今回の感想はSEEDの背景を前半に、人物に対する考察を後半に書いてみました。
1週間待ったということもあったんですが、今回も見応えありました。
■ステラ・アウル・スティング
彼らが何者か、物語の進行上でも非常に重要になってくると思いますが、連合内部でも非常に試験的な利用方法をされているというのが今回明らかになりました。
これまでの動きからたんなるナチュラルではないと思われた彼女たちですが、今回の描写から僕個人としてはこんな風に考えました。
■予想1:後天的コーディネーター(強化人間)
ネオの「前回の奴らより使える」という表現から、オルガ・クロト・シャニたち強化人間の後継とも考えられます。
強化人間とは外科手術により後天的にコーディネーターとされたもので、γ-グリフェプタンという薬がなければその能力を維持できず、その薬の副作用は薬が切れると死んでしまうだけでなく、継続服用により人間的な思考能力を徐々に奪ってしまうというところにあります。
ネオが「考えることができる分まし」と言ったのはこの辺にあると思われます。
技術の進化によりγ-グリフェプタンを必要としない技術を開発した、という仮定であればそのまま彼女たちは強化人間というカテゴリに属するかもしれません。
■予想2:インプリンティング型(洗脳型)コーディネーター
外伝のアストレイ小説版では強化人間という方法とは別に「ソキウス計画」という服従遺伝子をコントロールし、強力な洗脳を施した連合のコーディネーターが登場しています。
これも前期型・後期型(と僕が勝手に分類してます)が存在して、前期型はコーディネーターに洗脳を施すものなんですが、強力な意思を持つコーディネーターの場合、この洗脳の効果が現れず、脱走するコーディネーターが多発しました(この一人が主人公の叢雲劾)。
後期型はそれを克服するために服従遺伝子に働きかけ、ナチュラルに絶対服従するコーディネーターを開発しています。
小説版や外伝の設定がそのまま本編に組み込まれることは無いかもしれませんが、今回の「ゆりかご」の表現や「ブロックワード」はその洗脳効果を浸透させるためのものであり、暴走・反乱するかもしれないコーディネーターの動きを制御する「禁句」を「刷り込んでいる」=「インプリンティング」ということが考えられます。
#ステラは「死」でしたが、アウルとスティングにも同様の「禁句」があると思われます。
#うわーん、フォウの影が濃くなってきたよぅ。
■どちらも
研究自体はブルーコスモス配下の企業が継承したということが小説版には記載されていたので、どちらも可能性としてはあるかな、と。
僕個人としては洗脳型のコーディネーターではないか、と現時点では予想しています。
もうちょっと見ていかないと何とも言えないんですが、まあ楽しむという視点で一応今の予想をしておきます。
■強化人間やコーディネーターを地球連合が研究する
というのはブルコスの方針と反すると思われますが、その分兵器として割り切られていて、人間として扱われていないことは前作を見ても明らかだと思います。
■だからこそ
ステラたちに「変化」が訪れるようなストーリー展開を期待してしまいますね。
人間性を回復できるか、兵器としてから人間として変化できるか、そういうのをストーリーの展開とともに関わってくる登場人物との接触でその変化を導いて欲しいなぁ。
ステラとシンについては、お互いに敵であることを知らずに出会って欲しいなぁ。
#このケースにはフォウとカミーユ、クリスとバーニーを思い出してしまう(しかもどちらも悲しい結末・・・)。
と、ここまでは背景についてはこの辺までで、ここからは人物について考えていきたいと思います。
■アレックス・ディノとアスラン・ザラ
「名はその存在を示すものだ。ならそれが偽りだとしたら、その存在そのものも偽り、ということになるのかな」
最後にデュランダルからの強烈な一言。
この一言で僕は否が応でも今のアスランが公私ともに「アスラン・ザラ」として立ち上がるプロセスに期待せずにはいられません。
