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東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

ネズミの再来

2019-08-17 09:50:33 | ノルウェーの動物 dyr
あれは2年前のこと

軽いコウモリ退治 のつもりが大掛かりなネズミ騒動になって
真っ暗な屋根裏部屋をヘッドライトを頼りに掃除したり
外壁の隙間にスチールネットを取り付けたり
庭にいたネズミを踏み潰す相方の姿にビビったりと
なかなか大変でした

それから今年に入るまで家の中にネズミの影はなく
いたって平和に過ごしていたのですが

この夏ふたたび彼らが屋根裏を駆け回る音をキャッチ
ええー?どこから入ったの?
隙間は全部ふさいだはずなのに…

ネズミが家にいることの深刻さはわたしの想像以上で
相方が電話で義父に相談するやいなや
義理の両親がそろってわざわざ様子を見にやってきました

そして見つけた隙間



南向きの壁の一部が陽当たりが良いせいで反って
釘を持ち上げて大きな隙間を作っていました

昔はネジでなく釘を使っていたためこういうことは避けられません
今度はしっかり電動ドリルで長めのスクリューを打ち込みます



板が浮きかかっている他の箇所も全部留め直して
他にも出入り口がないか入念にチェック
ひとまずこれで様子を見ようということになりました

子どもの頃まだリフォームする前のこの家に住んでいて
大人になってから自分で大改築して別荘として毎年使うようになり
定年退職後は10年間ほど住んでいた義父は
この家とエリアについては最強の生き字引
ありがたい

そして来たついでだか何だかわかりませんが
義父母が物置にしている2階の古い小部屋を片付ける話が持ち上がり
そこを空っぽにしてみたら大量のネズミのフン発見

それもそのはず
リフォームされていない丸太造りのままの古いその部屋は隙間だらけで
屋根裏からネズミが自由に出入り出来るようになっていたのです



おまけに恐ろしいことに部屋から廊下へも隙間が十分にある…



廊下の先にあるのは…
ああ、もう考えると怖くなるのでやめます

そんなわけで
この小部屋に急きょ手を入れることになりました
また相方の仕事が増えてほかの作業が滞るのは気が重いのですが
(やりかけで完了していない工事や待っている工事が山積み)
なんといってもネズミ対策には勝てません



天井の細かい隙間をメタルネットでふさいで
これまた隙間だらけだった窓枠周りも外してついでに断熱材を入れて



さらにランダムな形状の床と壁の間の隙間には
固まると少し膨張するフォームを注入



壁も床も天井もボードを貼るので一回り小さくなってしまいますけれど
今まで開かずの押入れ的存在だったことを思えば
自由に使えるようになっただけありがたいので
わたしも協力を惜しみません

ちなみにこの部屋のレトロなドアの鍵穴は
向こう側が見えます





不思議の国のアリスみたい

車両好きな動物

2019-07-29 11:33:39 | ノルウェーの動物 dyr
2年前の夏からあちこち手をつけている庭仕事のなかのひとつ
去年の春に着手した家の周囲に砂利を敷く作業
なかなかうまく機能しています



以前はこの部分も芝生と雑草のミックスがぼうぼうに生えて
電動ツールでは端まで届かないため手作業で除草していました

でも実は去年
あと少しのところで砂利を使い切ってしまって完了できなかったので
今年はそれを終わらせようと
トラクターのフロントシャベルに一杯の砂利を運びました

羊が砂利で遊ばないように
フェンスぎりぎりにトラクターをとめておいたのですが



あっ、こら
そこ入っちゃダメ!

…と言ったところで
いうことを聞いてくれる相手ではないので
フロントシャベルの両脇にパレットを立てかけてバリケードにします



よしよし
これで入れないね

ところが数日後
砂利の上に見まごうかたなき羊のフンが



ええー
どうやって入ったの?
そして何でわざわざそこでフンをする?
食べる草もないのに…

彼らは本当に車両が好きです
(そしてたぶん遊ぶのが好き)

