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東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

巣立ち

2017-07-03 18:08:04 | ノルウェーの動物 dyr
卒業式の歌といえば
王道は「仰げば尊し」でしょうか

わたしにとっての卒業式ソングは
「巣立ちの歌」です

花の色、雲の影
懐かしいあの思い出
過ぎし日の窓に残して
巣立ちゆく今日の別れ…

ああ、懐かしい
アルトのパートを歌ったので
ついつい主旋律から外れて歌ってしまいます

30年経っても歌詞を覚えてるほど
あのころ繰り返し練習したのねえ

今は初夏で
卒業式シーズンではありませんが

先日のよく晴れた日に
うちの軒下に巣を作っていたシジュウカラの雛たちが
巣から出て飛ぶ練習をしていたのを見て
この懐かしい歌を思い出した次第です

雛は家にぶつかって地面の草の上に落ちたり
玄関に座り込んだりしながら
短い距離を飛び回っていました



近くで見ると
まだ頭の毛とかフワフワしてて可愛い

ちなみに
シジュウカラはノルウェー語で kjøttmeis (ショットマイス) ですが
地元の方言では spikjitet (スピシテット)

スズメをバナナと呼ぶくらい違う…

方言習得の道のりは(その前に標準語もですが)
マルコが母を訪ねるよりはるかに遠いようです


(雛鳥、どこにいるでしょうか?)

コップ子羊

2017-07-02 20:49:22 | ノルウェーの動物 dyr
うちの周囲で放牧されている羊たちは
母親と子羊の群です
オスはいません

そして日々羊のドラマがくりひろげられています

でも
諸々の理由により母親に育ててもらえない子羊たちが
どこの農場にも一定数いて…

そういった子たちは放し飼いにはされずに
牧場の中でミルクを与えられて育つので
通称コップ子羊(kopplam)と呼ばれます



子羊ばかりが飼われている区画は
まるで羊の幼稚園

ちなみに
写真手前に写っている柵は一見きゃしゃに見えますが
電流が流れているハイテクもの
触るとイタイので羊たちも挑戦しません



うちの周囲の柵はローテクなので
重量級の母羊にグイグイ押されて
いつか倒されるのではと気が気ではありません…


放牧

2017-06-28 10:14:02 | ノルウェーの動物 dyr
ノルウェー全土でなのかどうかはよくわかりませんが
わたしの住むあたりでは
羊や牛の放牧地には柵がありません

夏になるとうちの周りが羊だらけになるのは
近所の羊農家さんが羊たちを放牧しに連れてくるためですが
羊たちは例えば気がむくと歩いて4km離れたもとの場所まで戻ったりします

あまり遠くに行かないよう
川を渡る橋には木戸が設置されていますが
ハイキングコースを楽しむ旅行者がゲートを開けたすきにサササッと出て
数十キロ先の隣の県の羊農家仲間から
「おまえんとこの羊、うちの方まで来てるぞ」
と連絡が来ることもちょいちょいあるそうです


(柵は羊を囲うためではなく羊が家のそばまで来ないようにするため)

ちなみに川の反対側には牛の放牧地があります
そしてやっぱり柵はなし

たいていは決まった牧草地の周辺にいる牛たちですが
ときどき車の通る道まで遠出して
わたしたちの行く手を阻むことも



森の中でたたずむ牛は
置物のよう



あらーボク、お母さんそっくりねー
ちょっと通っていいかなー?
少しよけてくれるー?

と言っても
動かざること山の如し

羊はよけてくれるんだけどな…

猫姉妹

2017-06-09 13:01:20 | ノルウェーの動物 dyr
去年の3月から間借りしていた
学校にほど近い知人宅の姉妹猫とも
もうすぐお別れです

(今年に入ってから週2日だけ続けていた語学学校を
いよいよやめることにしたので賃貸も終了)

去年の今頃は
まだ生後数ヶ月で見分けもつかなかった2匹
よく一緒に丸まって眠っていました

今ではすっかり別キャラを確立



ピーサと



パニーラ

それにしても大きくなったねえ…

まだらのうさぎ

2017-05-28 18:42:51 | ノルウェーの動物 dyr
中学生の頃
アガサ・クリスティーを読みあさっていた時期がありました
たしか「まだらの紐」というタイトルのミステリーがあったはず
そんな懐かしいことを久々に思い出したのは
最近まだらのうさぎをちょいちょい見るせいです

