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東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

9月の雪

2018-09-25 18:53:49 | ノルウェーの動物 dyr
羊農家さんが羊を集めに来る9月

最初のうちは大量の羊たちの群れを徒歩で率いて帰りますが
群れに加わらず残った羊たちはツワモノ揃い

いや、アタシまだ帰らないから
とばかりに逃げ回り
簡単には捕まえられません

でもそこは羊飼いもプロです
家族(夫婦と娘2人)総出プラス牧羊犬で上手に柵で囲い込んで



5〜10頭単位で車で連れて帰ります



わたしと相方には羊についてなんの義務もないのですが
この羊農家さんは5kmほど離れているもののいわば最寄りのご近所さん
羊の姿を見かけるとメールでおしらせします


「家の北のほうに8頭寝そべってますよー」

つい3日ほど前までは周囲はこんな景色でした

ところが急に気温がぐっと下がって雨
おととい朝起きたら雨は雪に変わっていて一面の雪景色



森の木も紅葉したまま雪をかぶっています



もうソリを出して遊べそうな積もり具合



まさかこのまま根雪にはならないと思いますが
それにしても今年は早いスタートです

そういえば今年はナナカマドに実がちっともついていなかったような…
(ナナカマドに実がなっているうちは雪は降らないらしい)

似た話で
いつも同じような高さの木のウロに冬用の食べ物をストックしておく鳥が
ある年に限ってうんと高い場所に食べ物を集めだしたところ
その冬は大雪でふだんの高さは雪に埋まっていたそうです

彼らはどうやって雪の降り始めやその年の雪の量を知るんでしょう?
ソロモンの指輪をはめて聞いてみたいです



柵のすぐ近く(中央右寄り)にいるのはしぶとく居残っている羊
「チョットあんたたちまだいるの?」とシカの声が聞こえてきそう…

ピーターラビットな日々

2018-08-17 10:33:06 | ノルウェーの動物 dyr
大貫妙子さんの「ピーターラビットとわたし」が
ずっと頭の中で流れています
(若い人は知らないだろうな…)

というのも
今月の初めに我が家の庭に姿を見せはじめた子ウサギ兄弟が
相変わらず毎日やってきては
可愛い仕草の数々を披露してくれているのです

朝起きて窓の外を見ると



子ウサギ2匹が食事中

お母さんウサギはたいてい別の決まった場所にいて
もくもくと草を食べているか耳を立てて警戒しているかで
ものすごく用心深いのですが


(警戒態勢)

2匹の兄弟はよく一緒にいて
あちこちかけっこしたり飛び跳ねたり
前足で野の花をつかんで食べてみたり
庭に置いてあるいろんな物の匂いをかいだりして
すごく活動的です



彼らは夜行性で
夜の間じゅう食事をしながら7000歩も歩くのだとか
そして日中は外敵から見つからない場所で休んでいると
本に書いてありました
(難解なnynorskでしたがウサギのことを知りたくてがんばって読みました)

8月のノルウェーはまだまだ日がとても長いので
夜行性の動物の活動がよく目に留まるようです

慎重なお母さんウサギは
芝刈りロボットが動き始める午前8時には姿を消しますが
子ウサギたちは午前11時くらいまで庭にいるので
わたしは庭仕事を午後に回して窓からウサギを眺めてばかり…


(ロボットの右手奥で草を食べ続ける子ウサギ)

初めて見た頃からすれば少し成長したかな?



1度に生まれる子どもの数は3〜4匹らしいですが
多くは最初の1ヶ月を生き延びられないのだそう



仲良し兄弟
たくさん食べて早く大きくおなりー

ロボットとウサギの庭

2018-08-06 19:05:07 | ノルウェーの動物 dyr
朝8時になると庭の芝生を刈るロボットが静かに動き始めます



誕生日もクリスマスも何もいらないから
芝刈りロボットが欲しい!と常々思っていた念願のロボットが
わたしが日本に一時帰国している間に納品されました

相方がメールで写真を送ってくれていたので
富山で友人たちに見せたところ
センスのいい1人が「葉一」と命名してくれ
対面できるのを心待ちにしていたのですが

ノルウェーの自宅に戻ってみると
相方が勝手に「カッレ」という名前を付けていてちょっとビックリ

うちに遊びに来た人もロボットを見るなり
「なんていう名前なの?」と聞いてきたので
この辺りでは芝刈りロボットに名前をつけるのは普通なのかも?

