Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

映画「天地明察」

2012-10-22 | 映画・テレビ・演劇・芸能

 10/15(月)、ようこ姫さんと「天地明察」を観に行った。9/15からロードショウをしている。「おくりびと」の滝田洋二郎監督作品と、県内では特に人気だ。本屋大賞1位の冲方丁(うぶかた とう)原作の映画化で、出演者もそうそうたるメンバーで前評判が高い。面白かったが、「算術」と「天文」となるとあまりにも専門的すぎて、理解できない部分も多く、消化不良気味だった。ネットで調べたことも含めて紹介します。(トップ写真と↓の2枚は公開前の宣伝用) 看板の文字を読むと、”日本初の誕生秘話! 江戸時代に、命をかけて金環日食を言い当てた男がいた!”とある。   

 ↓は、「象限儀(しょうげんぎ)」と言う天体観測器。ポスター前に展示してあった。   

 あらすじ: 時は4代将軍家綱の頃、碁打ちの名門安井家に生まれた算哲(後に渋川晴海・岡田准一は、星を見ることが好きで、囲碁の傍ら、天文学、数学、暦学に没頭する。この時代、暦は生活の基盤だったが、800年前にできた中国の暦を使っていたので、二日間ほどのずれが生じていた。若き将軍の後見役で会津藩主の保科正之(松本幸四郎)は、算哲に改暦を命じる。暦を作るには、天文や算術の知識だけでなく、何年もかけて天体を観測し、その動きを解明しなければならない。ついに、算哲が日本初の大和暦「貞享(じょうきょう)歴」を作ったのは、貞享元年(1684年)だった。

 その苦労話と、彼を支える多くの人々の物語。傍役陣が揃っていて見ごたえがある。地球が丸いことさえ知らなかった、江戸時代初期の庶民の様子、算術塾や、天体観測の様子が興味深い。

 ↓は、算術家の村瀬義益(佐藤隆太)が塾長を務める「村瀬塾」前の「算額絵馬」。誰かが問題を出し、誰かが答える。算哲は関孝和(市川猿之助)の難問に苦労するが、自分も問題を出す。        

 ↓は、算術の天才である関孝和。どんな難問も即答する。算哲の憧れであり、目標の人。          

 ↓は、村瀬義益の妹で、算哲の仕事を支える妻のえん(宮崎あおい)。           

 暦作りの前に、算哲は「北極出地隊」の旅に参加する。これは、日本全国を廻り北極星の高度を精密に測ることで、土地の緯度を測る観測隊のこと。
 建部昌明(笹野高史)と伊藤重孝(岸部一徳)が、足を高く上げて歩く姿が滑稽だ。だが、これは歩測を行っている姿で、万歩計のようなものを押しながら、何歩歩いたかをカウントする。そして、ある地点まで来ると、「観測始め!」の声で、大象限儀で北極星の仰角を測定し、経度を計算するらしい。

 ↓は、二人の名コンビ。各自計算したものを比べている。         

 ↓は、二人の前にある「算木」。どう使うのかわからないが、赤い細い棒を動かして計算していた。         

 ↓は、当時使っていた中国の「宣明暦」と「大統暦」、「授時暦」の3つの暦の月蝕や日蝕の日を比べる表。正しいと思った「授時暦」も5勝1敗だった。              

 ついに長い年月をかけ、算哲が日本で初めての暦、「大和(やまと)暦」を作り、「貞享(じょうきょう)暦」と名付けられる。
 彼が予想した「金環日食」が実際に起こるかどうか、公卿も学者も庶民も見守る中、太陽が欠けて行く場面はなかなかドラマティックだった。


最新の画像もっと見る

16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (なは)
2012-10-23 16:19:18
清姫様
これだけ詳しく話してくださると見て無い人でも見たように思いそうです。
面白かったですが、さてどんな話か?と聞かれると説明できません。清姫様のは綺麗な写真もありますし、つぶさにお話してくださって良く解ります。
私も試みてみようか?と思います。
それにしても、正確な暦も無い時代の人々のご苦労がしのばれました。
算哲さんは素晴らしい人、関孝和さんも凄いし、面白い登場人物が何人もいられていい映画でしたね。
Unknown (風子)
2012-10-23 21:46:57
清姫さん
こんな素晴らしい方々のお蔭で今があるのですね。
算術好きな人には問題を解くのはゲーム感覚で楽しいのでは?
映画を見なくても清姫さんの説明でよくわかりました。
宮崎あおいさんは相変わらず可愛いですね。
Unknown (清姫)
2012-10-24 09:43:45
なはさん
暦を作る話、と言ってしまえばそれだけですが、周囲の登場人物が面白かったですね。
暦を巡る公卿との確執や、本因坊との碁打ち、師の励まし、など面白く脚色してありました。
これも、いつか原作を読んでみたい。
Unknown (清姫)
2012-10-24 09:48:08
風子さん
そう、ゲーム感覚なのでしょうね。数独みたい?
問題を作る方が大変なのでしょうけど。
あおいちゃんは、可愛くてさっぱりして、すがすがしい奥さん。「離縁されました」と言う顔がうれしそうで…。ここまで書くと本当に見なくてもよくなるかな?
Unknown (姫)
2012-10-25 00:20:43
またまた、あちゃ~です。書いたはずなのに・・・
上手くまとめていますね。
いつもながら感心してしまいます。
私が書くときは、参考に・・・いや、コピー貼り付け?
どちらにしても、許可をください。
Unknown (清姫)
2012-10-25 09:12:10
姫ちゃん
私もよくありますよ。
面白い映画だったので調べたら、ますます面白くなり長くなりました。
なはさんもアップされましたよ。私は、天皇や、公家のことはカットしたけど、なはさんのは詳しく書いてあります。
コピペでも何でもどうぞ。いつもお互いさま。
Unknown (なは)
2012-10-25 17:59:54
清姫様
清姫様のを頂いて書いてみたり書けなかったりでした。
「天地明察」読んでみたくなりました。これは、小説が先で、映画化されたのですから、きっと面白いでしょう。
岡田准一はNHKでプロファイラアーとかやっていますね。昨夜、マリーアントワネットを取り上げていました。
この映画のお陰で岡田准一を見ようとなりました。
Unknown (清姫)
2012-10-25 20:03:22
なはさん
その番組は、何曜日の何時かしら?私も覗いてみましょう。
なはさんのブログでの紹介も面白かったですよ。
娘が、読みやすく惹きつける文だね、と言っていました。私もそう思いましたよ。
Unknown (なは)
2012-10-26 16:54:51
清姫様
ありがとう。小姫様も見てくださったのですね!
でも、正直に私のは、はちゃめちゃです。清姫様のをみてください!皆様。
岡田准一さんの番組は、水曜夜9時です。この前は西太后でした。次は誰か聞いたのですが・・。再放送もあると思ったのですが、今のところ分からないです。
Unknown (清姫)
2012-10-27 09:28:33
なはさん
娘が急に来週渡仏が決まり、急に忙しくなりました。昨夜、戸出の芸術祭の留守電聞きました。今日中にお電話をしますね。
水曜夜9時、来週は見ますよ。

コメントを投稿