今の季節
森にいる野うさぎは絶賛衣替え中

冬の間、全身真っ白だった彼らは
雪解けに合わせるかのように徐々に毛の色を変えていって
夏には明るい茶色になりますが
衣替え中の今は灰色と白のまだら

これがまた絶妙な保護色で
雪の下から現れた枯れた草の色と見事にマッチして
じっとしているとなかなかみつけられません

もとより人間に対して警戒心が強く
(長年にわたり食用にされていたため)
人がいるとすぐさま逃げてしまうので
なかなかシャッターチャンスがないのが残念

ATVで下山中
道を横切ろうと飛び出してきて
そのまま道を駆け下りるまだらのうさぎ



道路前方とおくの白い点がおしりで
身体はグレーと白のまだら

脱兎のごとくってこういうことか、と
納得のスピード

ちなみに写真左隅の木立の間には鹿もいます
こちらも白っぽい点がおしり

うちの周りをテリトリーにしているうさぎも
やっぱりまだらで…



どこにいるか非常にわかりにくいと思いますが



左側の白いスポットが後ろ脚で
右側の小さく写っている白い点が耳
はいつくばって草を食べています

戻って前の写真の同じ場所を凝視すると
座って耳を立てているまだらのうさぎが見てとれる、かも…
ちなみに前脚も白いです

iPhone4で窓ガラス越し(しかも霧の日)の写真では
まだらも可愛らしさもお届けできず残念…

森に保護色のテントを張って
望遠レンズ付きカメラと食料を持ち込んで
一日中動物が通るのを待ったりできたら
楽しいだろうなあ




ツグミ

2017-05-10 21:46:28 | ノルウェーの動物 dyr
朝昼夕問わず
家の周囲では一日中鳥の声が絶えません

特に今は夜12時でもまだ薄明るいので
日中に活動する鳥は眠るひまがないのかも?

わたしはあまり鳥に詳しくないので
スズメサイズの多種多様な小鳥の見分けがほとんどつきませんが
セキレイだけは一目でわかります

毎年春になると巣を作る場所を探して
家や納屋の周りにつがいで下見に来ます
(そしてときどき軒下に巣を作る)

トゥルリッ トゥルリッ と可愛い声で鳴きながら
長いしっぽをぱたぱたと上下に降る姿は本当に愛らしい


(窓のすぐ外のテーブルの隅にたたずむセキレイ)

それから
セキレイよりひとまわり大きめのツグミも
大きいだけあってよく目に付きます

森を散歩していて
鳥の声がする方をふと見上げると



いる
てっぺんに



鳴いてる

虫を食べる彼らは見晴らしのよい木のてっぺんが好きと見えて
ずいぶん長い間ひとところに留まって
首だけをキョロキョロと動かしたりしています

家からも望遠鏡で見るとその様子がよく見えて面白い
(距離約120m)



ツグミ独特の斑点模様もくっきり見えるんですけど
残念ながらiPhoneでは写せない…



ちなみに鳥図鑑のイラストはこんな感じ



この図鑑
鳴き声も書いてあるんですけど
これがなかなかミステリアス

たとえばツグミも11種類くらい載っていて
似たものの中から探すのに鳴き声を参照しようとしても

zerrr
dsjerrr

とか書かれている違いが全くわからない

うーん
バードウォッチャーへの道のりは遠いわ…


シカ vs ヘラジカ

2017-02-06 11:42:58 | ノルウェーの動物 dyr
先日
少し遠出してふだん行かない場所まで散歩してみたら
すごーく大きな足あとを見つけました





このひづめに足を踏んづけられたら骨折間違いなし

ちなみにサイズ比較に使っているこの手袋はけっこう大きいです
(散歩中は手ブラなので他に使えるものがない)



足あとの写真を例によって相方に見せたら
ヘラジカとのこと



体重300〜400kgほどあるそうなのでやっぱり踏まれたくない

そして体長は
角を含めず一番高い方の位置で成人男子と同じくらい(約180cm)

脚がとにかく長いので
もし車でヘラジカをはねたら車体は脚に当たり
胴体がフロントガラスから突っ込んできてすごく危ない、との相方談

ちなみにこの絵が描かれているのは…



薪運び用のバッグ
約60kr(800円弱)はセール価格で普段の定価は1000円以上します

このヘラジカ
30年くらい前まではうちの近くにうようよいたらしい
いま現在うようよいるのはシカ(hjort)または小型のシカ(rådyr)がほとんど
それはそれで愛らしいですが
ヘラジカもいたらもっと楽しいのになー

ところで30年前に一体何が起こったのか?