パトリック・ザラの息子として前大戦における負い目、ザフト復興の最中、オーブへ亡命中であることの負い目、現時点ではカガリを守る、ただその1点においてのみ自分の「存在」価値を見出しているアレックス・ディノという男が、ここから何を考え、どんな思いで、どんなきっかけで「アスラン・ザラ」になるのか、このプロセスをあれこれ考えるだけで熱い。
ここで登場する「アスラン・ザラ」はSEEDでのアスラン・ザラでもなく、今のアレックス・ディノでもなく、間違いなく新たな決意をした新しい「アスラン・ザラ」に他ならないと思うから。
しかも、その決意を以って「アスラン・ザラ」として起つシーンに「セイバー・ガンダム」へ搭乗するシーンがシンクロしたりするともう泣いてしまいそうな勢いです。
それだけ今回のデュランダルの一言は強烈だったなぁ。
■外交面でのカガリ、内政面でのカガリ
「さすが奇麗事はアスハのお家芸だな!」
外交面における為政者としてのカガリは恐らく自分自身でもまだ未熟という思いがあるのではないかと思いますし、その点で責められたとしても仕方ないと思うかもしれません。
しかし、今回主人公シンから投げかけられた言葉は彼女の胸にはひどく深くささったことは間違いありません。
ウズミ・ナラ・アスハが取った選択は本当に国民にとって正しかったのか、それについてこれまで国民の視点で訴えたれたことはなかったのですが、今回のシンの一言がオーブ国民を代表した一言であったかもしれません。
それだけに自国の民から「お前のせいでオーブの住民の多くが死んだ」と言われてこれほど堪えるものはないでしょう。
だからそこ、この一言があるからこそ彼女に「自分の創るオーブはどうあるべきか」と真剣に考えるきっかけになったのではないでしょうか。
為政者として、外交面でデュランダルやジブリールという百戦錬磨と対等に渡り合うほど成長していけるのかどうかという視点に加えて、オーブという国を、父親であるウズミ・ナラ・アスハとは違う、オーブの獅子を超えていく、オーブを創っていくなんてプロセスが描かれると、こちらも泣いてしまいそうな勢いで熱いです。
どちらにしても、アスランとカガリ、今はくっつき過ぎな描写をわざとされていますが、これがお互いの決意を胸に、お互いの成長のために、敢えて離れるというプロセスが描かれるのではないか、そこも非常に熱く、注目したいプロセスです。
■シン・アスカ
彼の怒りの瞳は理不尽な暴力に対して、そしてその状況を生み出した為政者(この場合はアスハ家か)に対して今は向けられているように思います。
だからこそザフトへ渡り、赤服を着ている、つまり力が必要であると考えていて、それは現時点では憎しみにモティベートされているのではないか、なんてことを第1話の感想で書いたのですが、前述のカガリへの苦言はなんとなくそれを裏付けた気がします。
その考えがデュランダル議長の考える方向性と今はシンクロしているため、彼は彼なりの考えを持って戦っていると思われます。
SEEDの世界では「相互理解」による「変化」をメインに描かれているのことを考えると、僕個人としてはタイミングは分かりませんが、シンはデュランダル議長の下をいつか離れる気がしています。
そのきっかけが何になるのか、そのプロセスこそがシンという登場人物を見るときのポイントになっていると思っています。
個人的にはそのきっかけが、ステラであり、キラであることを期待しています。
今は激情タイプで危ういところ見せるシンが、どう「変化」していくか、とても楽しみです。
人物考察という点においては、第1話の感想の裏づけみたいな感じになったのであまり文章に付加価値を付けられなかった感はあるんですが、また面白く観れそうです。
■おまけ
ミネルバの装備は『アーサー王』から取られているようですね。
ワーグナーの『ニールベングの指輪』でも良いんですが、この辺「蒼穹のファフナー」でも同じようにネーミングされています。
まだ第3回ですが、ガンダムSEED DESTINYか・な・り・オモシロイです。ぎゃぼー。