暑い日は日陰を求めたくなるのも分かりますが



一度なんて外出して家に戻ったら
トレーラーの真下にもぐりこんで出られなくなったお母さん羊がいて
目が点になりました

どうして…
なぜそこまで入っていく…

相方がトラクターを使ってトレーラーを持ち上げて救出
幸いどこも痛めていなかったらしい羊はよっこらしょと巨体を持ち上げて
さっさと自分の子供たちを探しに去って行きました

そんな事故(?)の後でもトレーラーは相変わらず人気スポット



トラクターも羊のハーレムと化していて
ちょっと使うからと言ってもなかなかどいてくれません



エンジンをかけて動かし始めると渋々立ち去る羊たち



本当ならばトラクターもその装備品も全て
柵の内側に置いておけば羊に構われなくていいのですが
現在、車庫内で改装工事をしているため車庫が手狭になっているうえに
夏の間は芝刈りロボットを使っているので
プログラムエリア内にものを置くとロボットがぶつかってしまうので
仕方なく柵の外にいろいろ並べているわけです


(とてもかしこい働き者のロボット)

車両が好きで遊ぶのが好きでドラマを求める羊たち
夜が更けてもいつまでも草を食べたり散歩したりするベルの音が聞こえ続けます



にぎやかな庭

2019-07-27 23:17:11 | ノルウェーの動物 dyr
夏らしい日が続いています
晴天で気温が25〜30℃前後
日向で庭仕事をしていると暑くて汗ばむほど

芝生に混じって生えているクローバーが
去年導入した芝刈りロボットに適応をし始めたようで
すごく低い位置で花を咲かせています



そのおかげか去年はあまり見かけなかったミツバチがこの夏はとてもたくさんいます



このフワフワの毛におおわれた humle はこの辺りで一般的なミツバチで
胴体の毛は黄色と黒のシマシマでお尻の毛が白いんですけれど
よく見ると濃いオレンジ一色のミツバチもいます



そしてあんまりありがたくない veps (たぶん日本語だとスズメバチ?)もたまにいます



ついでに言うといろいろな蝶も(雑草の)花の蜜を求めてやってきます


(見えにくいですが左下にオレンジ色の蝶)

この辺りで1番よく見かける蝶はオレンジと黒のツートン
最初は蛾かと思いました…
でも立派な蝶らしく切手のモチーフにもなっていました



いや、でも蛾に見えるよなー
もしかしたら蝶と蛾の定義が日本とは違うのか?

ときどき姿を見せる少し小さめの薄青紫のやつは
蝶らしくてなかなかきれい



折しも巣立った小鳥のヒナたちも
兄弟そろってバサバサと飛ぶ練習をしていたりして庭はかなりにぎやか
いつまでも見ていて飽きません

夜になるとミツバチや蝶は姿を消しますが
かわりに夕焼け空がいつまででもきれいで
夜の11時や12時頃にさあ寝ようという時でも
ついふらふらと表に出てしばし眺めてしまうことも



シロツメクサもヒツジも
ほんのり反射した夕陽に照らされて優しく見えます



笑顔にさせるもの

2019-06-29 17:09:16 | ノルウェーの動物 dyr
いつでもどこでもうじゃうじゃいる羊たちと違って



道をふさぐのが大好きな羊たちと違って



車の前を歩くのも好きな羊たちと違って



ウサギはあたりが多少なりとも明るさを失う夕方から明け方にかけて
そろりと家の近くに姿を現します



少しでも物音がすると耳をピンと立ててアンテナ全開
草を食べるのも数秒おきに顔を上げてあたりをうかがいながら

それでもうちの周りはある程度安全地帯とみなしているようで
毛づくろいをしたり仮眠をとったりもしています


(置物のようにじっとしているときは仮眠中らしい)

ここの野生のウサギは
脳の半分ずつを切り替えて休めながら眠ると聞いたことがあります
外敵が多いのですっかり眠りこむわけにはいかないのね…

ウサギを見かけると
ああ、まだ生き延びてる、よかった、と
知らず笑顔になります

去年の夏にはじめて見かけたときは
手のひらに乗りそうなくらい小さかったんだよなあ…

家の周囲のよく育っているいい草とリンゴの皮を食べて
(わたしが毎朝リンゴを食べるのでその皮をあげている)
栄養つけて体力つけてキツネやヤマネコや鷹や
その他もろもろの天敵から逃げおおせるんだよ

