蒼穹のぺうげおっと

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ガンダムSEED DESTINY 第1話 「怒れる瞳」 感想

2004-10-10 02:26:50 | ガンダムSEED DESTINY
大・満・足!!
観る人によって受け方は違うでしょうが、私個人としてはこのガンダムSEED DESTINYの第1話、大満足です。
#あいばさんさんのところで公開されていた先行試写会の感想を読むのをぐっとこらえて待ったかいがありました。

第1話の中に既にかなりの見所(今後のポイント)が内包されていたように思うので、どこから感想を書いたら良いかなんて思ったりもするのですが、ひとつずつ整理したいと思います。

■前作(SEED)のテーマから今作(DESTINY)のテーマへ
前作の終わり方について、色々と思うところがあった方も多かったとは思いますが、私の中では少し時間はかかりましたが、完全消化(昇華)できていたので、あの終わり方が今ではかなり良かったと思っています。

各登場人物にはきちんとしたテーマとそれに対するある程度の回答を与えたものの、世界全体として見ればコーディネーターとナチュラルの対立の構造はそう簡単に解消するものではない、という現実的なメッセージを提示する。
そういう現実を見せつつもその問題を解く鍵として「相互理解」という想いがSEEDの大きなテーマになっていて、各登場人物が最終的にそこに辿り着くことで将来への「救い」を描いたと思っています。

ではDESTINYではこのテーマの続きとして、何をどう描いて行くのか、そこが視聴者として楽しみで仕方ありません。
奇しくもアバンで三石琴乃さんのナレーションでプラントと地球連合の停戦条約で「相互理解の努力」という言葉が語られましたが、作中でプラントの一般市民から「(ミネルヴァを)ナチュラルに見せ付けてやれ」という会話がなされたり、地球連合に至ってはザフトにやられた仕返しとばかりにガンダムの奪取を仕掛けてくる始末。
やはり人類全体としての「相互理解」はまだまだ遠いし、今回登場したキャラ(アスランやカガリのような相互理解を体現したキャラは除く)も多分そこにはまだ至っておらず、「相互理解」というテーマは今後もこの作品のバックボーンとして大きな意味合いを持つと思うのです。
DESTINYではそれに加え、前作であそこまで両軍とも血を流したのに何故ガンダム奪取という宣戦布告をしてくるのか、シンが最後に叫んだように「それでも何故ヒトは戦争をするんだ」というところがテーマになるのではないかと思っています。

■ステラ・ルーシェがかなりイイ!!
公式ガイドとかの画像よりも動いているステラは何倍も良かった!!
つか、第1話を見る限り彼女は作中ものすごく重要なポジションにいるのではなかろうか?
今回のDESTINYのテーマを語る上で非常に重要なポジションで、シンとステラの関係性の変化が物語を通じての核になってくるのでは、などと思ったりしています。
#オープニングを見直すと、シンとステラが見詰め合うシーンもありますし、それは08小隊のシローとアイナしかり、Zのカミーユとフォウを想起させるところもあります。

公式ガイドにも戦闘時は尋常ならざる力を発揮するとありますが、これはやはり彼女の過去に何らかの原因があると思われますし、そのあたりをシンとの関係性を通じて乗り越えられるか?という気がしないでもないです(先走り過ぎかな)。

■ありのまま出会えたその奇跡 もう一度信じて
「浮かれているバカのフリを演出」しているとスティングに言われているのですが、恐らく実際には本当に浮かれていたと思うのですよ。
エースパイロットになるまでには厳しい軍事訓練に明け暮れていて、普通の女の子として過ごす時間さえ無く、そんな中任務とはいえ、私服で街を歩くというのは嬉しかったんだと思うんですよ。
それは軍人としてのステラではなく、本当の、本来のステラだったのかもしれません。
そんな中でシンと偶然にも出会ってしまう。
そこに玉置成美のエンディング曲『Reason』の一節に「ありのまま出会えたその奇跡 もう一度信じて」がかぶってくる。
ここが個人的には一番熱かったですね。
かなりぐっときましたよ。

