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一日30人と話す

2012年05月03日 05時00分19秒 | 気になる○○
宮崎県小林市で「話そう会」を、NPO法人「たかはるハートム」とともに運営している「こばやしハートム」を運営している尾崎幸広さんのお話。
毎日新聞「支局長からの手紙」に掲載-2011年9月5日-(掲載記事より一部転載)

会ができたのは3年前。県内でも最も自殺率が高い西諸地区の実情を知り、自殺防止に向けて「少しでも生きやすい地域づくりを」と話合うなかで会は生まれた。文字通り会員が一日30人を目標に話をする活動で、近所や職場、通勤や散歩の途中なであらゆる機会に他人に声をかける。

始めて間もない頃、尾崎さんはこんな経験をした。自宅前の道路に、旅行者風の年配の夫婦が座り込んでいた。疲れたようすに「家で休んだら」と招き入れ、雨が降り出したため2人を泊めた。

約2ヶ月後、夫婦からの手紙が来た。そこには、経営する会社の金を持ち逃げされ、あの時、死に場所を探していたと記されていた。そこに声をかけられ「こんなに親切にしてくれる人もいる。もう一度頑張ってみよう」と夫婦で話したという。

人が生きるうえで、人との触れ合いがいかに大切か。尾崎さんらは「話がしたくても、しゃべるところがないのが問題」と小林市に誰でも自由に集まれる場所「茶飲ん場」をつくり、活動を続けている。「声をかけること」の意味を信じて。