ともあれカッレ・葉一(ダブルネーム)の素晴らしい働きにより
家の周りの芝のコンディションはとても良好で
ときどき草を食べに来るウサギも満足そう





これはあまり大きくないですが大人のウサギ
かなり頻繁にやってくるので「ピーター」と呼んでいたのですが

最近、ちょくちょく子ウサギが現れるにいたり
ピーターはもしかしたらお母さんかもと思い始めました


(一輪車の持ち手の真下に座っている子ウサギ)

この薪のあるあたりが隠れやすくていいのかお気に入りで
兄弟2匹で連れ立って来たりもします



ときどき走る練習もしていて
小さいながらもゴムまりのような俊敏な動きは
さすが時速80kmとも言われる森1番のスプリンター

天敵のキツネが走る速度は時速60kmが最高だと聞くので
早く気がついて本気で逃げれば逃げ切るチャンスは大きそう

うちの窓からの景色の中にはときどきキツネもいるからね
くれぐれも気をつけるんだよー

厳しい自然

2018-04-18 21:03:57 | ノルウェーの動物 dyr
ふもとの町はすっかり春の陽気ですが
(とはいえまだ緑は見当たらず)



家の近くは雪景色
自宅からふもとへ降りる私道はまだ車が通れません



その私道をATVで走っていると
ほぼ毎回シカに会います

シカの姿を見るのは牧歌的でいいんですけれど
近年やや増えすぎてしまっているらしく
食べ物の少ない冬を生き延びられない個体も増えているらしい…

行き倒れている子鹿を近くで見たのは今まで2回だけですが
それはほんの氷山の一角で
森の奥にはたくさんの弱ったシカが倒れては
他の動物の命をつないると思うと
自然の厳しさに胸が少し痛くなります

地元の人の中には
役所に申請して許可を得て
シカに干し草をあげている人もいます
(無許可で野生のシカに餌をあげてはいけないので)

賢い(あるいは経験豊かな)シカは
春は猟をしないと知っているのか
人に対して警戒しすぎて餓死するよりも
民家に近づく危険をおかして干し草を食べます

また、森で人間を見ても
深い雪の中を走って逃げて体力を消耗させるより
人間が危害を加えないであろう可能性に賭け
ギリギリまでじっとしています

そんなわけで
冬は夏に比べてうんと多くのシカの姿を見ることになるわけです

つい先日も
夕方遅くにちょっと散歩しようかと表に出たら(9時半頃まで明るいのでつい)
あわてて家のそばから逃げていくシカの親子が
(家の周囲は草の育成状態が良い)

「あっ、待って!いま家に戻るから食事続けて!じゃあね」

と叫んでそっと玄関のドアを閉め
2回の窓から様子をうかがっていると
親子は100mほど先で長い間立ち止まったまま
警戒態勢を取っていましたが



しばらくしてゆっくりと草を食べ始めたので一安心

自然のそばで暮らしていると
人間は自然のそばで生きるようにできているんだなあと
しみじみ思います


キツツキ

2018-03-27 11:26:03 | ノルウェーの動物 dyr
最近うちの近くに現れるニューフェイス
どうやらキツツキの仲間のようです

小さくて地味な姿なので目に留まりにくいものの
その音がけっこう派手


(電柱のてっぺん左側にいるキツツキ)

音が派手に聞こえるのは
キツツキがうちのすぐ近くの木の電柱をつついているから


(望遠鏡ごしにiPhoneで撮ったので見にくい…)

ひとところにじっとはしていなくて
1〜2秒つついては少し移動
またつついてはまた移動と
音の響き具合を確かめるように少し間を空けながら
電柱のてっぺんから地上2m程の所まで
まんべんなくつついてまわります

森の中から聞こえてくることもありますが
どうやら電柱の響き具合がなかなか良いらしく
ひとたび現れると30分くらい同じ電柱をつついることも

よく聞いていると
音の高さがまちまちでおもしろい
どの音がいちばんメスに人気なのか??