あ、でも
もちろん羊たちにもウサギにはないいいところがあります

いつでもいるのでいつでも見たいときに見られるし
特に子羊は眠っていても走り回っていても
後脚で耳をかいていても何をしていても愛くるしい



うじゃうじゃいる群の中央で
おかあさんのおっぱいを飲んでいる子羊
左端の方でお母さんに寄りかかって寝ている子羊

思わず笑顔になります

柵の内側で草むしりをしていると
「それが食べたい」と催促してくるのも
ウサギにはない楽しみです



ただいま羊たち

2019-06-25 15:24:28 | ノルウェーの動物 dyr
1ヶ月ぶりに戻った自宅は
すでにたくさんの羊たちに囲まれていました

ゲートを開けるために車を停めると
にじり寄ってくる羊たち



おかあさん、そんなに凄まないで
去年も一昨年も会ってるでしょ



子羊は1ヶ月の放牧で
すでにけっこう丸みを帯びています

柵の外に置いてあるトラクター用の装備品やトレーラーは
彼らのお気に入り



よく体や顔をこすりつけて
かゆいところをかいたりしています



相方が作業していてもおかまいなし

そしてゲートの前の道を集団でふさぐのが好き



遠目にはなんだか雲海のようです



春の鳥

2019-04-23 11:13:24 | ノルウェーの動物 dyr
周りがまだ雪だらけでも
昨日見かけたウサギがまだ真っ白でも
一気に春を感じさせてくれる鳥がいます



納屋の屋根のてっぺんにとまっている
尻尾の長い白と黒の小鳥



毎年やってくるセキレイです

トゥルリッ、トゥルリッ と問いかけるような鳴き声といい
小首を傾げたり尻尾を上げ下げしたりする仕草といい
ほんとうに愛らしい

いつもキッチリ4月の半ばに
初めは1匹で下見に来て数日後につがいで戻ってきます

表でセキレイを飽きずに眺めていたら
いつのまにか家の周囲が小鳥の大合唱の季節になっていたことに気づきました

絶え間なく聞こえてくるいろんな鳥の鳴き声に誘われて
つい森の中に足を踏み入れてしまったら雪がかなり深くて
スノーソックスを履いてこなかったことを後悔するも後の祭り
(スノーソックスは足の甲からひざ下まで覆うので靴の中に雪が入ってこない)



丘の上の森の入り口から見下ろすと
家の谷川の雪はほとんど溶けていますが
山側にはまだたっぷり残っているのがよくわかります



一見それほど深いように見えないかもしれませんが
場所によってはいきなりふともものあたりまで沈んで
足を引き抜くのに一苦労

これは腰痛にはいい運動かもしれないが…
スノーシュー(カンジキのようなもの)も持ってくればよかった
そうすればどこへでもぐいぐい歩いて行けたのに


(ムースの足跡をたどりたかった…)

次回は春のグズグズ雪の対策を整えて散歩に来よう



黒い瞳

2019-04-13 12:17:57 | ノルウェーの動物 dyr
お風呂上がりに換気のために窓を開けると
まだうっすら夕焼け空がキレイ



もう午後9時過ぎだというのに
家の近くならヘッドライトなしで散歩できそう

窓を開けたままドライヤーで髪を乾かして約10分後
おもむろに窓を閉めようとしたら
あら、もうウサギが来てる
ちょっと早いんじゃないの?



でもちゃんと保護色になる雪の上にいるあたりが賢い

以前から通ってきているお母さんウサギなのか
去年の春に生まれて庭を飛び回って育った子ウサギ兄弟のうちの1匹なのか
この距離で見た限りではもう区別がつきませんが
足あとを見ればすぐにわかります


(この可愛らしいのは子どもの足あと)

白ウサギといえば条件反射的に赤い目を思い浮かべますが
ここのウサギは他の野生動物と同じく黒い瞳
そして夏の間は茶色の毛皮です



ん?
黒というよりこげ茶色かな



写真はノルウェーにほど近いフェロー諸島の切手なんですけれど
野ウサギをモチーフにした切手は常に茶色か白です
誰か衣替えの時期のまだらグレーのウサギでデザインしてくれないかな…

