さなお子さんがたくさん見に来ていました。
その子ども達へは、「おともだちのみなさんへ」と、演出で場内が暗くなっても恐がらないように呼びかけたり、もし子供が泣いてしまった場合の母様へのお願いなど、優しく細やかな心配りがありました。
たいらさんは、本当にお子さんが好きなんですね~! 
ブログなんか拝見していると、赤ちゃん向けのイベントでは「かわいすぎる~」を連発して、メロメロって感じです。

なにせ、舞台が始まったら、その子ども達の反応が、やっぱ可愛い~!
この物語は面白いし、何よりも、お人形さんたちが活き活きとしていて、とっても面白いし、楽しいものね。
私も子供のような気持ちになって楽しみました。

で、ふと思ったのだけど。
こういうの、…って、こういうふうに、いくつかのお人形さんたちを動かして、それぞれの台詞を言ったりするのって、考えてみれば、自分が子供の頃にやっていた「お人形さん遊び」と同じなんですよね。
お人形さん遊びが好きな女の子なら、きっとみんなやったはず。
もちろん、見せるための舞台に比べたら、技術だとか、ストーリーとか、もう全然別の次元であるにせよ、根本的には同じかも。

私が幼稚園くらいの頃、お隣の家はとても裕福だったので、その家の姉弟はとてもたくさんのお人形さんを持っていました。
リカちゃん、タミーちゃん、バービーちゃん、わたるくん……それに、ジー・アイ・ジョーの兵隊さん人形まで…当時、人気のあったお人形さんがオールキャストで揃っていて、もちろんお洋服や道具もたくさんあり、お部屋は広くて、おままごと等の玩具やブロック、部屋の座布団なども使いたい放題……という、今思えば夢のような玩具屋敷でありました。
そのかわり、最後に広げた玩具を片付けるのが大変でしたけど(笑)
そこに私は入り浸り、三人で毎日のように、その何体かのお人形さんたちを動かして、その時々に思いついた即興のお話をつくり、喋らせていたわけですが、舞台を見ていて、その時のことをふと思い出しました。

たとえば、登場人物が何人もいる。
だから、その人数分に声音を変えて、話し方も変えますが、一つのお人形さんを動かす時には、別のお人形さんを同時に動かすことはできません。

つまり、この舞台に当てはめるならば、ドロシーを動かしている時は、かかしやブリキのきこりの二人はスタンドに立てられたままです。
でも、ドロシーの場所にいながら、動きを止めたかかしの台詞を言ったり、そのすぐ後でライオンの声を出したり……だけど、ちゃんとドロシーも案山子もライオンも、みんな動いて同時に喋っているんですよね。
実際の目にはそう見えなくても、心の目では、それぞれの人形が生きて、ちゃんとそれぞれに喋っているんです。

そういった、子供時代の空想の、夢の世界を、そのままに……いえ、それよりもずっと、もっと、豊かに、楽しく、面白く、生きている世界……そんな舞台を見せてもらい、私は童心に帰りました。

それに、「オズの魔法使い」には、たくさんのメッセージがありますが、推敲を重ねられた脚本に、平さんらしさも感じられました。

ドロシーはライオン達と別れた後は、きっともう二度と会えません。
それでも大切な人が、いつも心の中にいるということ。
また、離れていても、きっと自分のことをそう想い、思い出してくれる人がいるということ。

今、まさに、この時にでも、互いにそう信じ合えるのならば……
過ぎた時の「思い出」は、決して過去のものではないのでしょう。

「一人じゃない」って、たぶん、そういうことなんですね。


それにしても……

ああっ! しまった! よりによって、こんな日に携帯を忘れました!
私のバカ、バカぁ~!

…と、残念だったのは、この終演後に、「舞台上のお人形さん達を自由に撮影しても良い時間」があったんです!
せっかくだったのに、こんな日に限って撮影する道具がないなんて、私って、ほんと!駄目ね~
次に機会があったら、ぜひ!

【追記】
たいらじょうさんのブログに、お人形さんたちのお写真がアップされました!
いただきま~す








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