それにしても
春分の日も過ぎて時計もサマータイムに切り替わったというのに
朝晩はマイナス15℃という寒さ
鳥たちが巣作りを始められるのはまだしばらく先のようです


(鳥の声を聞きながらひとりソリ遊び)


小さい鹿

2017-11-10 16:48:56 | ノルウェーの動物 dyr
うちの周りにいる鹿は大きく2種類に分かれます

秋にうるさい普通の鹿は hjort (ヨット)
バンビみたいに可愛らしい小型の鹿は rådyr (ローディール)

どちらもおしりが白く
日本の鹿とは全く異なる種類だと思います

ヘラジカとトナカイが
森や山から出てくることがまずないのに対して
hjort と rådyr は家の周囲を囲っている柵の内側まで果敢に攻めてきます



夏の間、羊よけに閉めている2箇所あるゲートは
冬になると雪対策のため取り外しておくので
朝起きるて窓の外を見ると
雪の上にウサギやキツネなどの足あとがよく残っているんですけれど
ここのところ rådyr が毎日のように来ています


(2階の窓から白いおしりが3つ)

彼らの目的はもちろん草
周囲が一面枯れた黄土色の草なのに対して
家の近くは暖房のため雪の下でも緑色の草が生えていることを
よく知っています

相方が言うには
今ここで栄養価の高い草を食べておくことが
あとで食べるものがなくなったときに生死を分けることもあるのだとか

ちょっと薪を取りに行こうと表に出て
玄関ドアをバタンと閉めたら
あわてて駆け出していく白いおしりを見たりして
ああ…ごめんね、と反省


(バスルームの真裏に多い足あと)

心おきなく草を食べてもらうべく
外が暗い間はなるべく大きな物音をたてないよう
静かに暮らそうと思います


(ネズミの足あとにはチッと舌打ち)

ネズミ問題

2017-11-07 19:01:01 | ノルウェーの動物 dyr
屋根裏部屋のコウモリを退治しようとして
家にネズミがいることが発覚したのは
かれこれ2週間ほど前

ネズミ捕りに大人のネズミが相次いで2匹かかり
しばらく物音が止んでいたので

「たまたま玄関が開けっぱなしのときに2匹入ってきて
それが両方オスか両方メスで子供は生まれていないと思う」

という相方の希望的観測は
数日後にチビネズミが罠にかかっているのを発見したことで
あえなく崩れ去りました



だからさっさと家の周囲を調べて
出入り口を見つけようって言ったのに…

ちんたらしているうちに雪が積もってしまって
しばらくの間は家の外周の調査ができませんでした

朝の気温がプラス5°Cくらいの日が数日続いて
ようやく雪が溶けてきたので
早速調査開始

外壁は凸凹になっていて
この凸の部分の真下に鏡を置いてチェックしていきます



金属製のネズミ除けが
隙間をキッチリとふさいでいるのが正しいのですが



経年変化なのか何なのか
金属と壁材との間の隙間を多数発見
中には重力で下がってきているのとは明らかに違っていて
V字型に開いているところも



でもこの程度なら大人のネズミは通り抜けが困難なはず

と、あろうことか一箇所
まるまるこの金属が入っていない凹の板がありガクゼン…
しかもちょうど寝室の近く

道理で朝晩ベッドにいて
壁を伝う音が聞こえるはずだわ…

ここに至ってようやく
ネズミが自由に家に出入りしているという現実を受け入れた相方
全周メタルネットを取り付けると宣言

ちなみに
少し前にキッチンのキャビネットにも痕跡を発見して
新たなショック


(ボケてますが黒い点がネズミのフン、左奥の丸いシミがネズミのオシッコのあと)



