5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

STさんの年賀状

2020-01-04 21:43:11 | コミュニケーション

正月そうそう縁起でもと怒られそうだが、ツイッターのタイムラインの中にアメリカ人が死ぬ原因を「何人にひとり」という確率で表した統計表示を見つけた。一位の「心臓」は6人に1人、二位の「がん」は7人に1人とある。アメリカ人の国民病といえる二つの病気で命をおとす人がいかに多いのかが良く分かった。

これを書いたのは今日配達された年賀状のお仲間、STさんが「去年の我が家の最大イベント」として奥さんのがん罹患のことを書いていたからだ。3月には病巣摘出成功とあり、それからは免疫力を高めるために〈楽しく快適に〉を生活の第一要件としたとある。回復は順調のようだからまずは安心ということだろう。

どうやって旦那の方を励まそうかと考えている中、NHKのETVが放送したのは「こころの時代 命の輝きをうつす」という題で、奈良在住のビデオ作家・保山耕一の作品紹介とインタビュー。「がんの余命宣告を受けてから故郷奈良の美しい映像を動画として残そうと思い立った」というではないか。STさんの年賀葉書を手にしたまま、番組を最後まで見てしまった。「死の淵」について語る保山本人の淡々としたことばにはきわめて強い力があったし、彼がとらえた奈良の映像もまた美しかった。

STさんや奥さんにも勧めたいなと思ったら、世間にも自分と同じように再放送を希望する声があるらしい。「Eテレおねがい編集長」というHPにはそうした視聴者リクエストが寄せられている。

コメントのひとつはこうだ。

『奈良県在住の映像作家の保山耕一さんは、病気を抱えながら、毎日、奈良の寺社仏閣を撮影されています。何気ない景色の中に神様の気配がするその映像は、あまりにも美しく、生きるという根源的でいて大切な事を思い起こさせてくれます。撮影を始めたその理由や、奇跡の映像の撮影秘話などは、人間の生き方にも繋がると思います。大切な人にもう一度観せてあげたいと思います』

再放送が決まったらSTさんに連絡をしてみようと思う。

 


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