1週間待ったということもあったんですが、今回も見応えありました。
■ステラ・アウル・スティング
彼らが何者か、物語の進行上でも非常に重要になってくると思いますが、連合内部でも非常に試験的な利用方法をされているというのが今回明らかになりました。
これまでの動きからたんなるナチュラルではないと思われた彼女たちですが、今回の描写から僕個人としてはこんな風に考えました。
■予想1:後天的コーディネーター(強化人間)
ネオの「前回の奴らより使える」という表現から、オルガ・クロト・シャニたち強化人間の後継とも考えられます。
強化人間とは外科手術により後天的にコーディネーターとされたもので、γ-グリフェプタンという薬がなければその能力を維持できず、その薬の副作用は薬が切れると死んでしまうだけでなく、継続服用により人間的な思考能力を徐々に奪ってしまうというところにあります。
ネオが「考えることができる分まし」と言ったのはこの辺にあると思われます。
技術の進化によりγ-グリフェプタンを必要としない技術を開発した、という仮定であればそのまま彼女たちは強化人間というカテゴリに属するかもしれません。
■予想2:インプリンティング型(洗脳型)コーディネーター
外伝のアストレイ小説版では強化人間という方法とは別に「ソキウス計画」という服従遺伝子をコントロールし、強力な洗脳を施した連合のコーディネーターが登場しています。
これも前期型・後期型(と僕が勝手に分類してます)が存在して、前期型はコーディネーターに洗脳を施すものなんですが、強力な意思を持つコーディネーターの場合、この洗脳の効果が現れず、脱走するコーディネーターが多発しました(この一人が主人公の叢雲劾)。
後期型はそれを克服するために服従遺伝子に働きかけ、ナチュラルに絶対服従するコーディネーターを開発しています。
小説版や外伝の設定がそのまま本編に組み込まれることは無いかもしれませんが、今回の「ゆりかご」の表現や「ブロックワード」はその洗脳効果を浸透させるためのものであり、暴走・反乱するかもしれないコーディネーターの動きを制御する「禁句」を「刷り込んでいる」=「インプリンティング」ということが考えられます。
#ステラは「死」でしたが、アウルとスティングにも同様の「禁句」があると思われます。
#うわーん、フォウの影が濃くなってきたよぅ。
■どちらも
研究自体はブルーコスモス配下の企業が継承したということが小説版には記載されていたので、どちらも可能性としてはあるかな、と。
僕個人としては洗脳型のコーディネーターではないか、と現時点では予想しています。
もうちょっと見ていかないと何とも言えないんですが、まあ楽しむという視点で一応今の予想をしておきます。
■強化人間やコーディネーターを地球連合が研究する
というのはブルコスの方針と反すると思われますが、その分兵器として割り切られていて、人間として扱われていないことは前作を見ても明らかだと思います。
■だからこそ
ステラたちに「変化」が訪れるようなストーリー展開を期待してしまいますね。
人間性を回復できるか、兵器としてから人間として変化できるか、そういうのをストーリーの展開とともに関わってくる登場人物との接触でその変化を導いて欲しいなぁ。
ステラとシンについては、お互いに敵であることを知らずに出会って欲しいなぁ。
#このケースにはフォウとカミーユ、クリスとバーニーを思い出してしまう(しかもどちらも悲しい結末・・・)。
と、ここまでは背景についてはこの辺までで、ここからは人物について考えていきたいと思います。
■アレックス・ディノとアスラン・ザラ
「名はその存在を示すものだ。ならそれが偽りだとしたら、その存在そのものも偽り、ということになるのかな」
最後にデュランダルからの強烈な一言。
この一言で僕は否が応でも今のアスランが公私ともに「アスラン・ザラ」として立ち上がるプロセスに期待せずにはいられません。