がんばってかじった袋が七味トウガラシでちょっと気の毒…



換気扇のダクトの周囲がガラ空きだったわけで
ここは速やかにメタルネットを取り付けました



ああ
ネズミ対策に他の用事が圧迫されるわ…


コウモリ退治

2017-10-18 09:01:43 | ノルウェーの動物 dyr
タイトルに書いておいてなんですが
ノルウェーではコウモリの捕獲及び殺傷は禁止されています
理由は多くの種類が絶滅危惧種でレッドデータブックに載っているから

隙間だらけの古民家に住んでいるので
屋根裏部屋にコウモリが出入りするのは
仕方がないとあきらめていました

さらに
どこからか壁をつたって降りてこられるらしく
2階でも1階でも壁裏や天井から小さな物音が聞こえることにも
すっかり慣れていました

ところが
最近になってベッドのシーツに
黄色いシミと小さな黒いおきみやげを発見

どうやらコウモリは
寝室に入ってこられるルートを見つけたようです

いくらなんでも
これはわたしたちの許容範囲を超えている…

そんなわけで
相方がすみやかにネズミ用のバネ式の罠を買ってきました

ネズミを退治するためにネズミ用の罠を仕掛けて
そこにうっかりコウモリがかかってしまう場合には
とがめられないだろうという浅知恵

ネズミにはチーズよりもベーコンが有効だそうですが
コウモリに何が効くかよくわかりません

とりあえずリンゴの芯と
シロップを塗ったパンの2種類を準備
2階にひとつ、屋根裏部屋にふたつ
計3つの罠を仕掛けました

ものの1時間ほどで衝撃の事態発生



ネズミがかかってる…
家の中にネズミがいる…

そもそも音や糞からそれがネズミではなくコウモリだと結論づけたのは
それらの野生動物に詳しい相方です

ネズミは納屋やガレージには確実にいて
家の周りでもちょいちょい見かけます
家の中にさえ入ってこなければ
うさぎやキツネやイタチと同じでどれだけたくさんいてもオッケーというのが
今までネズミ退治してこなかった唯一の理由なのに

なんと屋根裏部屋だけでなく
階下に降りてきて活動しているネズミがいるなんて

ネズミ算式に増えるネズミ
食べ物を食い散らかすネズミ
野生なのでもちろん病気も持っているネズミ

コウモリは置いておいて
まずはネズミ退治か…



衝突注意

2017-09-29 06:30:19 | ノルウェーの動物 dyr
山の一軒家は普段とても静かです
自分の心臓の音もよく聞こえます

ん?
玄関の方で誰かが窓ガラスを爪で叩くような小さな音が

誰か人が来たら普通はノッカーを鳴らすので
もっと大きい音がするはずなんだけど…

と思ってホールに出ると



鳥がのぞいてる…

入りたいの?



そういえば
小鳥が窓ガラスに衝突する音も時々聞こえます

建物の西側と東側のだいたい同じ場所に窓があるので
鳥が通り抜けられると思ってしまうらしい



芝生に目を回した小鳥がしばし佇んでいることも


(近づいても逃げない)

と、書いていたら
またリビングでそれらしい音が



ああ
窓ガラスに小鳥の羽が…



ああ
芝生に転がってる…

気絶しているだけで
しばらくすると飛んでいくこともあれば
運悪く首の骨を折ってしまって目を覚まさないことも


(そっと調べる相方)

ちなみに鳥の多くは病気や菌を持っているので
素手で触るのは厳禁です

不幸にも死んでしまった小鳥は
だいたい夜のうちにイタチやキツネなどの
小型肉食獣が持って行くので
決して無駄にはならないんですけど

でも、気をつけてね…


サヨナラ羊たち

2017-09-07 22:58:50 | ノルウェーの動物 dyr
本当に大きくなった子羊たち



丘を駆け下りる姿はまるでゴムまり



母子の群が一列になって歩いていると
見分けがつかないくらいです



近くで見ればもちろん
首輪とベルをつけたおかあさん羊は
一目瞭然ですが





週末には羊農家さんが集めにくるそうなので
ドナドナ〜と見送ることになりそうです

いるとうるさいけど
いなくなると思うとちょっとサミシイ…

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