3/21(日)、「第41回蒼山会謡曲大会」が「高岡市文化芸能館」で開かれた。 病気や家の都合、またコロナ禍を心配して出席できない人もあり、例年に比べ番組は少なかった。 私も、初めて太鼓を諦め、謡だけで参加した。
連調連管(笛と太鼓、謡のアンサンブル)の「絃上(けんじょう)」では、地謡で参加したが初めての経験で新鮮だった(覚えていなくて紙を見ながらだが)。 「青山」、「絃上」、「獅子丸」と言う3つの琵琶の話で、お囃子は「早舞」である。 調子の良いリズムで私の好きな曲だ。
素謡は2曲。「嵐山」ではワキ(旅の僧)を務めた。奈良、吉野の桜を京都、嵐山に植え替えて、京でも花見ができるようにした頃の話だ。 待謡が長くて息が続かない箇所がいくつもある。体調のいい時は難なく謡える個所なのだが…。 もう一つの素謡は「龍田」、これは地謡だけ、気楽に謡えるからか伸び伸びと声が出た。
最後に連吟で「井筒」。世阿弥の自信作だそうだ。帰らぬ夫を待ち続ける女の霊を描いたもの。「伊勢物語」の「筒井筒」を元に構成されている。 能では後場で、在原業平の妻(紀有常の息女)が帰らぬ夫の衣装を身にまとい、子どもの頃共に遊んだ井戸に我が身を映して懐かしみ、序の舞を舞い夫を偲ぶ…。 その場面をSIさんと連吟で謡う。 美しいだけ難しい曲で、私の僧(ワキ)が在原寺で夜の月を眺めながら眠り込み、有常の娘(シテ)の舞を夢の中で眺める謡も、雰囲気が出ていないと何度も注意された。 本番では、息が続かず途中何度も息継ぎするので、雰囲気どころではない出来で残念だった。 地謡にMAさんに入ってもらい心強かったが、それまでSIさんと二人で本当に苦労した。
茶々姫さんが、午前の「子供能楽教室」受講生の発表からずっと、見所で聴いてくださり嬉しかった。 出番が多く、係りの仕事も少し手伝ったのでゆっくり話す時間はなかったが…。 いつもなら他の会員の謡や仕舞、来賓の方の舞台もゆっくり眺めるのだが、移動するだけで息切れがひどいのでほとんど控室で休んでいた。
👇は、仕舞「経政」と「羽衣」。
👇 翌々日の「北日本新聞」より、仕舞「鵜飼」。
直会は、飛沫防止アクリル板パーティションでテーブルを仕切り、お酒のつぎあいは無し、で進められちょっと寂しい。 主宰の山崎先生は、子どもの頃家の近くに伝染病の隔離病院があったことを話され、今までも様々な感染症を克服してきた歴史に触れ、コロナウイルスに打ち勝つように力を合わせましょうと挨拶された。
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