答はなんとダイナマイト

当時まだ働き盛りだった相方のお父さんが
岩を砕くか動かすかするために使ったダイナマイト
その爆発に驚いたヘラジカたちが一斉に遠くへ逃げたのだそうです

すると
それまでほとんど見かけなかったシカが大挙して押し寄せてきて
静けさを好むヘラジカは戻ってこなくなり
今では森(というより山)の中を通過するだけになってしまったという…

後日
改めてヘラジカの足あとを延々とたどって歩いてみたら
なんとうちからほんの200〜300mくらいのところらへんも
あちこち歩きまわっていたことが判明

真新しい大粒アーモンドのようなフンの山も
10カ所以上ありました

なんだー
意外と近くまで来てるのね

彼らは同じルートを好む傾向があるので
いつか出会える日がくるかもしれません

雪が消えたらもう足あとは追跡できないので
今のうちにヘラジカ散歩ルートマップ作っておこうかな


ネコかイタチか

2017-01-23 17:35:30 | ノルウェーの動物 dyr
家の近くの森を散歩していて
見慣れない大きな肉球タイプの足あとがけっこうたくさんあったので
家に帰ってから相方に尋ねてみました

初めのうち
話だけ聞いていた相方は

「いつものキツネじゃないの?雪が溶けると足あと大きく見えるから」

と興味なさそうでしたが
写真を見せると態度が一変


(巾およそ10cm)

「おっ、これは大きい、しかもこの足あとの列の形は…」

相方の推測によるとネコ科の肉食獣gaupe(ガウペ)



または
地元では春に仔羊を襲うことで悪名高い
イタチの仲間みたいなjerv(ヤルヴ)


(画像はWikipedia(gaupe)(jerv)より)

どちらもけっこう大きいけど
人が襲われることはまずないらしい
でもまさかと思うけどオオカミってことはないよね?

結局
写真をfacebookにアップロードして
地元の詳しい人からヤルヴであろうというコメントを2件もらったので
オオカミの線が消えてひとまず安心

決め手は並んだ足あとの並び方



このふたつずつというのが
イタチっぽい動物の特徴だそう

後脚が前脚の跡をきれいになぞりながら跳んで歩くらしく
足あとを近付いてよーく見ると
2回踏まれているのが見て取れるときがあります

これがふたつずつではなく
3つづつ並んでいているのも見たことがあるのですが
それは同じ動物が急いで走っている場合とのこと

ううーん
どの脚がどの足あとをなぞるのか一度でいいから見てみたい

そういえば鹿もダブルプリントです
雪の中を省エネで歩く知恵ですね

ゴールデンイーグル

2016-12-10 14:20:07 | ノルウェーの動物 dyr
朝起きて窓の外を見たら
家から50mくらいのところに大きめの鳥がいました

雪上で何かを食している様子
羽を広げると半端なく大きい
(見惚れて写真撮れず)

よく見ると少し離れたところにもう1羽小さめの鳥が
辛抱強く順番を待っています

しばらくして大きな鳥がその場を離れ
待っていたもう1羽が食事にありついたところで
写真を撮れるか試してみました(望遠鏡越し)



獲物は仔鹿のようです



2〜3秒おきに顔を上げて周囲を一瞥
警戒しながらの食事、大変だなあ…



脚が太いので肉食鳥とわかりますが
これは鷲なのか
それとも鷹なのか?

相方の解説によるとこれはまだ若いこどもの鷲
なぜなら翼に白い部分が少ないから
最初に食べていたのはたぶん母鷲
そして仔鹿は先週の大雪で行き倒れたんじゃないかとのこと
鷲が母親と一緒にいる元気な仔鹿を仕留めるのは難しいらしいです



サンタさん
望遠レンズ付きカメラをください






昼間のフクロウ

2016-09-03 23:33:00 | ノルウェーの動物 dyr
家の周りが森なので
けっこういろんな鳥を見かけますが

つい先日

なんかヘンな止まり方してる鳥がいる…
そしてぜんぜん動かない…


(家の外の電線の真ん中の線)

相方を呼んで聞いてみたら
数秒眺めて
「たぶんフクロウ」
と言って
おもむろに玄関に置いてある望遠鏡をドアの外に持ち出して
ささっとピントを合わせてくれました



わー
じっとしてたと思ったけど
望遠鏡で見ると首をすばやく動かして
あちこち獲物(ネズミ)を探しているのが見えます



本にも載ってました
体長約40cm、長い尻尾、昼間に活動する、人間がいても逃げない
うーん、合ってる



柵の内側まで入ってきて
薪置き場にもしばらく止まっていました
双眼鏡買ってバードウォッチングしたら楽しいかも

注意書

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