ローディールのいない冬

2019-02-25 18:41:35 | ノルウェーの動物 dyr
今シーズンの冬は
ローディール(rådyr)と呼ばれる小型のシカを
ただの一度も見ていません

ここに来たばかりの初めての冬は
シカとローディールに会う確率は半々くらいだったと思うのですが
そういえば去年の冬に息子が来たときはシカしか見て帰らなかったし
わたし自身も前シーズンにローディールを見たかどうか思い出せません


(いま家の近くをウロウロしているのもシカばかり)

シカもローディールも天敵が複数いますが
中でもガウペ(gaupe)と呼ばれる大きな肉食の山猫は
シカは狙わずローディールだけを獲るのだそう



ちなみにガウペは
ノルウェーの野生動物シリーズの切手のデザインにも採用されています



舌なめずりしていてコワイ…



切手のイヤーブックの説明文の文末にも

Byttedyra er for det meste rein, rådyr og hare.
(主な獲物はトナカイ、ローディール、ウサギ)

と書かれていてシカには触れられていません

もしかしたら
ここ数年うちの周囲ではガウペが幅を利かせていて
ローディールが減っちゃったのかな?


(食べるものが少ないと木の皮も食べて生きのびるシカたち)

ローディールがいなくなっちゃったらガウペはウサギを狙うかな…

栄養つけてがんばって肉食獣から逃げるんだよーとささやきながら
今夜もバスルームの窓からリンゴの皮をそっと外に置いています


(たまに走る姿を見かけても早すぎて足跡の写真のみ…)


ウサギが心配

2019-02-20 23:57:48 | ノルウェーの動物 dyr
先日のこと
近所を散歩しているときに気になるものを見つけました

真っ白な雪道に数メートル起きくらいに見られる
オレンジ色の小さなシミのようなもの

初めはキツネかなにかのオシッコかと思ったんですけれど
(近くにキツネのフンもあったから)
それにしてはあちこちにありすぎなような

気をつけて見てみると
たどって行けるかのように一列に並んでいます

これはもしや…
ケガをした小動物が歩いた後の血痕では…
まさかうちの周りを根城にしているウサギ⁉︎



でも翌日に
新雪のうえの真新しい小さめのウサギの足跡を見つけて
ちょっと安心しました

ウサギは縄張りがあるので
この足跡は十中八九
去年の夏にうちの敷地内で生まれた兄弟ウサギの
どちらかのものに違いありません



兄弟が2匹とも元気にしているのかどうかはわかりませんが
少なくともどちらかは生きのびている様子

ちなみにウサギといえばニンジンを連想しますが
ウチに来る野生のウサギはニンジンを置いておいても食べないかわりに
リンゴの皮や芯は残さず食べます


(Smøla の甘い生ニンジンはわたしの1番のオヤツ)

また気温が氷点下まで下がりはじめて
冬らしい気候の今日この頃
ついこの間まで日本からのゲストで賑やかだったことがウソのよう


(ゲストの送迎に活躍したソリ)

さて
ゲストルームの片付けもだいたい済んだので
ずっとサボっていた仕事に本腰をいれないとね

キツネ

2018-12-07 15:12:43 | ノルウェーの動物 dyr
家にいることの多いわたしの定位置は
キッチンのダイニングテーブルです

リビングのソファーやリクライニングチェアは
居心地よくできているようでなぜか長居できません
畳で育った足腰にそぐわないのかも…

自宅は山の東側の斜面に建っているので
西側を向いているキッチンの窓からは
上り坂の丘と森の入り口と山の上部が見えていて
この丘をときどき野生の動物が横切ったりします



フェンスのすぐ近くまで来てウロウロしているキツネ



どうやらネズミの気配を察知したらしく
なかなか立ち去りません



立ち止まって聞き耳を立てているかと思うと…



軽くジャンプして獲物をキャッチ
やはりネズミのようで食べるのはあっという間
そしてまたウロウロしはじめます



家の窓から写真を撮るわたしになど一瞥もくれず
ひたすらネズミの音を聞いているようです

ウロウロしている時間が長いので
望遠鏡越しに写真を撮ろうとしてもなかなかタイミングが合わない…



犬みたいですがキツネです

注意書

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