パトリック・ザラの息子として前大戦における負い目、ザフト復興の最中、オーブへ亡命中であることの負い目、現時点ではカガリを守る、ただその1点においてのみ自分の「存在」価値を見出しているアレックス・ディノという男が、ここから何を考え、どんな思いで、どんなきっかけで「アスラン・ザラ」になるのか、このプロセスをあれこれ考えるだけで熱い。
ここで登場する「アスラン・ザラ」はSEEDでのアスラン・ザラでもなく、今のアレックス・ディノでもなく、間違いなく新たな決意をした新しい「アスラン・ザラ」に他ならないと思うから。
しかも、その決意を以って「アスラン・ザラ」として起つシーンに「セイバー・ガンダム」へ搭乗するシーンがシンクロしたりするともう泣いてしまいそうな勢いです。
それだけ今回のデュランダルの一言は強烈だったなぁ。
■外交面でのカガリ、内政面でのカガリ
「さすが奇麗事はアスハのお家芸だな!」
外交面における為政者としてのカガリは恐らく自分自身でもまだ未熟という思いがあるのではないかと思いますし、その点で責められたとしても仕方ないと思うかもしれません。
しかし、今回主人公シンから投げかけられた言葉は彼女の胸にはひどく深くささったことは間違いありません。
ウズミ・ナラ・アスハが取った選択は本当に国民にとって正しかったのか、それについてこれまで国民の視点で訴えたれたことはなかったのですが、今回のシンの一言がオーブ国民を代表した一言であったかもしれません。
それだけに自国の民から「お前のせいでオーブの住民の多くが死んだ」と言われてこれほど堪えるものはないでしょう。
だからそこ、この一言があるからこそ彼女に「自分の創るオーブはどうあるべきか」と真剣に考えるきっかけになったのではないでしょうか。
為政者として、外交面でデュランダルやジブリールという百戦錬磨と対等に渡り合うほど成長していけるのかどうかという視点に加えて、オーブという国を、父親であるウズミ・ナラ・アスハとは違う、オーブの獅子を超えていく、オーブを創っていくなんてプロセスが描かれると、こちらも泣いてしまいそうな勢いで熱いです。
どちらにしても、アスランとカガリ、今はくっつき過ぎな描写をわざとされていますが、これがお互いの決意を胸に、お互いの成長のために、敢えて離れるというプロセスが描かれるのではないか、そこも非常に熱く、注目したいプロセスです。
■シン・アスカ
彼の怒りの瞳は理不尽な暴力に対して、そしてその状況を生み出した為政者(この場合はアスハ家か)に対して今は向けられているように思います。
だからこそザフトへ渡り、赤服を着ている、つまり力が必要であると考えていて、それは現時点では憎しみにモティベートされているのではないか、なんてことを第1話の感想で書いたのですが、前述のカガリへの苦言はなんとなくそれを裏付けた気がします。
その考えがデュランダル議長の考える方向性と今はシンクロしているため、彼は彼なりの考えを持って戦っていると思われます。
SEEDの世界では「相互理解」による「変化」をメインに描かれているのことを考えると、僕個人としてはタイミングは分かりませんが、シンはデュランダル議長の下をいつか離れる気がしています。
そのきっかけが何になるのか、そのプロセスこそがシンという登場人物を見るときのポイントになっていると思っています。
個人的にはそのきっかけが、ステラであり、キラであることを期待しています。
今は激情タイプで危ういところ見せるシンが、どう「変化」していくか、とても楽しみです。
人物考察という点においては、第1話の感想の裏づけみたいな感じになったのであまり文章に付加価値を付けられなかった感はあるんですが、また面白く観れそうです。
■おまけ
ミネルバの装備は『アーサー王』から取られているようですね。
ワーグナーの『ニールベングの指輪』でも良いんですが、この辺「蒼穹のファフナー」でも同じようにネーミングされています。
まだ第3回ですが、ガンダムSEED DESTINYか・な・り・オモシロイです。ぎゃぼー。