■ではシンは?
目の前で家族を失うというバックボーンを持つ彼は、前作主人公のキラとは戦いに対するスタンスがかなり異なってくるんでしょうね。
ラストの台詞にもあるように、もう戦争はうんざりだなんて思ってはいるものの、力は必要だと思っていて、今はまだ憎しみにモティベートされているのかもしれません。
#デュランダルがシンの到着を見て微笑むのは、デュランダルがオーブとは異なる平和主義者(というのも怪しいけど)で、武力を肯定している点で、シンはそれに現時点では共鳴していて、デュランダルからすれば良い駒になっているからとも取れる。

恐らく妹の形見となった携帯電話は現時点ではシンの行動をモティベートする一番のキーになっているとは思うのですが、それは妄執に囚われ、憎しみをベースとした行動になっているのかもしれません。
この携帯電話を捨てることができるか?それが物語のキーにもなってくるし、ステラが絡んでくるポイントにもなるのではないかと思っています。
あと、キラとの対決は確実にあると思いますね。
オープニングにもフリーダムとインパルスが刃を交えるシーンがあったし、シンはオーブ戦でのフリーダムを覚えているはずで、憎んでいるはずですから。
それからどう「変化」していくか、それがストーリー全体での見所だと思うのです。
ステラ、キラとの接触により、シンが駒から自分で考えるようになる、そんな展開だと嬉しいです。
#シン=憎しみなんて書いてますが、実際そんなに憎んでないかもしれないな・・・。

第1話から見るストーリー上のポイントはこんな感じでした。

■気になる点は
ステラ達はコーディネーターか、それともオルガやシャニ、クロト達のような強化人間なのか、はたまたナチュラルか?
第1話での運動能力、コーディネータ用にチューンされているガンダムを操るあたり、ナチュラルではなさそうですが、この辺公式でも触れられてないですね。

オープニングではアークエンジェルやフリーダムも映ってたけど、たぶん出ないよね(復刻しても嬉しいけど)。
マリューや虎、イザークやディアッカ、もちろんラクスやキラがどういうタイミングで出てくるのか、これは結構楽しみ。
#ガナーザクウォーリアーがオルトロスをぶっ放しているシーンにディアッカが映ったのには微笑ましく思えたっすよ。
#あれはお前が乗るのか、そしてやっぱり「バスター」かよって感じで。
#つか、ミリィのジャーナリストスタイルにちょっとうるっと来た(やっぱりイイ娘や~)。

■オープニングとエンディング
T.M.Rのオープニング、やっぱりイイっすね。
オープニングタイトルにインパルスのシルエットが重なるシーンはSEEDとかぶって鳥肌ものでしたよ。
オープニングの出来にも満足で既に5回くらい見ました。
エンディングも前作を踏襲していて、すごく良かった。
特に玉置成美のエンディング曲『Reason』の「ありのまま出会えたその奇跡 もう一度信じて」のフレーズは第1話では相当個人的に感動しています。
このへんのSEEDを踏襲した演出が結構僕としては高評価でした。

■大河原ガンダムは
実に不思議です。
設定資料とか見ると全然かっこよくないのに、いざ動き出すとすごくかっこよく見える。
インパルスなんかほんとその典型。実に不思議。
ドッキングシーンもZZやVガンを連想させるし、その中でもかっこよかったと思いますよ。
#でも僕はストライクが一番好き。MGのガンプラまだ組んでないけど。

■やっぱり
ステラがイイ!!
あー、今回かなりやられたっすよ。
あとアイキャッチのラクス・キラが良かった。和んだよ。
ルナマリアやメイリンも頑張ってほしい。

というわけで、第1話は非常に満足の出来でした。
感想も人それぞれあると思うし、細かいところを突いてけばいろいろあると思うのですが、ハガレンの感想の時もそうだったんですけど、僕はあまり気にしないタイプ。
今後もこんな感じで感想を書いていきます。