5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

こうぞの皮はぎ

2020-11-12 21:09:46 | くらし

11月12日、愛知県では143人がコロナ感染確認されている。新規感染者が140人台になるのは8月8日以来。 名古屋市は84人、豊橋市4人、岡崎市3人、豊田市2人、他市町村50人。これで県内の累計は7311人となった。また、全国では1634人で、一日の確認数はこれまでで最多だという。いよいよ第三波がきた。

ツイッターの今日のキーワードにはさっそく〈緊急事態宣言〉が上がっている。GOTOで浮かれ気味だった反動なのかどうか、再度の緊急事態宣言は極力避けたいというのが新政府の考えなのだろうが、ウイルスがそれを承知するのかどうかは分からない。

コロナ禍で過ぎた一年近く、自分の眼にうつる世間の変化は、マスクが増えたということと、スーパーやコンビニの食品や消耗品が、知らぬうちに値上がりをしているということ。上げ幅は結構大きいから、年金収入だけの家計にはダイレクトに響く。おかげで財布の中の〈野口英世〉先生があれよあれよという間にいなくなって慌てることも多いのだ。

そんな野口先生を一枚手に取ってみている。世界の紙幣の中でも高品質の誉れ高い日本銀行券、特殊印刷やスカシが優れているわけだが、それの基になるのが腰のある日本の和紙を使っていることだ。

紙幣用の紙には、丈夫で虫がつかない〈ミツマタ〉を使うとあるが、和紙の代表的素材となれば品質のよい〈コウゾ〉が第一だろう。NHKの岐阜県ニュースに「山中和紙づくりでこうぞの皮はぎ」という記事を見つけた。

山中和紙(さんちゅう)というのは初めて聞くが、これは、岐阜県飛騨市で鎌倉時代から続くという伝統ある和紙づくりらしい。素朴さと優しい感触が特徴だといい、飛騨河合町では、今も4軒が800年来の方法で和紙を作り続けているのだそうだ。

11日、一軒の作業場で近所の住民十人が集まって、原料の蒸したこうぞの皮をはぐ作業が始まった。冷めると皮がはぎにくくなるため、火傷予防の手袋をつけた作業だ。7月の長雨で今年のこうぞは細く収穫量も少なめだという。

週末にかけて全部で約3トンのこうぞの皮をはぎ、5日間ほど乾燥させてから、さらに雪にさらして漂白するという下作業が続く。そして12月になるといよいよ和紙づくりが始まるというわけだ。

文字通り、山の中の和紙というわけだが、寒冷地での作業ご苦労なことだ。さぞかし見事な「山中和紙」が出来上がることだろう。

 


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